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愛国心

というより自分と自分に関わるものすべてに対する愛情が深い。
まずは何より自分がかわいい。
次に家族がいとおしい。
恋人にはぞっこんで尽くしまくる。
またそれらの自慢に言葉を惜しまない。
「ぼくは英語が話せるんだ。
あんなコースにも通ったし、
あそこの先生はぼくのこといつも誉めてくれるんだ」
「うちの子は才能があるのよ、
その辺の女優なんかよりずっとかわいいし。」
「私の彼はやさしくてスポーツマン、
センスがあっておもしろいの。」
こんな人たちのなかで謙遜などしていては
「あなたって、役に立たないつまらないひとなのね、かわいそうに」
となってしまう。
こんなだから、単純に、自分の街が世界で一番!!と思い込む。
恥ずかしげもなく公言するのもそれほど驚くべきことではない。
銀行でミスがあって文句を言った日本人女性の話
「あなたね、こんなミス、
日本でもアメリカでも世界中のどこでも起こりえないわよ!」
「でもね、奥さん。ここはイタリアなんですよ。
知ってます?銀行がどこで始まったか。
ここFirenzeなんです。
ぼくはこの銀行発祥の地で、
銀行員をやってることを誇りに思ってるんです。」
なんじゃそりゃー?
だけどこれがイタリアなんですねえ。
時が止まって前へ進まない国。
でも、そこまで自分やその周辺を愛せるってすごいと思う。
日本人で自分が好きで、家族を愛してて、自分の国や街に誇りを持ってて、それを大きな声で言える人がどれくらいいるだろうか。
こんなちょっとおバカだけど純粋なイタリア人が私は好き。

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