高気密住宅は息苦しい?

昔高気密住宅の話をすると必ず言われたのは、「高気密住宅は息苦しい」「換気がされないだろう」という指摘です。
確かに単に住宅を高気密化すれば、すき間が小さくなるので、すき間からの換気は少なくなります。
ただ、これは高気密住宅をよく知らない人の誤解です。
なぜなら、高気密住宅は必ず24時間換気システム(機械換気)を設置するからです。
今でこそ機械換気は義務化されていますが、高気密住宅を建てている人たちは義務化される前から機械換気を設置していました。
つまり機械換気により常時必要換気量が確保され、空気はきれいな状態が保たれていました。

機械換気

高気密を理解できない人は、わざわざ高気密化した上で機械換気を設置するのは無駄、それなら高気密化せず自然換気で十分だと考えていたようです。
これは間違いです。
なぜか日本人は「機械」はお嫌いですが「自然」はお好きなようです。
そのため自然換気という言葉に引かれる人が多いのかもしれませんが、本当に自然換気で換気は十分なのでしょうか。
自然換気は、風や内外温度差(住宅内と外気の温度差)で換気量が変化します。
そのため、換気が過剰になるときもあれば、換気が不足することもあります。
これは健康に必要な換気量を確保されない状態が長時間続く可能性もあるということです。
自然換気だけで必要な換気量を確保しようとすれば、住宅に大きなすき間を空けておくか、もしくは風や内外温度差に応じて、自分で窓や換気口の開け閉めをしなければなりません。
大きなすき間があれば、室内の熱はどんどん外に逃げていきますし、窓や換気口の開け閉め行うのは大変な手間がかかります。

高気密住宅で機械換気を設置すると、無駄に熱が逃げないだけでなく、新鮮な空気が必要な分だけ自動で入ってきますので、手間がかからず健康に過ごせます。
24時間機械換気を動かし続けると電気代がかかると思われるかもしれませんが、現在機械換気にかかる電気代は月に数百円です。
すき間が多い住宅で無駄に暖冷房費がかかるよりも、遥かに少ないコストで省エネで健康に過ごすことができます。
まれに電気代がもったいないからと24時間機械換気を止める人がいますが、汚れた空気が排出されず健康に影響する可能性がありますので絶対に止めないでください。

このように高気密住宅は息苦しいどころか、家の中の空気がきれいに保たれて、健康に過ごすことができます。

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