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Link Ring Wind 感想

アプリゲーム「アイドリッシュセブン」内で8/21夕方まで行われていたイベントのストーリー「Link Ring Wind」の感想と考察です
親しみを込めて「リンウイ」と略させてもらっています
そして、物語のキャラクターの括弧内は、アイドリッシュセブンにおける中の人の名前です
 がっつりネタバレしてますので、後で読む予定の方はご注意を!

さて、リズムゲームでありながらストーリーが深いアイドリッシュセブン
イベントのストーリーも読み応えのある作品が多く、今回も前後編に分けて展開されました

リンウイの舞台は精霊が支配する世界
雪風の精霊が支配するニーゼの中央学園都市オネキスの総長の次男ウィスト(二階堂大和)と花風の精霊が支配するシンヨーの神殿で花係をしていたマナ(和泉三月)が入れ替わるように互いの世界へ飛ばされてしまうところから物語が始まります

前編を読み始めた当初、テーマは置かれた場所で花開くことの意味を見出す物語かと思っていましたが、リズムゲームの性質上、何度も耳にすることになった主題歌「アヤナスピネル」を聴き込む内に、これは、そんな単純な物語ではない気がして来ました。とりあえず主軸となるキャラが、ラストを決めるかなり重要なキーポイントを握っている気がして、私はW主演であろうウィストとマナの2人、特にウィストが最重要人物なんじゃないか…と予想しつつ読み進めていました

でも、それは意外な形で違っていました
後編が進むにつれて、もう一人、裏の主人公が存在していることに気付きました。それが、ニーゼの吟遊詩人クラブ(六弥ナギ)

クラブは滅亡の危機に瀕した自分の世界、金風の精霊が支配するアリヤを救う方法を探る為にニーゼに来た人物でした

 ウィスト、マナ、クラブ
3人共、それぞれの世界では小さな疑問や不安を抱えながら、その現実から逃げ出したり諦めたりしていた人物です
でも、違う世界で自らの役割を見出し、やがて自分の意思で前向きな1歩を踏み出して行きます

クラブは、もはや全ての世界が破滅に向かっているのを救う為、自分が人柱になることを精霊に提案します

この展開に、一瞬、クラブがエメロード姫(魔法騎士レイアース参照)になるのか⁉️と心底思いましたよ、私(;^ω^)

でも、結果的には、違う世界・違う考え方を知り、お互いを尊重した上で、自分の出来ること、やるべきことを自発的に行動する先の未来は明るかった…と言うラストでした

面白かったのは、対比として全知全能のような精霊たちが、自分こそ唯一無二の最上であり、自分の支配する世界以外は認めたくない…と言う利己主義の象徴として描かれていたこと

それだけの力を持っていても、一個人を、その意志を保ったまま支配出来ない現実

自由意志のままの一個人を支配出来る…
時折、人は相手がこちらの都合良く変化することを望みますが、自由意志を持った相手は、例え全知全能の精霊でも支配することは不可能

それを取引材料としてアッサリ釣られた精霊たちは、強大な力を持つからこそ各々睨み合い状態で世界の均衡が保たれる

なので、取引材料のはずだったクラブ自身は自由なまま

そして、互いを尊重し自分を変化することが出来た人々の世界は滅亡を免れた…と言うのは落語みたいなオチだな…と思いました

でも、面白かったです
IDOLiSH7における大和、三月、ナギはピタゴラと呼ばれる3人組ユニットですが、今回、大和と三月のW主演と見せかけて、ナギが最重要人物だった…と言うのも良い演出でしたね(⁎˃ᴗ˂)

他のキャラクターも深堀出来そうな人物像でしたし、余白のある作品でしたから、2次創作したくなっちゃいますね(*´艸`)

とりあえず、クラブがエメロード姫にならなくてホッとしましたε-(´∀`*)




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