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Fallout: New Vegas は政治だ。ドラマ版で興味を持った方へ

ドラマ版フォールアウトで興味を持った方が増えたので、ここでNew Vegasをプレイする流れを作っていきたい。なのでご紹介をば。

あれは、政治の話。
人間は集団を作ると、否応なしに思想を捏ね回し、政治を始めるという話。そういうのが好きな人にはたまらない、そういうゲーム。
それを端的に表す作中の一集団を、ここでは紹介する。

New Vegasはポストアポカリプス物。とは、言っても、一番キツイサバイバルの時代は過ぎ去っている。人間はまたいくつもの集団にまとまり始めて、そこで思想を作り始めた。そういう時代の話。

そのなかで一番強烈で、NVを象徴するのが、シーザーのリージョン。英語読みでわかりづらいが、カエサルのレギオン、と読むと通じる人が多いと思う。
古代ローマ軍団のコスプレをして残虐行為を繰り返す集団。北斗の拳のモヒカン。
ただ、今作は北斗のモヒカン役も、残虐行為に思想の土台がある。

フォールアウト世界は、端的に言って、民主主義と自由主義が失敗した世界。世界規模の核戦争と核の冬というおおよそ最悪の結末を迎えている。
また民主主義をやろうとしている集団もいるのだけれど、リージョンのリーダー、シーザーは明確にそれを否定する。

リージョンのリーダー、シーザー

「人間では民主主義を運用できない。テクノロジーも正しく扱えない。その証拠は目の前にまさに広がっている。核の荒野。それこそが民主主義の帰結である。
古代人のように暴力で敵を殲滅し、階級社会を作り、テクノロジーを封印するしか、人間の生存する道はない。古代ローマのやり方でやるのだ」

我々、現実を生きる人間にとっては、否定しないといけない思想。我々は民主主義社会に生きているのだから、これを否定して、破局を避けられることを示さなくてはならない。
しかし、シーザーの言は、フォールアウト世界では説得力をもつ。何せ、あそこでは民主主義は現実に失敗したのだから。

と、いうように、モヒカン役ですらこれだけ面白いのが、New Vegas。
リージョンは、あくまで数ある集団の一角。ネバダの砂漠には、アクの強い集団が、満ち満ちている。
おまけに、さらに癖の強い、思想の強いDLCが4つもあるのだ。
ひたすらに、アクが強い。なので、ひたすらにおすすめである。

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