就活から逃げました

 今でもスーツやオフィスカジュアルでビルから出てくる人をみると「ああ、自分は落ちこぼれなんだな」と思います。

 こんばんは。ブラックととろです。普段は湘南イベントバーまよいがの店長をしています。今日は就活とフリーターの時期について書いていきたいと思います。ちなみに私ですが某W大学を1年半留年していますがその理由についても述べていきたいと思います。ある男がのたうちまわった記録です。ハック的な内容は皆無ですが、就活生の方やかつて就活に苦しんだ方に読んでほしいです。

 勉強は昔から得意でした。頑張って勉強して私立高校に入り、頑張って勉強して現役で高田馬場駅周辺の某W大学に入りました。しかし、大学2年生の時から持病を抱え始めました。持病を抱えているのもあり、大学4年次の本来行うべき就職活動を次の年に延期し、大学を留年する判断をしました。この判断は正しかったか間違っていたかは未だにわかりません。

 同期から遅れること1年、5年生になった私は就活を始めました。食べることが好きという安直な理由で志望を食品業界に決めました。このときも実は根底にあった自己肯定感の低さや将来の目標のなさはあったと思います。就活していてボロというボロが出てきました。集中してエントリーシートが書けない、OB訪問に全然いかない、説明会に遅刻する、面接の対策もあまりしてない…。お勉強は好きなのでウェブテストだけはできましたが。このような意識なので当然お祈りが続きました。1年目は最終選考にすら1つも進めませんでした。そんな中で家庭問題も勃発。自分なんて必要ないみたいな思考に捕らわれてしまいました。私はまた留年し、就活をもう1年遅らせる選択肢を取りました。

 そして次の春を迎えました。私は今度は親族が不動産の大家業をしていることから不動産業界に絞って就活を進めました。2回目の就活ということもあり、まともに行ってなかった就職課に行く等去年よりは対策して臨んだ結果、何社か最終面接に進むことができました。しかし、なかなか内定が出ませんでした。気が付いたら季節は8月になっていました。

 8月になり、このままだとダメだと思い就活エージェントに登録しました。9月に就活エージェントに紹介されたある企業の面接を受けました。面接は1回、いきなり最終面接でした。上手くいった気がしました。そして内定が出ました。しかし、やっと出た内定なのに全く嬉しくもなく、そこに行くことを考えると号泣してパニックになってしまいました。震える声で就活エージェントの人に内定辞退の旨を伝えました。自分の不安定な体調で見知らぬ土地で1からやっていく自信が大きな身体にはありませんでした。そこから就活エージェントの人に罪はないのかもしれませんが、就活エージェントの人が怖くなってしまいました。その後も惰性で就活を続けていましたが、周りの空気がなんとなく澱んでいくのを感じました。ついには面接を無断欠席するようになってしまい、私は就活から逃げました。個人的には今でも就活は嫌いだしトラウマです。でも、必要なものだとも思います。

 就活から逃げた私はもう既卒で就活をする元気が残っていませんでした。大学を卒業し、フリーターとなった私は都内某所でアルバイトをしながら漠然と資格勉強に勤しんでいました。周りの人に「このままじゃダメだ」「いい大学を出てフリーターなんてもったいない」と言われることもありました。しかし、私はたまたまテスト勉強がある程度得意で、たまたま就活が苦手だったのです。それに就活を通して2年間いらないと言われた私は心が疲弊していました。

 しかし、この時期にアルバイトをしていて本当に良かったです。バイトを通してどうやら私は働くこと自体は嫌いじゃないらしいということや、そこでの同僚と遊びにいくなどバイトでのコミュニティを得ることができました。人を選ぶ職場ではありますが、今でもその時期の私には代えがたいところだったと思っています。

 資格試験が上手くいかなかった私はイベントバーエデンというところをツイッターで知り、店に向かうと当時店長をしていたえらいてんちょうさんと出会いました。イベントが誰でもできるということを聞いた私はやってみたいと思い1日バーテンの日程をその場で決めました。そして、1日バーテンが楽しくて1年で約30回ほどバイトと並行して行っていました。もらえる謝礼以上に様々な人との出会いがあり、とても刺激的な日々でした。その中には平塚の富豪であるカイリュー木村さんもいました。

 楽しく、でも将来に不安を抱えながら過ごしていた9月のある日、平塚にある湘南イベントバーまよいがの店長にならないかという誘いをある人から受けました。それをオーナーであるカイリュー木村さんに聞いてみたところいいんじゃないかという返答をいただいたので1月から店長をさせていただくことになり、フリーターの終わりが来ることが決まりました。

 現在、この記事を読んでいる方の中には新卒の就活生もいると思います。基本、就活をして、新卒就職をした方がいいです。何者でもない人間に月に20万前後の給料が払われるのは素晴らしいシステムです。とりあえず頑張って就活しましょう。就職して心身が疲れてしまったら休職、心身が壊れてしまいそうになったら退職をすればいいです。日本のいわゆる新卒カードは強いと思います。

 しかし、就活を続けていて心身が疲れてしまう方もいると思います。そんな方はいったん就活を休みましょう。心身が壊れてしまいそうになってしまった方は就活を辞めましょう。就活は時に人を殺します。死んだらその後何かが起こる可能性は0になってしまいます。命より就活が大事な場合などありません。とりあえず休んでください。

 内定を得ずに既卒になった方、心身がある程度元気になったらとりあえずバイトはした方がいいと思います。お金を得ること、人とコミュニケーションをとることで回復していくものは色々とあると思われます。また、外に出ましょう。どうせ私なんてとか思わず、人にビビらない訓練は大事だと思います。そして元気がでてきたら既卒で就活するなり、バイトに打ち込むなり、フリーランスなり生きる道を探していきましょう。新卒就職よりは茨の道ですが、生きている限り生きる道は必ずあります。

 今でもスーツやオフィスカジュアルでビルから出てくる人をみると「ああ、自分は落ちこぼれなんだな」と思います。人生に一発逆転はありません。だけど、逃げた先でも案外いい未来が待ってるかもしれません。私はそう思っています。

 

 


 

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