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【Review】 ゴリゴリゴリ・・・【991.2】

といってもクルマこすっちゃったとかではありません。

911で街なかを走っていて、舵角が大きいときにフロントタイヤから聞こえる「ゴリゴリゴリ」という音。インナーフェンダーでも擦ってるのかな、と思ったらぜんぜん違ったという話。

サスペンションのジオメトリが違うのか!

フロントサスのジオメトリにおける「アッカーマン・ジャントー」と「パラレル」の違い、といって分かる人はカーグラとか読みすぎてる。

普通のクルマはだいたいアッカーマン・ステアリング・ジオメトリ

簡単に書くと、内輪と外輪ではその軌跡の半径が違うから左右輪で舵角を変えようね、というのがアッカーマン・ジャントー。タイヤの向いてる方向と実際の軌跡に差がない(スリップアングルがゼロのとき)、低速時やジェントル時(?)はこれでいいわけです。

ところがこれだと、高速コーナリング時には具合が悪い(らしい)。

ということで、スポーツカーにおいては左右輪の舵角の差を少なくする、あるいはなくすことでシャープな操舵を実現するのだ、というのがパラレル・ステアリング・ジオメトリ

これだと逆に、低速時に左右輪のどちらか(どっちだ?)が本来の回転半径で描かれるべき軌跡とは違う弧を描く、つまりタイヤが帳尻を合わせなければならなくなる。

あの「ゴリゴリゴリ」という音、こいうことだった。

とにかくタイヤに仕事をさせるクルマだ

ポルシェでよく言われる「維持費高いよ、特にタイヤ代が」というのは、つまりこういうことなんじゃないかと。リアにはものすごいトラクション、フロントはジオメトリからくる負荷、これでは減るに決まってる。

いまやポルシェ全車標準装備、とても便利なTPMS(タイヤ空気圧管理システム)をずっと見てると、30分ぐらいの定速走行でリアのタイヤ温度がどんどん上がっていく。

サスペンションも温まってきた頃合い、そこからようやく「さあ、行きまっせ」感が出てきて、リアの粘りもよくなって911が始まる。そこから意識してフロントタイヤに熱を入れていくと、いよいよ911も佳境に入る。本格的に対話が始まるのはここから。でもって、

ここまで、最低でも小一時間。
すぐにポルシェさせてもらえない。

なんだか、一つ一つが儀式のようでとても面白い。

よくある乗用車ベースのスポーティなグレードのクルマと、こういう根っからのスポーツカー、設計から何からこんなに「原理」が違うのか、と、本当に勉強になった。

そういう意味で、まだ納車の儀、済んでないのかもしれない。
今日はどこに行こうかな、明日はどこに行こうかな、
そんなことばっかり考えてて全く仕事にならない。

不束者ですが改めまして今後ともよろしくお願い申し上げます。


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Bunmei OHTA

公私織り交ぜての徒然コラムをノージャンルで書いてます|デザイン思考家|株式会社アイ・エム・ジェイ Service Design lab. シニアデザインマネージャー|常葉大学 非常勤講師(インフォメーションデザイン)|NPO法人 人間中心設計推進機構認定 人間中心設計専門家
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