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ビッグアームの『問題点』まとめ

ステラ(@tren_test_mast)です。ビッグアーム氏の訃報を受け、彼が顧客に何を行い、それがどう評価されるべきかを振り返りたいと感じました。

なぜ今、こんなものを書くのか

単純に死んでから過剰に持て囃されていると感じたからです。

勇気あるか…?


bigarmもその「嫌いなこと」のど真ん中やってましたよ


「良い人」だったらしい

上記のようなTwitterでの称賛が異常だと感じています。彼の行動と、そこから窺い知ることができる人間性をきちんと読解すればこんな称賛を送ることはなかったのではないかと感じたからです。

正直、きちんと生前の姿を知っている身としては、彼は全く良い人ではないし、普通にクライアントと揉めてたし、ステロイドについて無知なのに恰も「自分はアナボリックステロイドの第一人者である」みたいなスタンスでした。

もちろんそういった称賛を送る行為自体は問題無いと思います。しかし、YouTube上での彼しか知らず、彼を単なる「ステロイドで筋肉ムキムキの気のいいおじさん」程度にしか思っていない人があまりにも多いと感じました。
一部ではマッスル北村さんと並べている人までいる始末でした。流石にやめてあげて。
私は死んだあとでも普通に彼のことが嫌いですし、彼のサイクルによる被害者を知っている者として「彼の人間性を正しく認識してほしい」と思い、このnoteを書きました。
これを読んだ上で、彼をどう思うかもう一度だけ考えていただきたいです。

結論:サイクル 指導 行動 全部良くない

彼はTwitter上でそこそこ「こんなに知識があるなんて!」「やっぱり第一人者は違うな」なんて持て囃され方をされていました。

死んでるけど?

しかし、少し知識をつけた人であば「いやいや無知だろ…」と評価される程度の内容でした。

根拠1.めちゃくちゃな「初心者向けサイクル」

彼が「初心者サイクル」として提供していたサイクルは以下の通りです。

  • メイン薬剤

    • テストステロン 600mg/週

    • ボルデノン 600mg/週

    • 経口オキシメトロン(アナドロール) 150mg/日

  • ケア剤

    • タモキシフェン 20mg 乳首に違和感が出たら 20mg/d

    • フィナステリド 1mg 抜け毛が気になったら1mg/d

    • ウルソデオキシコール酸 200mg/d アナドロール期間中のみ

    • アスピリン 30mg/d

    • アキュテイン 0.5mg~1mg/kg ニキビ出たら飲む

    • HCG 5000IU 5週目 10週目の終わりに注射

  • PCT

    • クロミッド 50mg/d 30days

    • アスピリン 30mg/d

まず、ボルデノンとテストステロンのスタック自体はそこまで悪くありません。しかし量が異常に多いです。
テストステロンは初心者向けのサイクルでも600mg程度が限度で、似たような作用を持つテストステロン誘導体であるボルデノンをさらに600mgスタックするのは明らかに過剰量です。
また、アナドロールを経口で入れているのも問題です。アナドロールは副作用が強く、初心者向けのサイクルで使われることはまずありえません。また肝臓にダメージを与える薬剤であり、使うにしてもごくごく短期間にするのが普通です。

さらにケア剤も意味不明です。
ケア剤とは「アナボリックステロイドや成長ホルモンを使うことで発生する副作用をケアする薬剤」のことです。
ここでは
・ニキビ対策でアキュテイン
・ハゲ対策でフィナステリド
・女性化乳房(ガイノ)対策でタモキシフェン
・高血圧対策でアスピリン
・男性機能対策でHCGとクロミッド
と多種多様なケア剤を採用しています。しかしどれも的外れです。

まず、アキュテインは国内未承認薬で、副作用に鬱があります。アナボリックステロイドサイクル中は鬱病になりやすいため、さらにその要因となる薬剤を使うべきではありません。(というかニキビが怖い場合はアナボリックステロイドを使うべきではありません。)
厚生労働省の発表にもありますが、


アキュテインの副作用(厚生労働省ホームページより)

女性だと胎児の催奇形性があります。軽々しく使うべきではないです。

また、フィナステリドもハゲ予防としては的外れです。
長くなるため簡略化しますが、アナドロールはハゲの直接的な原因となる薬剤で、かつフィナステリドでケアをすることができません。なので、単に無駄にお金をかけて肝臓を痛めつけているだけです。

女性化乳房対策としてタモキシフェンを使っていますが、タモキシフェンは予防用の薬であり、違和感がある段階で使用しても遅いです。肌がガサガサになる覚悟でサイクル中に毎日少量ずつ使うのが普通です。

詳しくは以下のノートに記載していますので参考にしてください。

ステロイドについて興味がない人にとっては全く興味がない内容かと思います。ただ、この内容は「無知の人が考えたのかな」と捉えられてもおかしくないものです。

根拠2.「パーソナル」とは到底呼べない指導方法

彼は「ステロイドパーソナル」と称し、上記のような適当なサイクルをクライアントにコピペで送付していました。もちろん有料です。
パーソナルトレーナーとは本来「個々人の背景や前提、目標の差異によって指導する内容を調整するトレーナー」を指します。対して彼の行うコピペパーソナルは「個々人の差異を無視する指導」であり、パーソナルトレーニングとしての原則に反しています。どゆこと。

根拠3.事故への対処方法を知らない

アナボリックステロイドを投与させるということは、男性ホルモンを外部から無理やり、それも大量に摂取させることと同じです。つまり、ホルモンバランスが狂ってしまうのです。
一般的に女性の生理などで出てくる「ホルモンバランスが」という話の比ではないレベルで狂います。最悪の場合だと男性機能が完全に失われ、一生インポテンツであったり筋肉が付きづらくなったりします。

これを避けるためアナボリックステロイドサイクルの終了後にはPCTと呼ばれる回復期間を設定します。
ここでは男性機能を回復させるような医薬品を摂取しますが、彼はド無知が故にこの薬剤を適切に選定できていません(前述)。詳しくは以前書いたnoteにまとめていますが、男性機能を失う可能性がある内容でした。

さらに悪どいことに、クライアントが男性機能障害になった場合「それを治すパーソナルもやってるよ、受ける?」などと営業をかけているのです。
受けるとそこそこの確率で男性機能に障害が起こるようなことをクライアントに行わせておきながら、責任は負わずに金をさらに要求するって、人間が人間にやることではないと私は思います。ダフ屋や転売屋と何が違うんだこいつ。

根拠4.女性の盗撮動画をTwitter上に公開していた(ガッツリ違法)

彼は「ボランティアエッチ」と称して、自身のセックス相手をTwitter上でかなり貪欲に探していました。テストステロンを注射すると性欲が亢進されるので当然と言えば当然ですね。

因みに、ビッグアーム氏は18cm超の極反り息子を宿していたみたいで、テクニックとそのデカさで世の女性を虜にしていたらしい
実際、中イキした事ない女性の為のボランティアエッチ活動もしていた

活動内容

知らない方のために簡単な解説をしますと「ビッグアーム氏がセックステクニックをアピールし、それを見た女性ユーザがセックスを申し込む。ビッグアーム氏が同意した場合にセックスを無償で行う」というのを彼は「ボランティアエッチ」と称しています。
セックス版の逆求人みたいですが、本当ならすごいですね。本当ならね。

しかし、後々これは「デリヘル(有料)でプレイ動画を撮影し、それを『ボランティアエッチを申し込んできた女性とのセックス動画』として公開していただけ」ということが判明します。

つまり、ビッグアーム氏は「性風俗を撮影し、それを勝手にネットにアップロードし、自分のセックステクニックによるものだと虚言を吐いていただけ」ということになります。訴えられてないだけでガッツリ違法では…?

根拠5.ある女性へ罵詈雑言を一方的に浴びせていた。

とある女性トレーニー(海外の競技者)から「いやこのおっさんステロイドについて何も知らねえだろ…」と半ば正論を言われていたことがありました。

「あなたの言っていることは間違っている」と言われたら普通は「でしたら、どこが間違っているのか教えてください」と返答すべきです。

しかし、ビッグアーム氏は違います。

こともあろうに「こいつはブスで無知、俺はクライアントがたくさんいる!俺の勝ち!!!」と子供じみた誹謗中傷と論点のすり替えで乗り切ろうとしたのです。やべ〜。
また、この女性自身はアナボリックステロイドを使っておらず、その副作用も出ていないことが明らかでした。しかしビッグアーム氏の無知っぷりとロイドレイジは止まらず「こいつはステロイドの副作用で顔が男っぽい!脳がやられてる!」などと無根拠な誹謗中傷をおこなっていました。

余談ですが、この女性トレーニーも有料でアナボリックステロイドのパーソナルを行う人だったため、有効な反論が出来ませんでした。反論すると自分のステロイドパーソナルに関わる知識を無料でばら撒いてしまうことになるからです。
結局この女性も「アナバー最強」「エンドレスサイクル最高」「副作用なしサイクル最高」と、普通のユーザーが見たら一発で無知だと分かるレベルの知識で月10万円のパーソナルを実施していたため、界隈からは多少煙たがられてはいました。

根拠6.出てくる出てくるカスサイクルの数々

長くなるのでサイクル内容だけを箇条書きします。

  • 初トレンサイクル

    • トレンボロンエナンセート 500mg/w

    • テストステロンエナンセート 1000mg/w

    • カベルゴリンなし

  • バルクアップサイクル

    • テストステロンエナンセート 600mg/w

    • ボルデノンウンデカノエート 600mg/w

    • トレンボロン 400mg/w

    • カベルゴリンなし

トレンボロンという薬剤は強力な筋合成効果を持ちますが、同時に副作用も強力です。
使用する上で副作用を抑えるカベルゴリンという薬剤を使用する必要がありますが、彼はなぜかそれを一切使用させていませんでした。
トレンボロンの副作用は命に関わるため、カベルゴリンを未使用は自殺行為です。

トレンボロンの中でもメジャーなトレンボロンエナント酸エステル

アナボリックステロイドに関して無知であるにも関わらず、これでクライアントに被害を出し、その後普通にクライアントと揉めていました。
商売として求められているサービスや知識を提供できずに「俺の知識すげえんだぜ?」「俺見てえにビッグになりてえだろ?」は流石に倫理的におかしいと思います。


最後に

結局結果が全て。

これに尽きます。ビッグアーム氏の人生とは
「クライアントにメチャクチャな対応をして、風俗嬢の動画を無断でアップロードして、女に無根拠なレッテル貼りをして罵詈雑言を浴びせ、薬の使い方すら知らずに無茶な使い方をしていた」
これが結果であり、全てです。

お疲れさまでした。

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