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なんとも、恥ずかしい話🙈

とても恥ずかしい話。

えろではないです。
期待に添えなくてすみません。

僕って、ぶんがくんって名前でしたけど、それって語呂と言葉の響きが良くてその名前にしてたんですよ。

文学に携わってるかと言えば、全くそんなことはなかったんです。

海外の古典文学は、びっくりするほど読めません。主語がないと内容が飛びます。
カタカナの長い名前は、覚えられないし、情けない限りを痛感するのです。罪と罰なんか、上巻で止まってるし…。

あとは、漫画とかで基礎知識を詰め込んだくらい。
僕は諸事情で中高ろくに通っていなかったので、日本の近代文学も怪しいのでもっと読まねばと思っています。


純文学は、大学生になって太宰治の「人間失格」を読んではぁおもしれぇ話と思って読んだのがきっかけでした。

けれど、そこは始まりではなかったのです。

そこから数年間は何百くらいかは作品を観たり読んだりしたはずなのですが 

ただ読む行為で時間を消費している、読書という作業をこなしているに近かったんですよね。

つまりは、作家さんの書いた文章の言葉を頭の中で暗唱してるだけで、読んだ気になってる。他人がいいと言うから、祖父が本を読めば頭が良くなると言うから、とりあえず読んでみる。

生産性と主体性のない、時間つぶしの行為でした。

あれに似てます。

インスタで話題になってるお店や流行のアイドル 、ファッションにハートマークつける、とりあえず見ましたよーの、確認作業。

あの身になってるかなってないかでいえば、

日頃の生活の疲れから脳死状態を許されたいほんのひと時のために、無意識のうちにこなしてるせいで、身にもならない時間を過ごしていました。

文体や言葉の意味、リズム感、語彙の美しさ。
その心地良さを全く知らんかったのですよ

でも、1か月前くらいから書き始めて作り上げる難しさに舌を巻いてる最中でございます。

書き始めるのには、きっと趣味だったり、文学に感銘を受けたり、アコガレの人、好きな作家がいるから書き始める人が多いと思う。

けれど自分はどれも当てはまらなくて、
越えたい相手がいた。

とでも言っておきましょうか。

ただ、ある作品(作品名や作者伏せます)を読んで心の奥底から湧き出る軽蔑に近い感情が沸いたのです。

作品自体はかなり評価されてます。
発想や作風は嫌いではありませんでした。
自分も、出だしはほおと思って読み込んだものです。
この小説はいかなる、展開で導いてくれるのか、見ものだなと期待してしまったのが運のツキ。

孤独が題材だったのですが、

これが孤独、これが人の痛みとは言えないと否定して、自分の形に正したくなった。
自分ならもっと、揺さぶるものを書く。

そんな誰に向かうでもない一人相撲がきっかけで、小説を書き始めたのです。

僕の思う、

人の痛みと言えば、

友人や恋人、お金、経験、充実した過去や未来であれ、到底埋められないような。
自己責任という言葉で片付けられない、
他人と同等に与えられる権利やしかるべく救い、考える倫理すら与えられなかったような。

凄まじいほどの、他人の圧力や世界の力できた痛みが、疼いて開いて閉じて開いて閉じては繰り返しの、そんな痛みのある人生。

そこまでしても、生きながらえてる人間もいるはずで。



孤独で言うなら、

自分の両目の前に分厚い誰かの両手が塞がっていて、

そこから見えるこの世の光ひとつ見えない世界で、凍てつく寒さの中で白い息しか見えない、
あの苦しさを生きてきた人は、今どんな世界を生きてるのかって。

聞いてみたくなったんです。

そんな痛みと世界を生きてる人達が置き去りにされてしまわないような、作品を書きたい。

とかでっかい事言っても、それなりのものしか書けないのがほとんどの人間だし、自分もその1人なんでほどほどにしときます。

でも、勝ちたい。

否、

勝たねばならぬ相手がいるから、書き続けます。

不思議なことにそこから、文章を読む面白さにようやく気づきました。

漱石って、修飾語使わないし、わかりやすいんだなとか。
女性作家って、区切らずにダラダラ繋げがちだなとか。
最近の若手作家気をてらいすぎた、独特の表現や比喩、センスとかの言葉で当てはめてしまうんだなとか、知らないことを知るのは面白い。

文体を知って、文章を書くことの面白さを知って、

世界が広がった感じです。

ほんと今更恥ずかしい話です。

そこからまた今まで読んできたものを、読み返す作業が始まりました。

自分は自分で、ひたすら書いて読んで、進みます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

PS、

すこぶる馬鹿なことに、書きかけの作品に行き詰って、5作目を書いてます。
どれかは1月に何とか仕上げます。



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