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大人になって歯列矯正をやり直した話・子供時代編。


歯列矯正の始まり

初めて歯列矯正をしたのは小学校二年生のときでした。
子供の頃なのではっきりとは覚えていませんが、永久歯が生えそろった辺りから歯並びが悪くなってきたと思います。

歯並びが悪いにも一人ひとり違いますが、私の場合は、顎が小さいために歯と歯が重なり合ってデコボコしていました。

しかし、子供だったので自分ではそこまで気にしていませんでした。
ところが両親、特に父は心配していたようで、ことあるごとに治療したほうがいいと言ってきました。

理由を聞くと
「歯磨きで磨き残しが多くなって虫歯になりやすくなる」
「見た目にもよくないし、将来モテなかったら困る」
…など。

他にもいろいろ言われましたがさすがに覚えておりません。
何となく腑に落ちないままあれよあれよという間に歯科医に連れていかれ、歯科医師から説明を受け(といっても子供だったので内容はほとんど理解できず)、歯の内側の矯正器具を上下に入れられました。

すると、痛い。とにかく痛い。

痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!

ワイヤー矯正を経験された方はご存じかと思いますが、疼くような痛みが最初はじわじわ来て、やがて最高点に達してものが噛めなくなる痛さ。
大人になってからでもすごく痛いのに、当時8歳だった私には絶望的な痛さでしばらく泣いてばかりいました。

すぐに痛みが来た&内側の矯正のため舌にまでダメージを受け、痛くてたまらず、診察が終わって会計待ちをしている間ずっと声をあげて泣いていました。その間、付き添っていた母がずっと手を握っていてくれました。

歯も舌も痛くてものが噛めない・食べられないばかりか自分の唾液も飲み込むことができず、その日の夕飯だったカレーもルウだけを何とか飲んで摂取するのが精一杯でした。

痛いだけではなく、歯科医師から「矯正が終わるのは4年生になったら。2年かかるよ。」と言われたのもショックが大きかったです。

大人になった今でこそ2年なんてあっという間ですが、小2だった自分にとって4年生になるまでの二年間なんて全く先が見えない長さでした。

痛みと、周囲からの好奇の視線との戦い。

学校でも戦いは続きました。
まず、給食。
慣れないうちはほとんど食べられず残していました。本当は全部食べたいし残したくなんかありません。
クラスメートたちに
「(私の名前)ちゃん、どうして残しているの?」
と(みんな無邪気な子供。悪気がないとはいえ)聞かれるのがつらかったです。
母が担任の先生に事情を話してくれていたので助かりました。

次に、周囲とのコミュニケーション。
内側矯正は慣れるまでの間は舌に器具が当たって痛いため、活舌が悪くなります。(慣れてからは普通に話せました)
そのため、家族以外の人と話すのが嫌でたまりませんでした。
何度も言い直したり、聞き返されたりで、自分も周囲もストレスフルだったように思います。

痛みのあまり、下の器具を一時的に外してもらった。

上記のとおりです。今にして思えば現実逃避に過ぎなかったですね。

一時的にでも痛みから解放されて好きなものを食べられたのは良かったですが。
暫しの休戦後、再度入れてもらい治療再開しました。
やがて器具にも慣れて、普通に食べたり話せたりできるようになりました。


なんやかんやで2年経過し、矯正が終わることに。

4年生に上がり、矯正が終了して器具が外れました。
歯並びがきれいになってめでたしめでたし。
…と言いたいところですが、幸せは長くは続きませんでした。

なぜか。
結論から言いますと、歯が「後戻り」しました。

歯列矯正をされた方はご存じかと思いますが、矯正治療は器具で歯を動かしてきれいにして器具を外して終わりではありません。
なぜなら歯は元あった位置を覚えており、押さえる器具がなくなると元の位置に戻ろうとするからです。
これを「後戻り」といいます。(※これは成人してから知りました)

それを防ぐために矯正治療後に「保定期間(ほていきかん)」というものを設けています。

どういうものかといいますと、リテーナーという専用の器具を食事と歯磨きの時以外いつもつけておき、4か月に一回定期検診を受けるというもの。

※リテーナーそのものについてはご自身で調べてくださいね。

私が治療を受けた歯科医院は一般(小児も含む)歯科と矯正歯科を兼ねている医院だったためか、保定期間がなく最後まできちんと治療を受けられませんでした。(※あくまでも当時の話で、現在は違うと思います)

また、私も両親も矯正治療についての知識と理解が不十分だったと思います。歯並びがきれいになった時点で終わりだと思っていましたが、違いました。
子供のうちから歯列矯正をした場合、個人差はあれど、保定期間も含めて完全に終わるには7~8年ほどかかるでしょう。
私と同じ小2から始めたとして、高校に上がる15~16歳頃まで続くことになるのでかなりの長丁場と言えます。

子供時代編はここまで。
社会人編に続きます。








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