いきなり最終回?? サロマ湖100kmウルトラマラソン。応援ありがとうございました!

2年前に本格的にランニングを始めてから、当初からの目標だった「サロマ湖100kmウルトラマラソン」を12時間11分24秒という思ってもみなかった好タイムで完走することができた。一緒にチャレンジし、現地で応援、サポートしてくれた仲間、ネットを通じて声援を送ってくれた皆さんにあらためてお礼を言います。ホントに、本当に、ありがとうございます!!心から感謝です。

昨年、一年前倒しでサロマにエントリーしては見たものの、その約一ヶ月前にフルマラソンをはじめて完走した人間にとって、それはあまりに無謀というもの、結果は大方の予想どおり、40km関門を手前にリタイヤ、DNF。フルマラソンの距離すら、制限時間内に走りきれなかった自分に、あらためてウルトラをなめたらアカン!とマラソンの神様にがっつりお灸を据えられた。

あれから一年。かつて超絶でぶかった頃と比べるとかなりスリムにもなったし、自分なりに練習を積んできたという自信もあった。チャレンジを前に体調も上々。走れないわけがない!そう自分に言い聞かせて現地いり当日。

一緒に走る高校同窓のランナー、応援、サポートしてくれる仲間と合流し、遠軽町の住民センターで買ってきたお弁当を広げて夕食。缶ビールは一本だけ。昨年のサロマ以来、我がランナーズクラブのご神体ともなっているうに様もいただき、明日の完走を改めて誓う。午後9時頃には消灯就寝。

大会当日は午前2時過ぎに起床。大会に出るときのいつもの準備を淡々とこなす。足裏、指、尻、股間、わき、B地区まわりにスレ防止のボルダークリームを入念に塗り込む。特に今日はウルトラだから足裏、指には時間をかけてしっかり摺りこんだ。ランニングウエアを来て、気持ちを上げる。トイレは気にしすぎるとどうも落ち着かないので、自然の成り行きに任せることにして、落ち着いて小を少々。

3時15分にはタクシーで宿舎を出発。スタート会場には4時前に到着した。スタートまでの時間、一緒に走る仲間たちとエール交換の時間。いやがおうにでもテンションは上がる。

そしていよいよ午前5時、ハーフやフルマラソンのようなピリピリした緊張感のあまりない、「どおれ、出発するかい?」的な、ゆったりとしたスタートの時間。いよいよ3度目の挑戦となる100kmマラソンへのチャレンジが始まった。

序盤。6’30”〜6’45”/kmを目安にフルまでの距離を走るのが目標。ボクのウルトラへの挑戦のきっかけとなった高校同窓のダイスケさんとダイコンおのちゃんと並走。ほぼ予定通りのペース。体のどこにも違和感なし、心拍も安定。呼吸も楽。なんだかんだと会話しながらたんたんと距離を重ねる。唯一、不安があるとすれば、大会直前に使用しはじめたインソールがどれくらい足に馴染むかだが、若干、土踏まずに違和感があったものの、さして気になる程でもない。実は今回、はじめてシューズメーカーの純正以外のインソールを使用してみたのだが、走っている時の安定感はメーカー純正品と比べ物にならないほど良い。購入して2,3回使用しただけだが、その良さはすぐに実感できた。メーカーの使用説明書にはすぐに長距離を走っちゃダメよ、と書いてあったけど、足裏が擦れる不安よりも、その安定感のメリットをとったわけだ。本来ならあんまりオススメできることじゃないと思うけど。

20km手前でダイスケさんと小野ちゃんがトイレ離脱。その後すぐ、先を走っていた大河内くんがトイレから戦列復帰のタイミングで合流。ここから少しの間、大河内くんのペースで走る。6’00”〜6’10”/kmのペース。走れなくはないけど、今の自分にはあきらかにオーバーペースなので、少し落とすが、結局40km近くまで6’15”前後のペースを維持。ただ、大河内くんに置いて行かれてからはほぼ単独走だったわけだが、これが辛い。辛いというよりさっきまでまったく感じていなかった「不安」がどんよりと自分を支配し始めた。ハーフなら当然もうゴールしてるし、フルマラソンでも30kmも走れば、ゴールまで残された体力とゴールへの時間など、余裕をもって計算できる。ただ、ウルトラでは、まだ何一つゴールに対して確かなイメージをもつことはできない。あるのはスタート前と同じ根拠なき自信だけ。30km走ったくらいじゃ何一つ計算できる状況にないというのが一人になると不安で不安で仕方なくなった。

中盤。距離という実績だけを見れば6月初旬の利尻で55km、4月のチャレンジ富士五湖でDNFだったものの75kmを走って(もちろん歩きも含めだが)いるわけで、ここまではまだ初めての距離ではない。ただ、それでも終盤訪れる75kmを過ぎた未体験ゾーンでオレがいったいどうなってしまうのか想像できないためか、不安が除かれることはない。昨年、超えることのできなかった40km関門を超えて、フルの距離を超えた時、その不安が頂点にピークに。54.5kmの大エイドまでは行けるだろうから、そこでやめようかなってなんとなくそんな気持ちにもなった。別にどこが痛いわけでも、苦しいわけでもないのに。ただ、今この不安から逃れたいってそれだけで。

フルの距離を超えて出現するアップダウンは、苦しくなるまで走り、苦しくなったら普通にガチ歩きしようと決めていた。チャレンジ富士五湖の時のようなものすごい上りではないものの、上りを頑張りすぎることで残るダメージの方が不安だった。ちょうどフルの距離を超えたあとの上りでそれほど苦しくはなかったんだけど、フルも超えたことだし、ちょっと落ち着こうと思って、スタートして初めてちょこっと歩いた。歩きながら深呼吸して、肩、腕、首をほぐして。

呼吸が落ち着くと、まだフルかよ〜と思っていた自分が、不思議と、よし!フルクリアっ!って気持ちに変わっていることに気づく。再び走りだした時、呼吸と一歩一歩の足取りが綺麗にシンクロしているようで、呼吸だけに気持ちを集中する。そうすると、さっきまであれほど感じていた不安が一気に晴れてきた。一呼吸するごとに進んでる。確実に。前に。そこからはなんだか楽しくて仕方なくなった。確実に進んでる。前進してる。一つのエイド、関門。クリアするごとによしっ!って充実感で力がみなぎるのを感じた。いきなり、100kmにたどり着くわけじゃない。一歩一歩、1mそこそこの歩幅の積み重ねだ。仕事だって同じじゃん。いきなり、なにかができるわけじゃない。常に毎日の積み重ねの上にしか成り立たない。現地応援、サポートのさちさん、典子ちゃん、そして自身の体調不良でDNFにも関わらず、途中から応援に回ってくれたカントクが待つ応援ポイントに辿り着いた時なんかは最高の嬉しさだ!

終盤。一つのエイドや関門通過ごとに自分にちっさいご褒美(300mだけの歩行許可とかw)をあげながら、いよいよ自身未体験の距離75km超えの終盤に。昨年は下見でしか見ることのなかったワッカ入り口の79.3km地点のエイドで勢い良くスイカをほうばり、いよいよワッカ原生花園に突入。距離もロケーションも初めての世界。いきなりの上りで思わず歩きからのスタートになったが、80km関門手前で、その坂をラストスパートをかけて降りてくる智美ちゃんとすれ違う!早い!さすがだ。とても病み上がりとは思えない走りに、勇気づけられて自分へのご褒美を途中で切り上げ、重くなり始めた足を早める。80kmを超えて視界がひらけるとワッカの素晴らしい景色が目に飛び込んでくる。亜弥ちゃんに「北口さん!」と声をかけられ、みんなすげーな、そしてそのすげーランナー達と今オレ、一緒に走ってると思うとこれまた妙にうれしくなり、ニヤニヤ。その後すれ違ったランナーは相当気持ち悪かったと思うw

折り返しまであと半分くらいかと思っていると前方に30kmすぎで一度おいついたものの、再びぶっちぎられたオーキン先輩のトマトヘッドを確認。「追いついたじゃん!!」と思い、しばらく後をついて走っていたが、もう少し、ペースをあげられそうな気がして、思い切ってオーキン先輩にまくりを打つ。

折り返しまでもう少し、再び、呼吸に集中して足を進める。パスしたランナーが「RUN for Japan!六華ですか?」と声をかけられる。振り返ると今回はじめましての西野くん。さらには、折り返して来た大河内くん、菊ちゃんとすれ違い、ハイタッチ!元気でるぜ〜 折り返し手前のエイドではすでに折り返して来た寺澤先輩と遭遇!「ここまで来たじゃん!」と言われ、無性に嬉しく、またニヤニヤ。

折り返し地点からはいよいよゴールまでのワンウエイ。残すとこ11km弱や。再びトマトのオーキン先輩とハイタッチし、一歩一歩、ゴールへ。ダイスケさん、小野ちゃん、やべぇな先輩、三浦くんとも最後のハイタッチ!気が付くと自分でも苦しい顔して走ってるわけだが、そんな時、いよいよ現実味を帯びてきたゴールでどうしてやろうかなんて、考えてまたにやけ顔に戻す。ワッカを抜けていよいよラスト3kmを切る。

昨年は敗残兵送致バスにて傷心とともに帰ってきた常呂町スポーツセンターが見える。六華の幟と先にゴールした仲間の笑顔が見える。自分もこれ以上同しようもないくらいニヤける。最後のスパート(というほどスピードは出てないけど)で苦しいはずなのにニヤける。小学生の頃、母親に叱られている最中に、ダメだってわかってるのに、なぜかにやにやしちゃう、あんな感じ。最後の右カーブを回り、いよいよゴールゲートが見える。

来た!走った!100km。とうとうやってやった!!

5年前、創業して10年になる会社でなんとかオレはこれだけやった!って形が欲しくて、無理に無理を重ねた。結果、惨敗。社員も、お客さんも、友人も、家族も、たくさんのものを失った。できもしないのに、いきなり100kmの結果を求めた結果だ。

変わろうと思った。自分がまず変わらないと。

2012年、100kmウォークの大会に出会って、自分の限界に挑戦することで自分を変えようと思った。空知100kmウォークには2012年と2013年の二年連続で完歩。少し自信がついたところで、高校同窓のランナーズクラブのみんながサロマ100kmマラソンに出ている事を知る。なんとまあ、歩くのだって大変だった100kmを走るなんてバカ言うんでないって気持ちの反面、オレだって100km歩いたんだから、少しは走れるんでないの?と思い、ウォーキングの練習中にちょっと走ってみた。なんと、3kmも続けて走れない。キョーガク!!歩くのと走るのでこんなに違うもんか…で、まずは2013年の道マラファンランに挑戦してみることにした。

あれから2年。100kmを走って思うこと。とにかく、確実な一歩だ。20kmや40kmでふらふらになる足じゃ、100kmの仕事はできない。ゴールへの不安は一歩ずつ確実に自らの足で進むことで解消するしかない。このブログも去年のサロマの失敗から、こんなこと書いて結局走れなかったら…と思うと、恥ずかしくなって書く気になれず、今日まで放置してきたが、結局は一歩一歩の積み重ねを信じて進むしかなかったわけで、いきなりゴールから書き始めれるわけじゃない。

自分自身の今日の一歩を信じること。今、前に進んでいる、その一歩を信じること。それが100km、完走への道であり、仕事をなすための道なんだろうな。ボクが志した仕事はまだまだ道半ばであるけれど、自分自身の足で走りきった今日のことを思い、今日の一歩を信じて明日も前に進みたい。

サロマ湖100kmウルトラマラソン。ありがとう。
一緒にここまで楽しくランしてくれたすべての皆さん、ありがとう。
走る自分を支えてくれた君にありがとう。
社長の道楽とも思われそうなマラソンへの挑戦を、応援してくれた社員のみなさん、ありがとう。

ヨワイ50を目前に出会うことのできた「マラソン」一歩が前に出る限り、これからも走り続けます!

きたぐちひろゆきの100km完走までの履歴

2012.06.16 空知100kmチャリティーウォーク 27:04’41”
2013.06.15 空知100kmチャリティーウォーク 25:59’03”
2013.08.25 北海道マラソンファンラン 1:34’00”(1:25’13”) 2013.09.29 旭川ハーフマラソン 2:31’40”
2014.04.20 伊達ハーフマラソン 2:14’43”
2014.05.18 洞爺湖マラソン 5:10’02”(5:08’20”)
2014.05.25 カムイの杜トレイルラン 10K 1:24’09”
2014.06.01 千歳JAL国際マラソン 5:36’09”(5:34’10”)
2014.06.29 サロマ湖100kmマラソン DNF(30km 3:37’17” 40km関門アウト)
2014.07.21 大雪山ウルトラトレイル 40K 9:59’54”
2014.08.31 北海道マラソン 4:54’44”(4:48’42”)
2014.09.15 豊平川サーモン駅伝 8.3km 0:43’51”
2014.09.28 旭川ハーフマラソン 2:02’16”
2014.10.05 札幌マラソン 2:02’03”(1:59’39”)
2014.11.03 湘南国際マラソン 5:42’36”(5:21’31”)
2014.12.06 NAHAマラソン 4:49’33”(4:40’29”)
2015.01.18 お台場30K 2:53’05”
2015.02.08 いわきサンシャインマラソン 4:23’33”(4:19’37”)
2015.03.15 横浜マラソン 4:28’44”(4:10’38”)
2015.04.19 チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン DNF(75km 10:06:59 関門アウト)
2015.05.17 洞爺湖マラソン  4:14’41”(4:11’30”)
2015.06.07 利尻島一周悠遊覧人G 7:13’41”
2015.06.28 サロマ湖100kmウルトラマラソン 12:11’24”

せっかくだからこれまでの記録もまたぼちぼち書きたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

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ぶどう

北海道旭川市でICTコンサルをしています。スキー、ラン、山、ビール、日本酒、パグが好き。Noteでは主に体動かす系の話題を。

実録 サロマへの道 108kgが100kmを走るまで

2010年人生最大体重108kgを記録した自分のサロマ100kmウルトラマラソンへの挑戦記でございます。
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