押し引きは絶妙だった。特に引くべき要所の抑え方は見事だったと思う。シリーズ男へ名乗りを挙げた寿人が素晴らしい開幕ダッシュを決めた。一方、瑞原はこれで昨年からセミファイナル４連続ラスとなり逆シリーズ女となった格好だ。

コナミの唯一の弱点とは？それは寿人が実質的なプレイングマネージャー的な立場にあり監督不在の中、基本方針としてレギュラーシーズンと同じようにポストシーズンでも４人のローテーションを崩さないと言ってる点だ。

もし寿人がシリーズ男になり、伊達が相変わらず安定感ある戦い方を見せた時、ファイナルへ進出した際に本当に４人ローテのまま回すのかどうか？
誰がシリーズ男になるのかはわからないが、パイレーツが昨年後半、コバゴ・瑞原で連日登板を重ねてついにはレギュラー1位をもぎ取ったように、あくまで一例に過ぎないが寿人と伊達の調子が良かった場合、本来ならローテを飛ばしてｗエースで回すということも決断しなければならないかもしれない。

それがプレイングマネージャーの寿人に決断できるかどうか？采配はファイナルの結果に直接結びつく。ポストシーズンでの監督の役割りは特に侮れない。最も重要な勝負所でコナミはどういう判断をするのだろうか？みんな等しく試合に出て最後に勝つんだというアマチュアリズムにも近接しかねない温情が顔を出した時、それは一つの隙を呼び、優勝を取り逃すかもしれない。

コナミの唯一の弱点とは、ずばり責任をもって誰かを選び、誰かを試合から外すといった最終判断する監督の不在にあると思う。もちろん愚将越山のようにチームの成績を阻害する監督ならいない方がましだとも言える。

ところで上記noteでも指摘していたようにコナミは２着で全く問題はなかった局面が第二戦オーラスで訪れた。しかしあくまで高宮はTOPを狙いに守備をがら空きにしながら何らの算段もなく、オーラス0本場、遥か遠くにも上がりも見えない状況から仕掛けをした。

正直、個人的には無茶苦茶だと思いながら高宮の打牌を見ていた。例えば多井だとチーム状況的にも2着目でもOKと判断し上がれないものは上がれないという事実に素直に向き合って守備を固めに行くシーンを度々見かける。守備を固めつつも、なぜか自模が効いたので、聴牌したから進路変更という打ち方はよく見る。

高宮のブレブレ感にも少々違和感が残った。オーラス0本場では無謀な仕掛けでTOPを狙うかと思えば、一本場でそこまで逆転TOPが欲しいなら四暗刻を狙うかと思えば、突然今度はダマテンをケアし降りるという判断へと向かった。

いざという時に頼りとする判断の軸が高宮には見えない。一方、寿人とは別種ではあるが伊達にも明確な軸を感じる。ファイナルで勝つには運だけでなく、確固たる軸が必要だ。