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1992年の小沢健二(草稿)

1991年にフリッパーズ・ギターを解散してから、1993年にソロデビューするまでの小沢健二は、はたして何をしていたのか。一見、空白の年である1992年だが、表舞台に出なかったわけではなく、それなりに活動は行っている。ただ、あまり強調して語られることはないし、まとまった情報は見たことがないように思う。

しかし、この1992年という年は重要だ。なぜなら小沢健二はかつてこう語ったことがある。

'92年というのがボクの創作の原点なんですね。その1年間、ボクがこれまでいろいろ勉強したり考えていたことが、全部凄い勢いで浄化されていったんです。(『月刊Views』1995年8月号)

1968年4月生まれの小沢健二は当時24歳。フリッパーズ・ギターを浄化し、ソロへ至る創作の原点になった1992年とは一体なんなのか。その年、小沢健二は一体何をしていたのか。ここでは1992年の足跡をわかる限り辿ってみたい。

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