幸せになるベルカント-呼吸法実践編

こんにちは!
フィレンツェ在住ソプラノ歌手
芝原美紀です。

心と身体を浄化して幸せになるベルカント

いよいよ実践編です!
正しい呼吸法はベルカントの基本であり
ヨガや瞑想、霊気の基本でもあります。
呼吸を征するものは全てを征する、
と言っても言い過ぎではないでしょう。
反対に
正しい呼吸法を習得すること無しに、
先へは進めないとも言えます。

さて、実際に呼吸してみましょう!

腹式呼吸をする際に大事なのは
「姿勢」
背筋をまっすぐ伸ばして立ちます。
適度に開いた足の上にバランス良く立ち
肩を開いて下げます。
肩を耳に近づけるように上げて、
後ろ側に回す感じで下した状態。
首をまっすぐ伸ばして
お尻、肩、後頭部を一直線に揃え、
息の通り道をまっすぐにします。
オペラ歌手が舞台で堂々と美しく
「さあこれから歌いますよ。
皆さんどうぞお聞きくださいませ」
と言わんばかりの風情で立ちます。

正しい姿勢が整ったところで
さあ呼吸してみましょう!

まずは息をぜ〜んぶ吐き切ります。
お腹がぺったんこになるまで、
最後の一滴まで絞り出すかのように
すっかり吐き切ってしまいます。
吐き切ったら一瞬息を止めて、
空っぽの状態を感じてください。
そして、
ふっと身体を緩めます。
空気がふわっと身体を満たす感覚。

どこにどんな風に空気が入りましたか?

実際に空気が入ったのは肺です。
でも肺に空気が入るとき
横隔膜が下がって行く感じ、
なんとなく分かりましたか?
肺の下にドーム型に寄り添う横隔膜。
この膜が肺の容量を調節しています。
下へさげれば肺が広がって空気が入り、
上へ上げれば空気が出る仕組み。
空気が入るときに
お腹のあたりが広がるのはこの為。
横隔膜が下がることができるように、
スペースを広げてあげるためです。
思いっきり吸う必要はありません。
思いっきりお腹を広げたり、
思いっきりたくさん吸おうとすると、
かえって喉が閉まります。
試しにやってみてください。
思いっきり空気を吸い込むと...
どうですか?
キュッと喉が締まったでしょう?
そんなに無理に吸う必要はありません。
力を抜いて自然に入ってくる量で充分。
肝心なのは吐く時です。

如何に効率良く吐くか。
これが大事なのです。
軽く「s」の発音で
息が途切れずに出ていることを確認して
ゆっくりゆっくり吐き出していきます。
このときお腹が
ゆっくりゆっくりへこんでいくのを
そっと手をあてて感じてください。
手で押すわけでもなく、
お腹で手を押し返すわけでもなく、
ゆっくりゆっくりへこんで行くのを
ただただ手を添えて感じるだけ。

歌を歌う時に最も重要なのがこれ。
如何に吐く息をコントロールできるか。
勢いよく大量に出すも、
少しずつ均一に時間をかけて出すも、
この横隔膜のコントロールが必要です。

毎日少なくとも10分くらいは
この呼吸エクササイズやってください。
すでに歌手として活躍してる人も、
全くの素人と言う人も。
ただひたすら息を吐いて
緩めて入った空気を
ゆっくりゆっくり吐き出していく。

エクササイズを始める前に、
お得意の曲のお得意のフレーズを
ヴォイスメモなりに録音しておくと
良いかもしれません。
一カ月エクササイズを続けてみて、
改めて同じフレーズを歌ってみて、
違いを確かめてくださいね。
少なくとも一カ月続けてくださいよ。
何事も続けることが大事です。

上手な人は更に上手に
そうでない人もそれなりに
違いがあるはずです。

サポートしてくださる方に愛が溢れ、願いが叶い、いいことが起こり、素敵な出会いがあるように祈りを込めました。いいねを押してくださった方にも同様に。