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ANAとJAC(JALグループ)のコードシェア便(共同運航便)の運用実態について

ANAとJACのコードシェア便を、ANA便名で利用した際、あまりWEBで情報が出ていない色々な実態が見えたので、どこかに書き散らかしたくなり、noteに登録して書き散らかす。

まず、ANAからJACを予約する際は、いつもどおりANAウェブサイトから予約ができる。
IBEXなど、従来からあるANAとのコードシェア便とは違い、特典航空券の設定がない点は注意だが、SKYコインは使えるので、ANAマイルからスカイコインへの交換経由でマイルを活用して身銭を切らずに旅行することは可能。

今回、鹿児島と喜界島の便を利用し、片道2.8万円×往復×2名の11万円分を、SKYコインで支払った。

予約時点で気付くことは、座席指定が7列目しかできないことだ。
これは、機体バランスなどの影響かと思ったが、当日の搭乗時に座席変更を申し入れた際、「ANAへの販売座席がこの4席だけ」という回答だった。
通常のコードシェアと違って、別管理で販売しているということがわかった。

ここでもうひとつ重要なことが判明した。
残席も、ANAサイトとJALサイトで別管理になっており、JALサイトで満席の便であっても、ANAサイトでは空席が表示される。
空港のJALカウンターでは、JAL(JAC)の販売座席のみの取り扱いになるので、喜界空港の便表示は「満席」でも、ANAサイトから見ると空席があるわけだ。
当然、4席しかないANA販売の席が早々に売り切れることもあるだろうから、これは良し悪しといったところ。
JALのサイトで満席だったら、ANAのサイトからの空席照会を試みる価値はありそうだ。

搭乗時のコードシェア便の取り扱いも、通常のコードシェアと異なる。
ANAコードシェアの設定のある空港のJALカウンターでは「ANAコードシェア便搭乗受付」という張り紙のあるカウンターで、搭乗手続きが必要となる。
チェックイン機や、オンラインチェックインは利用できない。
JALのステータス会員向けのカウンターは今回、利用しなかったが、ANAのステータス会員(プラチナ・SFC以上)、スターアライアンスGOLDであれば、利用できる旨がWebサイトに記載されている。
カウンターで予約情報を提示すると、タブレット端末を取り出し、「チケットの有効性を確認させていただきます」と言われ、確認作業をする。
これが約1分~2分ほどかかる。
まだ利用者が少ない様で、オペレーションが難しい様だ。
荷物を預ける際、重量超過があると、追加料金を取られるが、この料金設定もコードシェアだと異なる様で、かなり時間がかかった。
その後、紙のチケットが発券され、ここからはJAL(JAC)便と変わらない対応となる。

ANAのステータス会員の場合、ダイヤモンド=ダイヤモンド、プラチナ(SFC含む)=サファイアの扱いになるが、このステータスはチケット情報には含まれないので、搭乗手続きの際にはステータスカードを提示する必要があるので注意が必要。
預ける荷物への優先タグは、カードの提示がなければつけてくれない。
搭乗グループについても、搭乗券を受け取った際に正しく反映されているか確認が必要。
自分(ANAダイヤモンド)の場合、荷物には最優先の「FIRSTCLASS」のタグをつけてくれたが、搭乗券に記載の搭乗グループは本来グループ1のはずが、グループ4のままだったことに、ゲートに着いてから気づいた。
今回は、面倒なのでそのままグループ4で搭乗した。
荷物のタグは物理的に付けるのでわかりやすいが、搭乗グループは機械処理なので発券時にちゃんと処理をしてもらわなければいけないが、カウンターの係員にはその認識がどうもなさそうなので、発券時に
「搭乗グループは1になりますか?」
といった牽制をしないといけないということで、これは周知改善をしてほしい。
また、仮に指摘して変更してもらう場合は、面倒な(慣れない)変更処理が発生して、かなり待たされることになったかもしれない。
とにかく、コードシェアの処理だけでも手間取る状況なので、ステータス絡みはひとつひとつ、注意確認しながら進めないといけないことがわかった。
ただ、コードシェアの対象路線は基本、小型機なので優先搭乗する意味はあまりなく、荷物も数分出てくる時間が変わる程度なので、ANAステータスがJALで行使できるのは気分が良いという程度だろう。
ラウンジについては、鹿児島空港にはラウンジがあったので利用した。
ラウンジはJALのサクララウンジではなく、ANAラウンジを利用することになる。
鹿児島空港の場合、JALグループ便が主に利用するブリッジ(保安検査場出て右側)と逆側(左側)にあるので、少し歩くことになり、若干不便ではある。
ラウンジは、受付でコードシェア便であることを伝え、搭乗券とステータスカードを提示すると、係員が便名とマイレージ会員番号のメモを取った上で中に案内される流れとなる。

以上がJALグループ(JAC)と、ANAのコードシェア便の運用状況となる。
垣根を超えた夢のコードシェアということで、システムの都合で仕方なく発生する多少の不便は許容すべきかと思うが、座席の販売枠がたったの4席に限定されているという点(2023.5時点の鹿児島・喜界島間)は、家族旅行などの人数でコードシェアを活用しようとしたときに、大きな障壁になると思うので、どうにか改善してもらいたいものだ。
JAL(JAC)側からの予約可能枠が4席目減りしている状況も、小型機運航の離島便が中心であることから、少なからず影響が出ているのではないだろうか…。


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