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国立国会図書館に行ってきたの記

 2019年4月末日金曜日、国立国会図書館の参観――いわゆる見学――に行ってきた。

 今年を迎えた頃には思い立っていたと思う。わたしはそこそこ読書が好きで、〝本〟や〝書籍〟と呼ばれる媒体も大好きだ。そのことに気づいたのは電子書籍を読むようになってからだったが、紙が何枚も重なって出来た厚み、それらに幾つも印刷・羅列された文字の群れ……それらを感じていると、「ああ、本を読んでる!」という気持ちがしてくる。特に一人ひとりの著者による選集や全集にのめり込んで読んでいると、本や著者の方と会話している感じがする。それらが沢山住まう書庫など、様々な人々が眠っているようでわくわくする。それが国立国会図書館ともなれば壮観ではなかろうか……? それは是非とも見たいと思い、申し込みの電話を掛けたのは2月初頭のことだった。

 参加の申し込みは3ヶ月前の1日から1ヶ月前まで可能とのことだったので、わたしは前述の通り、3ヶ月後の4月末日の金曜日、10時からの回にした。理由は参観は火曜日と金曜日しか行われていないこと、金曜日にすれば三連休に出来ること、10時からの回にすれば午後は東京で遊び呆けられると思ったからだ。しょうもない田舎者である。

 申し込みの電話の際には、国立国会図書館のサイトでダウンロードが可能な参観申込書の必要事項と同じことを訊ねられる。趣味と興味本位で申し込もうとしていたので、参観目的を訊かれた時は緊張してしまった。多分「書籍の管理のされ方を知りたい」と答えたと思う。

 電話で参加が受け付けられたら、参観申込書を郵送する(FAXも出来るようだ)。書面を送って10日後くらいに、国会図書館のほうから返信が届いた。参加日時・日程と参加人数、集合場所などが書かれている。参観の入口は通常利用する時の出入口と違う場所なので、是非確認して行きたい。

 わたしは地図を見て迷って人に訊きまくった。時間ぎりぎりになってしまい、本当に申し訳なかったと思う。感謝の気持ちでいっぱいだ。

 また、持ち物についての注意事項があるが、わたしが参観で使ったのはスマートフォンくらいだった(記念撮影スポットがあるので)。

 参観では本館と新館の内部を巡りながら、国会図書館の歴史や成り立ち、今後の展望の説明や、建物の内部構造の説明がなされた。本館では国会図書館のミニチュアと共に、古い道具の展示もあった。内部構造の説明では先の震災で図書館が受けた被害にも触れられた。これは本当に興味深いものだと思う。

 この参観で特に楽しかったのが、新館の地下にある資料の所蔵庫だ。ここではわたしが参観目的に挙げていた書籍の管理の仕方の紹介にも触れながら、所蔵されている様々な資料の紹介がなされた。棚にズラッと並んだ一昔前の雑誌など壮観だった。また、全国各地の今日に至るまでの新聞が所蔵されていることを紹介して戴いた時、「新潟の新聞はここらへんにはありませんね……」などと、わたしが新潟から来たことにも触れて戴けて、すごく嬉しかった。

 この新館の地下に記念撮影スポットがあるのだが、わたしはそこの雰囲気が神聖なものに感じられ、写真の真ん中に入ることがおこがましく思われたので、ビビって端っこで写して戴いた。

 短い時間ではあったが、とても素晴らしい濃密な体験をさせて戴いたと思う。また見学させていただけたら幸いだ。

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