お笑いを舐めている構成作家の話

お笑いを舐めるな

「情報番組とか情報バラエティを10年ぐらい頑張って、売れた後に自分が好きなお笑い仕事はできるからさww」

数年前、ある他事務所の先輩構成作家にそう言われた。でも僕は思った。
「そんな訳ない」
「お笑いはそんな甘いものじゃない」
「お笑いを舐めるな」

僕はコントを書ける作家、ネタを書ける作家に憧れて構成作家になった。
だから自分で演者さんを集め、自分で脚本を書く長編のコントライブを、ここ5年ぐらい定期的に開催している。コントを書くのはめちゃくちゃ難しい。スベった時はめちゃ悔しいし。

でも僕には自信がある。
でもそれは「俺は面白いコントを書ける自信がある!」という自信ではなく、「自分でネタ書かないのに偉そうなことを芸人に言っている作家よりは面白いコントをかける」と言う自信だ。

たぶん僕に生まれ持ったお笑いの才能はない。僕より面白いネタを書ける人なんて幾らでもいる。でも、一所懸命勉強して、いろんなネタを書いて何年もコントライブを繰り返すうちに、「何もしてない自称お笑い好きの作家」よりは面白いネタを書けるようになった。そういう自信はある。

2月17日(土)、18日(土)にまたコントライブを開催する。今回のテーマはデジタルタトゥーで、某有名デジタルタトゥー動画の後日談が縦軸になっている。

みんな見にきてね

いや!分かります!「縦軸」とか「伏線回収」「物語が1つに繋がる」みたいなのって散々こすり倒されてきたんだから逆にダサいじゃないかと。そういう気持ちは僕にもあります。だからこそ、僕はこれまで基本オムニバス形式でコントライブをやっていました。でもね!これには理由があるんです!

東京では毎日どこかしらで芸人さんがネタを披露するお笑いライブが無数に開催されている。チケット代は大体500〜1000円。無料で見れるお笑いライブだってある。つまりワンコインでお笑いが観れるということだ。

それに対して、僕が主宰するコントライブは2000円。
500円でお笑いが見れるのに4倍の2000円も払ってお客さんが見にきてくれるんだから、何か付加価値をつけなければならないんじゃないか?笑い以外のオプションも必要なのではないか?そう考えるようになり、今回、縦軸をつけてみた。こんな言い訳をするのもダサいけど。

言い訳ついでにもう1つ。
お笑いにおいて、熱さを前面に出したりお笑いを語るというのが僕は大の苦手。こういう裏を見せる記事とかも書くべきない派なんです。でもそこのプライドを捨ててでも俺はこのコントライブを大きくしたいと思い始めている。みんなに知ってもらって見てもらいたいんです。昨今の風潮的に裏方自身もある程度前に出てファンを獲得した方がいい気もするし…。いや、でもそういうのって俺の美学に反する。いや、でも…まあ、とにかく悩んでるし迷ってるんです。

お笑いで、コントで食べていくことを諦められない

要するに何が言いたいかと言うとコントライブ見にきて欲しいんですよ。
このコントライブを大きくしてガッツリ収益化して、全国ツアーとかやって大金稼ぎたいんですよ。大体の人に「無理」って一笑に付されるけど、お笑い諦めた作家の意見なんて聞いてないんで。冒頭のセリフを言った作家の足元にビッグマネー叩きつける。そんな浜田省吾ムーブをかましたいんです。そういう葛藤を経て今回の記事を書こうと思ったんです。10年後ぐらいに「あの時の俺、こんなこと考えてたんだ…」という記録にもなるし。いや、やっぱり恥ずかしい。こんなことを語ること自体がダサいし恥ずかしい。


とにかくお笑いファンの人も芸人さんもお笑い熱の高い裏方さん達ぜひ来てください。「一緒にコントやっていきたい」っていう人も大歓迎なので。

散々生意気に語ってきたけど、僕が書くネタはお洒落ネタとは正反対のところにあるネタです。でもお笑い好きって言ってるくせに何もやってないお前には負けないけどな。


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