『アングリーハーツ号 - 宇宙の風下にて』

第一章：包囲網

宇宙の静謐な闇は、突如として破られた。アングリーハーツ号は、敵宇宙船の群れによって完全に取り囲まれていた。船長のパンダは、艦橋の中央で堂々と座り、通信画面に映る敵艦隊の姿を冷ややかな目で見つめていた。彼の前では、戦術士官が和平の可能性を模索し、船員たちは非常に緊張した空気の中で各々の任務に就いていた。

第二章：伝説のスペシャルハイパーモード

アングリーハーツのシールドは徐々に力を失いつつあった。パンダ船長の心中では、かつての恐怖がよみがえる。技術士官の正人がまだ80歳の若き時、前々代の船長がスペシャルハイパーモードを起動した時のことだ。船は激しく揺れ、エンジンは轟音を上げ、そして船内はある種の…勝利の匂いで満たされた。それは、勝利と引き換えに4年間船を悩ませた匂いだった。

第三章：決断の時

艦橋では、パンダ船長が最終的な決断を下す瞬間が訪れていた。彼は深く息を吸い込み、「スペシャルハイパーモード起動」と宣言した。その声は、船内に静かに響き渡り、そして彼は特別なボタンに手をかけた。

第四章：寝言と対峙

一方で、222歳の技術主任・正人は、自らの和室で静かに眠りについていた。彼の寝言が、艦橋にいる船長の耳には届かない。「船長、ハイパーモードはダメです…」しかし、パンダ船長の決断は覆らなかった。彼は、船内の全員がその結果を覚悟した上で、ボタンを押した。

第五章：揺れる宇宙

アングリーハーツ号は再び大きく揺れ、エンジンが耳をつんざくような音を立てた。そして、あの伝説の音が再び船内に響き渡る。しかし今回は、それが宇宙船を守るための唯一の希望だった。匂いは、すでに敵宇宙人を制圧するための武器となっていたのだ。

第六章：勝利か、悪夢か

エンジンの音と共に、アングリーハーツ号は光の速さに近い速度で敵艦隊をかき分け、宇宙の彼方へと逃走を開始した。一方で、敵艦隊は混乱し、その場に取り残された。パンダ船長は、勝利の笑みを浮かべながらも、その勝利が再び4年間の匂いの悪夢を招くのではないかという不安に駆られていた。

そして、アングリーハーツ号は宇宙の彼方、ファブリアン星へと向かう。ファブリアン星人、彼らしか頼る道がないのだ。

行け！アングリーハーツ！飛べアングリーハーツ！その匂いと共に！