【2023年4月〜2023年7月まで】ゼクス最強デッキランキング!
はじめに
前回の記事から5ヶ月が経ちました。ゼクスは毎月何らかの新しい弾が出て、目まぐるしくデッキが強化されたり新しく登場したりしますが、私自身、記事を書いた前回と比べてこんなに環境が変わるとは思ってもみませんでした。
アークゼクスの登場によるパワーラインと環境速度のアップデートが昨年ありましたが、現環境はそれに加え尋常ではないゲーム速度になっていると考えます。
その理由をTier1に定義づけしたデッキを紹介しながらまとめていきます。いつものことですが、大した戦績をもたない一個人の考えなので「そういう捉え方もあるのか」というくらいで見ていただけるとありがたいです。対戦よろしくお願いします。
また、前回は5つの項目5段階でデッキ評価をしましたが、Tier1のデッキはどれもその評価の中に収まらないレベルなので特徴を3点挙げるのみとさせていただきます。
Tier1(現環境を定義しているデッキ)
・TT
特徴
・理不尽極まりない1ターン目からの動き出し
・完成した盤面制圧力の高さ
・自壊によるショット力もある
まず紹介するのは5月の種族強化弾【まれびとの宴】で登場したTTです。『トランス』という固有の起動能力を持ち、フォースとして入ったトランス先の種族に対応した『憑依』ゼクスを登場させることができます。
発売当初から中々面白い動きをすると注目を集めていましたが、追加の強化によりトゥルードラゴンへの憑依を得たことで、エアとのシナジーが凄まじいことになってしまいました。
上記の流れがなんと最速2ターン目に行われます。しかも条件は超上ブレでもなんでもなく、2ターン目までにアッパーを2回出していれば良いだけです。
更に恐ろしいのは、これはTTにとってあくまで選択肢の一つくらいの動きであることです。
1ターン目からトランスを駆使して相手ライフを取りにもいけますし、攻めながらチャージを消したり、迎撃持ちのゼクスで面を固めることもできます。5種の憑依ゼクスによる多様な選択肢がTTの強さに繋がっています。
極めつけは異海アビィによる起動ロックと連続トランスによる展開です。
異海アビィは3ターン目にはほぼ出てくるので
・起動能力のコストが+1された状態
・能力登場は相手の手札の枚数回否定されうる
・優先権を渡すと1体破壊と相手5000パンプと絶界が付与される
この条件の8面埋めを突破する必要があります。
ヤバすぎます。
迎撃や妨害能力に手札を使うため、どのタイミングで手札を切るか、手札をどう残して返しのターンでどう〆るか、1ターン目から使えるトランスを考えて5種の憑依TTをどう使っていくか、など考えるポイントが多くある難しいデッキではありますが、それに見合ったパワーを持っています。
先日のチーム戦で、ベスト4以上のチーム全てがTTを採用していたことからもその強さがわかります。
・グロリア
特徴
・攻防兼ね備えた高速大型ビートダウン
・青黒白3色からなる自在な構築と対応力
・今年のテーマシステムのリンク代表であり、下半期の強化で更に化ける可能性も
グロリアは2023年度のテーマシステム『リンク』と『レイド』を活かして戦うデッキです。青黒白の3色を用いて、アドバンテージの獲得や除去、盤面形成を低コストでコンボのように繋げてきます。
グロリアのエースカードはなんといっても「画竜点睛 グロリア」です
単体でもただただ強いのに、3種のリンクにより
・相手バウンス
・トラッシュの7以下回収
・絶界
を持ちながらビートしてきます。
リンクに対応したレイドも非常に強力で、唯一相手ターンでも発動する自動能力があるので、防御札としてもしっかり機能します。
自ターンではリンクの貼り直しによる追加アドバンテージや自分のゼクス回収による連パンにも使えます。リンクとレイドシステムを代表するカテゴリではありますが流石に頭一つどころか三つ四つ抜けた性能です。
3色の汎用カードを使えることもあり、構築には様々な個人差が出ますが、先日のCSで特に目を見張ったのは3種目の約束「世界を絆ぐ約束 アドナキエル」を採用した型です。
新しい絆約束は黒も青も強力です。デュナミスも3色の中から憑依、アバター、パニッシャーを選び採用できます。
アイコンも2種自由枠、メインも10枠ほどは名称を採用しなくても良い枠なので、環境に合わせたチューニングをしやすいのも強みです。今は高速でゲームが決着する環境なので、「正義の果てに… 滅天竜と始まりの巫女」や「マーシードグマ キルキュフェットル」を採用して返しのターンを獲得しようとする型が多く見られます。
レイドと合わせて本当に攻防共に隙がないデッキです。
2ターン目までに、リンクを2枚は貼ること、そのために3色故に発生する色事故をケアした構築やマリガン基準を取る必要がありますが目立った欠点とは言えません。バランスの高い強さを持つデッキです。
・エンジュ
特徴
・高速リソブ&リソ起こしで攻めと迎撃を両立
・優秀なアイドルサポート
・8月にレイドリンクによる強化あり
前回のランクにもその名を刻んでいたエンジュですが、約束やパニッシャーの汎用カードを上手く取り込み、ここに来て更に立ち位置を上げていると感じます。リソースを大量に扱ういわゆるビッグマナデッキでありながら、高速で動き出し大型ゼクスで攻め立てて迎撃にリソースを構えるその姿ははっきり言って異常です。
また【IDA】のサポートが手厚く、安定した動きが取れるのもやはり強いです。
起こしたリソースから相手ターンに「未来に向かう約束 由仁」を打ち込むのも非常に強力です。
リソースの枚数が行動できる回数や出せるゼクスのサイズを決める、いわゆるマナゲームであるゼクスにおいて、リソースの多さは正義です。更に各種ドローにより枯れない手札、リソースリブートによる行動回数の増加を合わせると、エンジュは他デッキと比べて1ターン中のアクション数が3倍は当たり前にある恐ろしいデッキです。
正直、弱点らしい弱点が見当たらないです。リソースが伸びるのでユナイトとアークゼクスを全力で叩きつけるしかありません。
・ディンギル
特徴
・理不尽極まりない2ターン目の展開
・レベルという縛りはあるものの色とコストが見合えばなんでも採用候補になる柔軟性
・妨害を刈り取りながら進むショット力の高さ
ディンギルも昨年の強化を受けてから常に対戦相手になったらどうするかを考えさせるデッキの位置にあります。そしてその答えは大抵「相手がアッパーイベントを引かないように祈る」で終わります。理不尽度は常に環境トップ。
いつもの展開アイコンから妨害札や連パン札が飛んでくるのが本当に強いです。
ハンデス、チャージ除去は高速環境の中でも非常に強力です。ディンギル相手に何もできずに負けるのはどのデッキでも起こり得ます。相手の手札とリソースの噛み合いが悪いことを祈るしかありません。
そしてこのブログを書いている時にまさかのデッキ販売による再録と新規が発表されました。
まさかの強化が来て驚いています。また構築の幅が広がりそうですね。いやマジでか???ウェイカーにも強化くれ???ESハイウェイカーは十分強いけどアニムスが使いたいんだ。
現環境を定義づける要素とは
4つのデッキを紹介しましたが、これらのデッキが持っている共通点はシンプルです。
・早く動けること(3ターン目にフィニッシュもしくは盤面の制圧が可能)
IGOBをするために5ターンかけて7リソースを貯めた時代もありました。昨年は4ターン目の6リソースから動けるアークゼクスは明確なインフレだと驚いていました。
今は3ターン目でゲームが終わるのはなんら不思議なことではありません。
正確に言えば、3ターン目までに、もしくは3ターン目に相手の盤面を解決したり、点を取り切る手段がないとTier1のデッキには歯が立ちません。リソースブーストがなければ3ターン目に使えるリソースは5リソースです。5リソースでは、あれだけ強いアークゼクスも出すことができません。
アークゼクスが登場して1年ちょっとで、アークゼクス単体では環境速度に間に合わなくなってしまったのです。こんなことになるとは本当に思ってませんでした。
ではアークゼクスはもう時代遅れなのか?
いや、決してそんなことはありません。ただ、今の環境を戦うには意識しなくてはならないことがいくつかあると思います。それを私なりに考え、3つにまとめました。
・後手を捲るための手段を準備すること
グロリアで挙げた防御札の採用や、リソース加速、ライフの中身も試合を左右する大きな要素です。後手で強い青未来約束を採用したり、殴り合いに強い除去アイコンや原初アイコン、VBを採用したりするなど、後手を巻き返す、または耐えるためのカードや戦略を考える必要があります。
・複数の妨害を用意したり、完成した盤面を突破したりできるようにすること
Tidr1のデッキ達はもれなく3ターン目には盤面がある程度完成されています。それを少ないアクション数、リソースでどう盤面を返せるかが非常に重要です。例えばメイン、プレイヤー指定枠で使えるラスダンやドゥームブラスト。アイコン枠で使える原初アイコン。デュナミス枠で使える全体除去カードなど。アークゼクス自体に強力な除去が備わっているカードも良いです。
また、相手の妨害を突破するためにハンデスの採用、起動イベント封じ、リソース寝かせ、相手Pスクエアに及ぶ除去なども大切な要素でしょう。
・再現性を保証する構築をすること
上記の2点を意識して、いわゆる『メタカード』を大量に採用した!これで勝てる!
カードゲームはそんな簡単なものではありません。自分のデッキの通したい動きと、環境を見据えて採用したカードのバランスは果たして問題ないかしっかり吟味する必要があります。
Tier2(自分の使いたいデッキを見つめ直す)
Tier1のデッキを紹介してきましたが、Tier2のデッキ、十分な実力を持ちTier1にも勝ち得るデッキは無数に存在します。
それぞれが「このデッキは強いだろ!」と思い浮かべたものを合わせたら10個はデッキが挙がるのではないしょうか。
ちなみに僕が思う10個は
フォスフラム、フィーユ、ペクティリス、イノスタ、バラハラ、リゲル、マルディシオン、式神、Dウィッチ、エレメンツです。
人によってここに挙がるデッキは違ってくるでしょう。それがこの超が付くほどのインフレの中でも多くのユーザーが「ゼクスは楽しい」と思えている一つの理由になっているのではないでしょうか。
私は先日の七尾杯でアラネを使用し、1-3と負け越してしまいました。ただ、その負けも全てが理不尽でどうしようもないことではなく、自分のプレイや構築次第でまだなんとかなるレベルだと捉えています。Teir1の各デッキに対しても、10回やって1回も勝てるビジョンが見えない、そういう訳ではありません。そう思える内は、まだ戦えるのかなと感じます。自分の心が折れるまではアラネを使っていきたいです。(身内からはアラネは十分強いとは言われますし、私自身全然戦えると思ってはいますが……堂々とアラネはTier1!!と言えるような戦績を残したいです)
まとめ
いかがだったでしょうか。今回Tier1に挙げたデッキは確かに強いデッキですが、「無敵」のデッキではありません。
ゼクスというゲームは、地域によって使用されるデッキに差があると感じています。それは正しいとか間違っているとかではありません。一つのデッキを職人のように使い込む人もいるでしょう。勝つために環境とカードプールの変化を機敏に捉え、デッキを選択しチューニングする人もいるでしょう。
それぞれがまさにエンジョイであると私は思います。カードゲームにおいて、自分がやりたいことをやりたいようにやる。勝つための最善を考える。自分の好きなカードで戦うための手段を探す。その全てがエンジョイそのものです。全てのユーザーが楽しみ続けられるコンテンツであり続いてほしいと思います。
8月はいよいよアイドル弾の強化です。下半期の展開発表会もあります。今年度の終わりに書くデッキランキングにはどんなデッキが来るか楽しみですね。これからも、まだまだゼクスをエンジョイしていきたいです。
それではー。