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Tears For Fears『The Tipping Point』

今日はティアーズ・フォー・フィアーズが17年ぶりに出したアルバム『The Tipping Point』について。昨年から洋楽ブームが再燃中の私、日に日に部屋の棚に洋楽のCDアルバムが増えていってます(笑)最近はレコードも人気ですけど、私はやはりCDに手が伸びます。

ティアーズ・フォー・フィアーズ。80年代後半にアメリカのヒットチャートを聴いていた人はよくご存知かと思います。私はその時代にラジオっ子だったので、彼らの曲をリアルタイムで聴いていました。ただ私はまだ十代で情弱でもあり、彼らがどこの国の何人組のグループなのかも知らず、ただただラジオでかかる彼らの曲を聴いていただけでした。

そして90年代に入って洋楽をあまり聴かなくなり(2005年頃からまたちょっと聴くようにはなるのですがそれはさておき)、以降、ティアーズ・フォー・フィアーズのことはすっかり忘れていました。そんなある日、2年くらい前かな?『シンク・オア・スイム』という映画を観たのですが、その作品の冒頭でとある曲が使われていました。それがティアーズ・フォー・フィアーズの曲だったのです。

聴いてすぐ、これは80年代によくラジオでかかってた曲だ!と気付きました。しかしその時はタイトルや歌ってる人のことまでは思い出せず…なんかメロディを口ずさめばその曲がわかるとかいうアプリもあるけど、私はそれがあんま好きじゃないので自分でどうにかタイトルを思い出したい!とYouTubeで少ない手がかりを元に検索しはじめました。

私はライブを観るとよく感想を書いたりしますが、たいして知らない人の歌でも演奏した曲のタイトルを探し当てることが出来ます。とはいえ誰かが書いた同じライブのレポを探すわけではありません(平沢進師匠の場合は古参のツイートなんかを参考にさせてもらいますが)。曲の印象的な歌詞をメモっておいて、その歌詞とミュージシャン名を一緒に検索すればだいたい曲名がヒットするのです。で、そのあとYouTubeで曲を聴いて、自分の中の曲の記憶と合えばOK。

ただし、英語となると難易度がぐっと上がります。なぜならだいたいちゃんと聞き取れないので(^-^;なので『シンク・オア・スイム』で使われていた曲のサビ部の歌詞の多分こうであろうというめちゃくちゃ英語と80年代洋楽等のワードを同時に入れるなどして、どうにかこうにかその曲がティアーズ・フォー・フィアーズの「Everybody Wants To Rule The World」だと判明したときは「そうだ、これだー!!」と思って本当に嬉しかった(笑)

…というわけで何十年かぶりにティアーズ・フォー・フィアーズにたどりついたわけですが、他にも覚えてる曲があるかもしれないぞ?と何曲か聴いていて「これも覚えてる!(≧▽≦)」みたいに楽しんでいたのですが、とある曲を見つけたときは泣くほど嬉しかったです。それは「Sowing The Seeds Of Love」という曲。この曲は音の詳細まで鮮明に覚えていました。すごく好きだったので一生懸命聴いてたのだと思います。

そして当時は全然知らなかったけど、歌詞も相当深いもののようで、二度びっくりでした。MVも見たことなかったし、二人の顔も初めて見た、くらいの勢い(笑)なのでニューアルバムのプロモーションで最近ベストヒットUSAにもオンラインで出演したけれど、当時の姿を知らない私としては、そこまで思うところはないというか…むしろ同時にうつった小林克也さんの若かりし姿のが「わー、そうだ!昔こんな感じだった!!」と思い出したりして面白かったのでした。

…ということで前置きが長くなりましたが、ティアーズ・フォー・フィアーズのニューアルバム『The Tipping Point』について。以上のことからして、当然彼らのアルバムは初めて聞いたわけですが、まあこれがすっばらしいアルバムでした!ローランドはベストヒットUSAで「(昔と違って使える音が増えた分)音の取捨選択が難しい。そこを見極めないと他と一線を画すことは出来ない」というようなことを言ってましたが、英語もわからない十代の私を惹き付けたのは彼らの音の豊富さだったんじゃないかと思います。

そして小林克也さんいわく現代の"イソップおじさん"であるティアーズ・フォー・フィアーズは、若い頃から人生について歌い続けているんですよね。私は歌詞の意味をわからずに聴いていたけど、言葉がわからなくても伝えたい何かがあることは伝わってきていたんだと思います。人って言語外の何かから意外とたくさんのものを感じとってるんだろうなと思います。

今回のアルバム『The Tipping Point』も歌詞カードとか見ずに聴いていますが、重厚感のある1曲目や暗さのある2曲目へと続き、こんな感じがずっと続くのかな?と思いきやそうではなく、明るくポップだったり、美しいバラードがあったりと、幅広い音楽性で楽しませてくれるアルバムで非常に良かったです。私は特に9曲目が好きだな、と思いました。ということでアルバムタイトル曲「The Tipping Point」をば。

しかし時を超えて小林克也さんとティアーズ・フォー・フィアーズがオンラインでやりとりする姿をテレビで見ていて本当に感無量でした。最後に印象に残ったやりとりを(※文字起こししたわけではないので一字一句合ってる訳ではありません)。
小林「最近のヒットチャートに入ってくる歌は軽すぎると思うんだけど君たちはどう思う?」
カート「昔でもそういう歌はあったんだよ。ただそういう歌は忘れ去られて残らないだけで。中身のある音楽を作る人は探せばいまでもちゃんといるし、そういう人たちがやはりこの先もずっと残っていってほしいと願うよ。」

以上、ティアーズ・フォー・フィアーズのニューアルバムの話題でした!

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