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Three Roses/AMERICA

シカゴをほぼ聴き終わったら、大学生になったわたしの興味はアメリカに移った。洒落ではない。バンドのAmericaのことだ。

以前からアルバム『Homecoming』に興味があったのだが、彼らの過去の作品8作品(ベスト盤を含む)が全て再発されたと知り、バイトのお金を手にしてすべて入手した。
どれか一枚だけ、と最初思っていたのだが、棚に並ぶCDを見たら全部欲しくなって8枚全部買ってしまったのだ。今考えるとベスト盤は買わないでもよかったのだが。

デビューアルバム『America』(1971)を早速聴いてみた。わたしがその前から好きだったCrosby, Stills, Nash & Youngに似てるかと言われると似ていたかもしれない。だがわたしには、音楽大好きな若者たちが好きなメロディを追求してアルバムを作ったらこうなったのだというふうに思えて、嫌いにはなれなかった。

その中の「Three Roses」という曲が気に入った。哀愁漂うギターメロディにデューイ・バネルの渇いたボーカルがとてもあっていた。
抽象的な歌詞なので訳すのは難しいが、好きな子に三本のバラを買いながらも、彼女への自分の思いにブレーキをかけるべきか迷っている男性の歌らしい。

当時好きだった男性にこの歌を聴かせてみたが、「そんなに好きじゃないな」と言われた。その時にわたしの心はちょっと折れた。


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