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カナダの街でビットコインを買ってみた

お久しぶりです、btc_dakaraです。最近は毎週「ビットコイン研究所」にてコラムを寄稿させて頂いてますが、今回の記事は広く読んでいただきたいなと思ったので寄稿にはせず、誰にでも公開できるこちらに書きます。そして、めちゃくちゃ長くなってしまいました。ごめんなさい。

私用でカナダ・バンクーバーに行く機会があったのですが、その機会に検証してみたい噂がありました。

日本の取引所でも可能なコンビニ入金の話ではありません。「コンビニで現金を払って、ビットコインアドレスでビットコインを受け取る」という、取引所というステップをユーザーに意識させない買い方のことです。

いつもそうなのですが、この記事におけるインタビュー内容やリンクされているサイトに記載されている情報の正確性・信頼性に責任は持てませんので、細かいところはあまり参考にしすぎないで自分で確かめて下さい。

まずは、現金でビットコインを買える方法をおさらいしましょう。

2019年5月21日の調査時点で、カナダドルC$のレートは
C$1 = 約82.5円
ビットコインのレートは
1BTC = 約C$10700 = 約$7980 = 約882,000円

現金でビットコインを買う方法① 対面取引 (OTC)

人間の店員と話して、ビットコインと法定通貨を交換してもらう方式です。イメージとしては銀行の店頭で金融商品を買う感じです。今回はBittreo (Vancouver Bitcoin)さんにお邪魔しました。

現金でビットコインを買う方法② ビットコインATM

シンプルに、機械に現金を入れてビットコインを買うか、ビットコインを送って機械から現金を受け取るやり方です。今回はHoneyBadgerという会社のビットコインATMを利用しましたが、どこの会社のものでもだいたい同じような使い方と手数料のようです。バンクーバー市内だけで数社ありました。

現金でビットコインを買う方法③ コンビニ等でチケットを買う

先に貼り付けたツイートにあったのはこのやり方です。コンビニでギフトカードのようなものを買い、発行体のウェブサイトにてビットコインに交換してもらう形となります。今回はFlexepinというサービスが発行するギフト券をDodi Marketというコンビニで買いました。(どこのコンビニでも買えるわけではないです。詳しくは後述)

現金でビットコインを買う方法(番外編) 直接取引

LocalBitcoinsBisqなどを通して買いたい人と売りたい人が出会い、取引する形です。これに関しては、今回の記事の対象外にします。

①対面取引 (OTC)

バンクーバーには複数のOTCデスクが存在するようですが、今回はBittreo (Vancouver Bitcoin)にお邪魔しました。

2階の奥にある広いオフィスに入ると、共同創設者のDennis Kasukawaさんが出迎えてくれました。(彼は日系人だとおっしゃっていました)
他にお客さんがいなかったので、彼に少し時間を頂いていくつか質問をしてきたのでここにまとめます。

-OTCデスクの利用状況について教えて下さい。

・当社で取引できる最小取引額はC$250。平均的なお客様の取引額はC$6000-8000くらい。客は1日平均5-10人くらい入っている。

-利用手数料はどれくらい?身分証明は必要?

・手数料は金額が大きくなっていくにつれ段階的に安くなっていくが、最大7.5%で、平均的な取引では約5%もらっているはず。
・銀行振込などの電子取引は身分証明書が必要で、C$10000以上の取引は現金でも身分証明書が必要。2017年後半に設立した当初は現金での取引に関してはこれを意識していなかったが、怪しい人物に悪用されていると感じたので、創業から数週間以内に今と同様の厳格な運用に切り替えた。

-どのような客がサービスを利用するのか。

・顧客は個人も法人もいる(マイナーなど)
・最近ではHuobiと提携して取引所を開設した。(※自分で調べたところ、板などは共有で、注文を取り次ぐ形態のようでした。ただし、Bittreo Pro自体の、前述の利用状況と一致する規模の24時間出来高が表示されていました。)

-カナダには取引所やATMもあるが、なぜ対面取引を提供するのか。

・店舗でのOTCという形式は、顔が見えるので信頼されやすいほか、説明や質問の場になるので、初心者や、証券会社の窓口で購入することに慣れている伝統的な投資家にはとても大切だと感じている。
・大きな金額の取引をATM等でするのは多額の現金を持ち運ぶ必要があり危ないため、OTCデスクは安心して取引できる場を提供する。

なお、私はC$250も所持していなかったので、同社のサービスは利用できませんでしたが、それでも説明していただけたことに感謝を表したいです。

同じ階にある大麻の匂いがすごいヨガスタジオの前を通り、次の目的地へ向かいました。

②ビットコインATM

バンクーバーには数多くのビットコインATMがありますが、Dennisさんに教えていただいた、数百メートルほど離れたものに行ってみました。

酒屋さん併設のバーにあったビットコインATMはHoneyBadger社のもので、同社のレンディングの広告が待機画面になっていました。(※追記:今気づいたけど、レンディングというか仮想通貨担保型ローンですね)

(写真では見切れていますが、上部には普通のATMと同じく、おそらく防犯用のカメラが仕込まれている周囲確認用の鏡のようなものがあります。)

通貨を選び(ビットコイン、イーサ、ライトコインに対応)、購入か売却かを選択した後、スマホの画面に表示したQRコードをATMに読み取らせて現金を入金。スマホが大きくてキーパッド上部にあるバーコードリーダーにアドレスをかざすのに手こずった以外は、UXが非常にスムーズな印象でした。

こちらも手数料は金額が大きくなるほど安くなる方式で、C$1000未満の購入は約15%、C$3000未満は約10%、C$10000未満は約7.5%と表示されており、高めに感じました。私はC$25分の購入しましたが、少額なので追加でC$1の手数料がかかっていました。(送金手数料としての徴収です。実際にトランザクションを確認したところ、手数料はおよそC$2使ってくれてました。)

入金完了ボタンを押すとレシートが印刷され、ほぼ同時にトランザクションがメモリプールに現れていました。受け取ったBTCはC$21分くらいですが、送金手数料にC$2使ってもらってるので、ATMの取り分はC$2(8%)くらい。そう考えると、15%と表示されている割には妥当に感じてきました。額が小さいからかもしれません。

③コンビニ等でチケットを買う

今回一番気になっていたのは、日本にはないこの方法です。

少し調べてみて出てきたCryptoVoucherという会社のウェブサイトを確認すると、地図に多くのピンが表示されました。どうもこれはFlexepinという電子マネーが購入できる場所なのですが、ピンが刺してある店舗でも、多くは店員が知らないからか実際は購入できないという話がRedditにありました。実際、コンビニからスイーツ屋や携帯電話ショップ、印刷店など幅が広く、本当に購入できるのか疑問が残る店舗が多いです。

時間が限られていたので、確実に購入できるという口コミがあったDodi Marketというコンビニにお邪魔しました。

優しそうなおばちゃんにC$50分のFlexepinが購入したいと伝えるとすぐにわかってくれました。Paysafeという名前の同様の商品もあるそうです。
19歳以上でないと買えない商品なので、年齢確認のために身分証の提示を求められました。今回はC$50のバウチャーを買うので、お店への手数料としてC$3.95が加算されたC$53.95を支払い、印刷されたコードを受け取りました。

CryptoVoucherのウェブサイトに行ってこのコードを入力すると、個人情報の入力を求められますが、認証のため絶対に正確でないといけないのはメールアドレスと電話番号以外だけのようです(身分証の写真などは不要)。その次のステップで「Redeem cryptocurrency」を選択すると、バウチャーの表示額から手数料1.5CADを引いた金額をいずれかの仮想通貨で受け取ることができます。ビットコインの交換レートは約6%でした。

しかし、そこから引かれる送金手数料が高く、現金から電子マネー、電子マネーからビットコインの各段階で手数料を取られたので最終的にはC$53.95がC$42余りになってしまいました。しかも、トランザクションを見てみると、出金手数料として0.00035BTCも徴収されたのに、実際に使われていた送金手数料はその8割以下!!
ねこばばは印象が悪いので、送金手数料をユーザーに設定させるなどしてほしいです。トランザクション自体は数秒でメモリプールに。

コンビニのおばちゃんの話によると、Flexepinは主にビットコインの購入に使われているという認識のようで、「BTC価格が上がるときは買いに来る人が多いが、下がるときは全然来ない、2週間全くなかったことも。なので人数は一概に言えない」「数百〜数千ドル分買っていく人もいる」そうです。

インターネットに残っている記録によると、Flexepinはカナダの取引所だったQuadrigaCXへのコンビニ入金に使うことができた模様です。だとしたら利用者がそれなりに多いのも納得かなと思います。 

なお、Flexepinコードはネットでも買えるようで、カード払いや現金払いに対応しているようです。現金払いの場合はカナダの郵便局で支払えるそうですが、時間の問題で試すことができませんでした。おそらく日本でいうコンビニ払いのような感じだと思われます。

まとめ

今回利用したサービスの中では、2万円ほどという最低取引額はありましたが、OTCが一番手数料は安かったです。HoneyBadger社のATMは、レートがいいわけではありませんが、少額の購入を理由に加算された手数料がちゃんと送金手数料に使われていたようで好印象でした。一方、Flexepinを経由したビットコインの購入はコンビニ、Flexepin、CryptoVoucherの三者に手数料をむしり取られるので結果的にATMよりも高くつきました。

・Bittreo (Vancouver Bitcoin)でOTC → 最低C$250、手数料は最大でも7.5%
・HoneyBadger社のATM → 手数料8-15% (送金手数料込)
・Flexepin/CryptoVoucher → 結果的にコンビニで買えたけど、手数料は約17%かかった上に送金手数料別だしCryptoVoucherにねこばばされた!!

やっぱり仲介者を多くかます仕組みだとコストがかかりますね。

現金C$10000までなら本人確認なしでOKという基準があるので、多くのサービスやユーザーがその金額を意識しているように感じました。また、割合にするとあほほど手数料を払ってしまいましたが、手数料を払うことがこんなに楽しいと思った調査は初めてでした。

最後に、手数料に文句言うならSegwitアドレス使えと言われそうなので釈明させてください。1KGPiigCrwBjtMiQH7kKQ6JUSuAk69cb46はまだ秘密鍵を抽出していないOpendimeなので、自分でアドレスが決められないんです。

以上、長い記事でしたが最後までお付き合いありがとうございました。



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btc_dakara

ビットコインが好きです。「ビットコイン研究所」に寄稿してるほか、トラストレスサービス株式会社でBTCLogなどの開発をしています。 ツイッター @btc_dakara
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