見出し画像

【台湾地震】真言宗系寺院が被災 大本は現地支援へ

※文化時報2024年4月12日号の掲載記事です。写真は被害を受けた慶修院(寺院関係者提供)。

 台湾東部の花蓮県沖で3日午前7時58分(日本時間同8時58分)ごろ、マグニチュード(M)7.2の地震が発生し、最大震度6強を観測した。同県にある真言宗系寺院・慶修院が被災したことが分かり、寺院や教会の安否確認が急がれる。日本からは、道教系宗教団体の道院と提携する大本などが支援に乗り出す見通しだ。

 日本赤十字社の発表(4日付)によると、少なくとも9人が死亡、1000人以上が負傷。建物100棟以上が倒壊した。台湾では1999年に2400人以上が死亡した地震以来の大地震とみられる。

 慶修院では、壁と天井の一部が剝落した。日本統治時代に高野山真言宗の吉野布教所として開かれ、現在は宗の傘下ではないが、高野山真言宗無量寺(横浜市南区)の豊田眞彰住職が客員住職(文化大使)を務めており、宗内外の僧侶有志らと毎年法要を行っている。

 現地の仏教団体や寺院の動きは活発で、花蓮県を拠点に活動する仏教系の慈善団体・慈済会は地震直後の3日午前8時22分に救援本部を立ち上げ、いち早く避難用のテントなどを準備した。けが人の対応などを進めており、今後も精力的な活動が見込まれる。

 そのほか、同県吉安村にある佛光山月光寺は、お寺を避難所として開放。僧侶は被災者のケアに努めているという。

 道教系宗教団体の道院と外郭団体の世界紅卍字会も支援活動を開始。道院と提携する大本は、22〜24日に山田歌総務部長が台湾を訪れ、義援金500万円と出口紅大本教主のお見舞い親書を道院台湾総主院などに届ける予定だ。道院を通じて現地ニーズを把握し、日本から実施可能な支援を探る。

 道院は、1923(大正12)年9月1日の関東大震災で救援物資を台湾から日本に運び込み、被災地を慰問。東日本大震災や能登半島地震でも支援を行っているという。

 昨年に道院との提携100周年を迎えた大本の担当者は「これまで台湾から多くの支援を頂いている。今度はこちらが支援する番だ」と話している。

【サポートのお願い✨】
 いつも記事をお読みいただき、ありがとうございます。

 私たちは宗教専門紙「文化時報」を週2回発行する新聞社です。なるべく多くの方々に記事を読んでもらえるよう、どんどんnoteにアップしていきたいと考えています。

 新聞には「十取材して一書く」という金言があります。いかに良質な情報を多く集められるかで、記事の良しあしが決まる、という意味です。コストがそれなりにかかるのです。

 しかし、「インターネットの記事は無料だ」という風習が根付いた結果、手間暇をかけない質の悪い記事やフェイクニュースがはびこっている、という悲しい実態があります。

 無理のない範囲で結構です。サポートしていただけないでしょうか。いただければいただいた分、良質な記事をお届けいたします。

 ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

サポートをいただければ、より充実した新聞記事をお届けできます。よろしくお願いいたします<m(__)m>