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汗牛充棟:かんぎゅうじゅうとう #67 辞書の生き物

汗牛充棟

 蔵書が非常に多いことや、多くの書物を保有していることを表した言葉です。
 中国唐の政治家であった柳宗元の言葉に由来します。
まとめて引っ張らせようとすると牛馬が汗をかくほど重く、家で積み上げると天井下の棟木(むなぎ)にまで届くくらいの量になるほど蔵書が多いということからできた言葉です。

断捨離

 最近は自宅に本棚がある人は少なくなってきているようです。コロナ禍や断捨離ブームで蔵書を減らした人も多いようです。
 古本屋に売るためには本をきれいに保っておく必要があり、カバーや帯は残しておいた方がよいですし、折り目や書き込みは無いに越したことはありません。

蔵書印

 本の持ち主を示すための蔵書印を持っている方もいると思います。私も持っていますが、印を押してしまうと古本屋には売れなくなりますね。 
 最近は電子書籍を使うことも増えてきましたが、線を引いたり、メモしたりなどやはり読書は紙派です。

 スマホやタブレットの普及にともない、出版社としても紙媒体の本の売れ行きが減少してきているのが悩みの種となっていますが、そもそも本を読まない人が増えているのは困ったものです。
 先人の知恵を簡単に自分のものにできるのですから、読まない手はないと思うのですが。

知の巨人

 ジャーナリストの立花隆氏は、蔵書の数も膨大で、本が重くて家の床が抜けたこともあったとか。2021年に死去したのち、5万点以上とも言われる書籍類はなじみの古書店に譲渡されたそうです。
 まさに汗牛充棟で本に囲まれた生活をなさっていたようです。

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