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物書庵初心週記帖(40号)「節分に思う事。たくさん作って、余ったら捨てる、はおしまいにしませんか?」

今年の節分は124年ぶりに2月2日。ちなみに次に2月2日が節分となるのは4年後の2025年で、これからしばらくは4年に1回の周期で2月2日が節分となるそうで、今年限りではないのか…と少し残念だった。

あいもかわらずコンビニには恵方巻のチラシが目立つところに貼られている。近年、すっかりフードロスの代表となってしまった恵方巻。恵方巻自体は江戸時代からの伝統的な習慣と言われているが、バレンタインやクリスマスと肩を並べて季節のイベントへの仲間入りをした結果、大量生産・大量消費のジレンマから抜け出せていない象徴になってしまったのは恵方巻きとしては本望ではないだろう。

連れ合いが昨年からせっせと作っていたハンドメイドのブックカバーを先日メルカリに出品したところ、数時間もしない内に半数以上が売れ、ハンドメイド作家としてこれ以上ない船出となった。思い返せば「ミシンで作って欲しいものある?」と聞かれ「ブックカバー」と即答したところから始まったが、完成品が想像以上に上出来だったので「これなら売れるんじゃない?」と話していたものの…。インターネットとスマホの爆発的な普及による「個の時代」の到来を身近に感じた記念すべき嬉しい一日となった。(便乗?して日本酒で祝杯を挙げたのは言うまでもない)

モノが余っている時代、丹精込めて創られたオリジナルの商品にスポットライトが当たる。地球に住ませてもらっているという恩恵を感じながら、作りすぎない、捨てない、という脱ファストファッションの風潮を愚庵としては歓迎したい。

明日の立春を迎えて暦の上では春となるが、新型コロナの感染拡大、医療現場の逼迫に歯止めはかからず、緊急事態宣言の延長が正式に表明された。が、驚きはもはやない。愚庵でさえも予想できたのだから、もはや出来レースとしか思えない。

振り返ってみると、市民に外出自粛を飲食業に20時以降の営業自粛を呼びかけている政治家が「派閥の結束を固める目的」という市民にとっては何の価値もない箱弁当の自粛を緊急事態宣言発出から10日経ってようやく決めたというニュースにあきれ返ったのも束の間、8人でのふぐ会食、深夜の銀座でクラブをはしご、という情けないニュースが嫌でも目に入り連日気が滅入る。緊急事態宣言発令後も感染者が減らない状況下で「飲食業が!若者が!」と糾弾に近い言動をしてきた政府要人の身内である国会議員の弛緩してきっている行動を見ていると、市民とは異なる天井人だとでも思っているのかと疑念を抱いてしまう。

週に1回ほどのペースでオフィスに出社をしているが、通勤しているサラリーマンの大多数は「感染は怖いけど、仕事上出社せざるを得ない」というのが本音で、感染予防に気を配りながら担っている職務を全うする為に出勤しているように見えている。

国会議員各位が緊急事態宣言発令慣れする事なく、国民の自由権に制限をかけるに近しいという位の覚悟と責任と気概が市民に伝わる2月になってくれるといいのだけど…。

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