こんにちは！
フィレンツェ在住ソプラノ歌手
芝原美紀です。

心と身体を浄化して幸せになるベルカント

呼吸法のエクササイズやってますか？
効果の程はいかがですか？

息が長くなった気がしませんか？
長いフレーズが楽に感じませんか？
声にボリュームが出て気がしませんか？

前回のノートでは、
基本中の基本、
息を細く長く使うためのエクササイズを
紹介しました。

この応用編では、瞬発力を鍛えて
横隔膜を自由自在に操るテクニックを
伝授したいと思います。

基本の呼吸法エクササイズでは、
ゆっくりゆっくり吐き出して、
ふっと緩めて自然に空気を入れました。

応用編では、
この動きを一瞬でやってしまいます。

勢いよく空気を吐き出します。
一瞬で空っぽにします。
思いっきりお腹をへこまします。
一瞬止めないで、すぐ空気を入れます。
パパッと一瞬で出して入れます。
何度か繰り返して、
「空気を吐いてすぐ入れる」
(吸うのではなく空気が入ってくる)
感覚がわかってきたら、
3度繰り返してみましょう。
すっと吐いてすぐ入れる、
すっと吐いてすぐ入れる、
すっと吐いてすぐ入れる。
すっはっすっはっすっはっ！

ふ〜。

ちょっと休憩してください。
結構きついでしょう？

歌うって、
ゆっくり綺麗なメロディーばかりを
丁寧に歌っていればいいわけではなく、
素早く息を吸ったり、
難しい超絶技巧を必要とする曲も、
高音を高らかに力強く、
かつ楽々歌ってるように、
歌い上げることも必要です。

このエクササイズでは、
そのために必要な瞬発力を鍛えます。

さて、少し息をついたら、続きです。
3回連続吐いて吸ってを繰り返したら、
今度はスピードアップします。
犬がハアハア言ってるように
吐いて入れて吐いて入れてを
素早く繰り返します。
ははははははははははははは！
いかがですか？

お腹がびっくりして
痙攣を起こさないように、
ちょっとずつやってみてください。

これも毎日少しずつ続けてください。
何事も継続が肝心です。
一回やってできたらOK！
という者ではありません。
毎日コツコツやってるうちに
呼吸するとはこういうこと、
と身体が覚えこむまでやるんです。

歌う時には
もう吸うとか吐くとか、
そんなこと考える暇はありません。
支えるとか息の流れとか、
そんなこと考える余裕はありません。
歌う時には、
歌ってる内容に集中して
聴く人にただ語り聴かせることだけ、
伝えたいことを伝えることだけ、
そう、表現することだけを考えます。
テクニックは表現するための道具。
道具の使い方に気を取られているうちは
表現することは不可能です。

騙されたと思って、
毎日コツコツ
呼吸法エクササイズやってください。
効果があるかないか？
一カ月後、
きっと身体が答えてくれます。