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親知らずを抜いた2023 3話

とうとう最後の一本になった親不知を抜くときがきた。
下の親不知は生え方によっては抜いたときに麻痺すると聞いていたので、不安ではあった。

毎回恒例の麻酔から。やっぱり麻酔の針が一番痛い。がっちり生えてる歯を抜歯するためか、今回は三回に分けてじっくりと麻酔を投与された。
口がピリピリし、うがいもまともに出来なくなった状態からスタート。

「では、抜いていきます」
今回は歯茎の切開はあるんだろうか…などと考えていたそのとき。
医師が歯にペンチのような器具を当て、全力で引っ張り出した。物理技。
しかしそれだけではなかなか抜けず、どでかい器具を持ってきて万力のように固定し、ふたたび引っ張る。

「だんだん動いてきましt…あっ抜けました」
開始から30分。ついに親不知はすべて駆逐された。最後の親不知は潔く抜けるタイプだったらしい。

「こちらが抜けた歯になります」
でかい。よく抜けたなこんなの。

今回は縫合はなく、翌日に軽く消毒し治療の全工程が終了した。
終わってみると案外あっけないものだった。

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