見出し画像

私の金管楽器お手入れ方法

はじめに

今までSNSにちょくちょく上げたことはあったのですが、今回はそれらをまとめて、こちらの記事で紹介したいと思います。
写真は今まで撮りためたものを寄せ集めているので、一部、写真の楽器が変わっている場合が有ります。

本記事を参考にしていただけると幸いなのですが、万が一、楽器に問題が生じた場合の責任は負いかねます。

主な工程

大まかな工程はこんな感じです。必ずしもこの順でなくても良いと思います。

  1. お風呂の湯船の掃除

  2. 楽器を分解

  3. 本体、抜き差し管の漬け洗い

  4. ピストンのパーツの洗浄

  5. 本体と抜き差し管内部の洗浄とすすぎ

  6. 各パーツの乾燥

  7. Zippoオイルでピストン部・抜き差し管を磨く

  8. 組み立て

必要なもの

必要なものはこんな感じでしょうか。
超音波洗浄機はメガネやアクセサリー、時計用のを使いましょう。
洗剤は、中性です!楽器が傷むので。
洗剤の香料がよくないという説もありますが、私は気にしてません。

  1. YAMAHA楽器用フレキシブルクリーナー

  2. YAMAHA楽器用フレキシブルクリーナースーパー

  3. 超音波洗浄機

  4. Zippoオイル

  5. ガーゼ

  6. 食器用の中性洗剤

  7. 新聞紙

  8. タオル

それでは早速やってみましょう!!


お風呂の湯船の掃除

予め湯船は掃除しておきましょう。
湯船の汚れは目立たなくても溜まっています。
楽器はデリケートなものなので、通常の湯船掃除で良いのできれいにしておきましょう!
余計に汚れてしまっては元も子もないので。

楽器を分解

楽器の分解できるところすべてを分解します。このとき、パーツをなくさないよう、また上手く組み立てられるように、構造をしっかりと覚えておきましょう。
トリガーとかも取り外します。
中高の吹奏楽部で教えられる程度の分解では不十分なので、写真のように、ピストン部もすべて分解できる方が良いです。
写真は洗浄後ですが、分解の様子はこんな感じです。

本体、抜き差し管の洗浄

きれいになった湯船に30-35℃程度のお湯をはり、洗剤を入れます。
そこに楽器を投入。
この際、抜き差し管と本体のみをつけます。
ピストンのパーツは別途洗うので注意!!
しばらくつけておきます。
つけすぎると、ラッカーがふやけるなどの問題が発生するかもなので、注意しましょう!!

注意点

  • 傷むので温度は40℃とかにしないこと!!

  • 洗剤は絶対中性!!

  • シリンダの縁や抜き差し管の縁で指を切らないように注意すること!!

ピストンのパーツの洗浄

ピストンのパーツはきれいに分解し、洗面器などの中で洗剤をいれたぬるま湯で洗います。
ピストン部の穴は結構汚れたまるので、しっかりと指で落とします。
ピストンの穴の縁でたまに指を切ってしまうので注意すること!!
また、フェルトの水洗いは避けておきましょう。

すべて洗ったら、超音波洗浄機にかけます!ピストン内部とかにけっこう汚れが溜まってます。
こちらも中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗います。
超音波洗浄機とは、メガネやアクセサリー、時計などを洗う家電です。
例えばこんなもの
これが結構汚れ落ちるんです。
https://www.yodobashi.com/product/100000001003933485/

少し大きめの方が使いやすいと思います。

けっこう汚い。。。

本体と抜き差し管内部の洗浄とすすぎ

さてさて、ここで湯船につけ洗いした楽器本体と抜き差し管の内部を掃除します。
本体(主管というべきか)はフレキシブルクリーナー、抜き差し管はフレキシブルクリーナースーパーで洗います。結構汚れ出てくるんですよね。
クリーナーは楽器ごとに大きさが異なるので、ご自身の楽器にあったものを選びましょう。
フレキシブルクリーナースーパーは切れやすいので注意!!

YAMAHAのフレキシブルクリーナースーパーとフレキシブルクリーナー
両方ともLサイズ

内部の汚れが取れたらすすぎ。管内に汚れや洗剤が残らないように、シャワーで流します。
私は手で中にたくさんお湯が通るようにしてすすぎます。
それでも汚れが出てきたりするんですよね。

各パーツの乾燥

すすいだら、乾燥です。
ある程度の水分はタオルでおさえておくと早く乾きます。
新聞紙の上においておきましょう。扇風機の風

を当てたりしても良いかも。

私は移動に洗濯カゴを使う
2本洗うと結構なパーツ数になる

Zippoオイルでピストン部・抜き差し管を磨く

乾いたらZippoオイルで磨く作業です。これ、結構大事です!
目的は次の通り。

  • 抜き差し管の古いグリスを取り除く

  • 本体の抜き差し管が挿さる部分のグリスを取り除く

  • ピストン内部の汚れを取り、動きを良くする

  • 蓋のネジなどの汚れを取り除き、不良を防ぐ

これをやるかやらないかで変わるんです!
抜き差し管のグリスのついた部分や、ピストンの各パーツはガーゼに染み込ませて拭き取ります。
シリンダ内部(ピストンを内包しているところ)や本体のグリスのついている部分は割り箸にガーゼを巻き付けた上でオイルを染み込ませて磨きます。
ピストンのパーツは、蓋やバネも忘れずに!!

注意

  • この際、割り箸がシリンダに直接触れないように注意すること!

  • グリスを拭き取ったガーゼでピストン部を拭かないこと!



なぜZippoオイルなのか。それは、汚れや古いグリスを浮き上がらせて拭き取ることができるかつ、純度が高い揮発性オイルだから後に残らない、という二つの条件を満たしてるからと私は考えています。
そう、オイルが汚れを浮かしてガーゼで拭き取り、その後オイルは蒸発するから何も残らない。
超音波洗浄してからやると、かなりスムーズに動くと思います!
メーカーにもよりますが、使用による油粕以外にも、製造時に付着した油系の汚れや金属カスがピストンに残ることあるんですよね。そんなときにも有効です!

組み立て

やっと組み立てです!
新しいグリスやオイルを塗りながらすすめましょう!
ちなみに、グリスで手がベトベトになったときは、Zippoオイルで取るといいですよ!!

おわりに

今回は、ざっくりとですが、私の洗浄方法をまとめてみました。ちょっと写真がわかりにくいところもあったかもしれません。
正直なところ、手探りで洗ううちにこのような手法となりました。
なので、もっといいやり方があるよ!って方がおられましたら、コメントくださいね!

快適な演奏には良い状態の楽器が必須です。各々が研究していかないといけませんね!!
下記の記事では、ピストンフェルトを自作した話を載せています。
そちらもぜひご覧ください!!

Project Euphoniumのサイトで楽器の洗い方が紹介されていますので、そちらのリンクもご覧ください!
https://euphstudy.com/tsurszure/tsurszure.html

最後までご覧いただき、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?