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オケラ:螻蛄 #201 辞書の生き物

オケラ

 土の中に住んでいる昆虫の「オケラ」ですが、「ケラ」が正式名称のコオロギ科の虫です。地中にいるイメージですが、泳ぐこともできますし、実は飛べます。その意味では生活圏が広い昆虫です。また「ジー」と遠くまで聞こえる音量で鳴くことも知られています。

 「この虫けらども!」と悪態をつく場合の「虫けら」の「ケラ」は、この「オケラ」のことではなく、虫全体を指している言葉だとされています。

手のひらを太陽に

 動揺「手のひらを太陽に」は、アンパンマンの作者、やなせたかしさんが作詞していますが、その中の歌詞に「ミミズだって オケラだって アメンボだって」と、「オケラ」が登場しています。
 やなせさんのなかではオケラは特別な意味を持っていたのでしょうか。ミミズと同様、土の中にいる生き物の代表だったのかもしてません。

一文無し

 お金を持っていないことを「オケラになる」またはそのまま「オケラ」と言います。これは、オケラを正面から見た時に、両手をあげてバンザイしているように見えたため、お手上げ状態のイメージにつながり、一文無しを表すようになったとされています。




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