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映画「セッション」。人間性を捨て、狂気で満たせることへの羨ましさ。

NewsPicksのWEEKLY OCHIAIのダイジェスト動画を作ってるタカオミさんが、何度か、映画「セッション」のことを投稿してて、ずっと気になってて。

で、今年中に終わらせるタスクに入れてたんですけど、今日もまた投稿で書かれてて、もう気になって仕方なくて、勢いで見た。笑

音楽系のスポ根映画かな〜と思って見始めたら、狂気に満ちた指導者のフレッチャーと、それに影響を受けて狂気さを引っ張り出されたドラマー ニーマンによる、密室の心理戦…みたいな感じで。多分そんなに予算かかってない方の映画だと思うんですけど、すげぇー良かった。

あと、予告編の動画だと、才能に溢れるエリートが叩きのめされて這い上がって系に見えたんですけど、よく作ってありますね、予告編作ってる人すごい。


で、主人公ニーマンと指導者フレッチャー、それぞれに思うことがあったのでまとめておきます。


主人公ニーマン。

一番湧いてきた感情は「羨ましい」だった。

俗世や人間性を捨て、狂気に支配されるように没頭していく姿。それが出来るというのは純粋に、羨ましいな、と。

ちょっと昔話?をすると、数年前、まだ独り身だった頃は近しいような状態で、仕事にのめり込んで、職場に泊まり混んで、ソファーで数時間仮眠する以外はずっと仕事してて。始業時間前にシャワーと洗濯だけ近所のネカフェにいく…みたいな生活もしてたけど、結婚して、子供が2人できて…となると守りに入る部分も増えてくる。

なんなら私、嫁と結婚してすぐの頃、一度起業して失敗して、貯金も使い果たし、借金を作り、それを全部よめに返してもらった…という失敗もあり、今は石橋を叩いて渡る…とかの前に、石橋を渡るくらいなら回り道する…みたいな状態でもあるわけで。落ちてしまいそうな崖の近くを通るなら、何十に張ったバリケードの内側を歩く。

身のまわりの大半の人からすれば、それでも多動だと活動量を褒めてもらうことも多いけど、思い描いてることからすれば何分の一しか動けていないんだ…と思っていたりする。

ただ、私がもった「羨ましい」という感情は、諦めだなと、この文章を書きながら気づきまして。これ、ダサいな・・・。

ただ、家族や子供がいるなかで、本作の主人公ニーマンのように全てを捨てるということもしたくない。

ので、なにか名案があるというわけでもないけれど、いいとこ取りでは行きたいので、引き続いて、もっとあがいていかねばなと思わされた。


指導者フレッチャー。

私は今、PRが本業だけど、5年前くらい起業家支援の仕事をしていた頃に叩き込まれたことがベースで仕事になってる。そのときの上司は、手は出さないまでもフレッチャーに近い、かなり圧迫指導な人だった。

「企画書は30分で書け」「チャットは会話の速さで返せ」みたいなこととか、めちゃくちゃ言われながら、企画書とかプレスリリースとか、具体的な改善点などは言われず、何度も書き直しを命じられた。泣きながら書いてた。

当日はホントに怖かったし辛かったし、今の世の中であんな指導したら、すぐ大問題になって、メディアがこぞって取り上げ、SNSで拡散され…ということになるんだろう。

で、恫喝とか暴力とか良くないことだとは思うし、私もされるの嫌だし、人にもしないけど、近しい指導を受けて自分は今戦えてるという現状もあり、フレッチャーという人を魅力的に感じてしまったところがある。


超余談。

今のPRが本業だけど、その前は10年くらいイベント屋で。フリーになる前とか、音楽イベンターでJazz系の企画担当やってたんわけで。飲食付きのライブをメインになってたので、会場はレストランとか結婚式場とかカフェとか。


で、裏方ばっかりやってたら自分もスポットライトに憧れてしまい、出演側にもなってみたりしたんで、また音楽やりたいな!って思った。笑(↓写真右)


フレッチャーがジャズクラブで演奏してるシーンとか、知り合いのレストランでやってたジャムセッションとか思い出してグッときたんですけど。(これ、もう、8年前!!)


と、そんな感じで、映画「セッション」、めっちゃ良かった。皆様、おすすめです。


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