BluebeeTC / 泰平

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BluebeeTC / 泰平

@c_taihei #construction #is #the_way_to #live 建設家で文筆家。/ Construction Woker, Novelist / Inspiration is preparation plus panic.

マガジン

  • BluebeeTC | 短編小説集|雑多版

    ランダムにその日思いついた文章を投稿しています。 僕自身は書きながら深刻になりすぎたりしますが、読者さんには、サーと読み流していただいて、面白いと言っていただける方がいれば、良かったねって…

  • BluebeeTC | 連載小説|スウェーデンという経験

    スウェーデンに留学へ行った時の事を小説にしました。 10日間で、毎日2千字くらい書いて投稿し、全体で、約2万字ほどの文章になった。

最近の記事

Milk Tea

「なんで、タロさんは、俺の車の話なんか聞いてくれるんかなぁ」と、ミルさんは言った。 僕らは午後に、紅茶を飲みながら、世間話をしていた。 ほんとは珈琲が飲みたかったけど、それはいいとして、ミルさんの行きつけの紅茶の専門店があると言うので来てみたのだ。 「それは僕に興味があるからですよ」と僕はミルさんのつぶやきに答えた。 「興味や言ったって、タロさん車も乗らんでしょう。そやのに、なんで そんな熱心に車の話してくれんるかと。」 ミルさんには、まだわからない。僕がミルさんの

    • Hermit Crab (ヤドカリ)

      「中身はアザラシなんですよって」とヤドさんは言った。 「なるほど、ということは、ヤドさんのいつもの絵文字の中の白い生き物は甲殻類じゃないんですね。」と僕は言った。 「はい、違いますよって」 ヤドさんの声はとても立っている。一つ一つの言葉が聞きやすく、聞いているととても落ち着くのだ。 それでも、向かい合わせで、ヤドさんと座っていると、少しむず痒い感じがする。 「ヤドさんはお仕事何しているんでしたっけ?」と僕は聞いた。 「えーとね、まぁマッサージのお仕事ですね。」

      • Mug Cups

        僕とチエさんは陶芸教室に来ていた。 休日を合わせての陶芸教室、とても気分が良かった。 チエさんと遊ぶのは久しぶりだ。 「タロちゃんは陶芸やってたんだっけ?どこだっけ?」 「滋賀と奈良で陶芸をしてました。と言っても、作品の管理の仕事ですよ。僕の作品を作って売っていたわけではないです。」 チエさんは陶芸をしたことがないと言っていた。いや、どうだったな。近頃頭がフワフワとしている感じがあって、記憶が曖昧なのだ。 「タロちゃんは、最近どうなの?」チエさんはそう言うと、陶芸

        • High Ace

          三日連続の投稿です。近頃、思ったよりたくさんの人が読んでくれるのでうれしいです。今日も書きます。朝方、友達と話しながら、思いついたフィクションです。 介護のお仕事について、お話することもある友達について想像しながら書いた短編小説です。 良ければ一読ください。 _____ 「僕の車は、車椅子リフト付き車椅子の福祉車両だから、点検はしっかりとしないといけないの。」とカネさん言った。 カネさんとは、ふらっと立ち寄った南のバーで知り合った。彼女と別れて傷心で、ダーツでもしなが

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        • BluebeeTC | 短編小説集|雑多版
          52本
        • BluebeeTC | 連載小説|スウェーデンという経験
          10本

        記事

          Drums

          昨日の投稿を思ったよりたくさんの人が読んでくれたのでうれしくてまた今日も書きます。仕事終わりに友達と話しながら、思いついたフィクションです。 楽器のドラムについて、お話することもある友達について想像しながら書いた短編小説です。 良ければ一読ください。 _____ 僕らには、共通の話題がたくさんある。 僕とこうちゃんは、友達としての歴は短いけれど、それぞれの会話を楽しむだけの共通認識がある。 共通認識ってのは、つまり、こうちゃんとだから「できた」ことであって、他人と簡

          Friendship.

          久しぶりの投稿です。休日に友達と話しながら、思いついたフィクションです。 何気ない会話から想像した短編小説です。 良ければ一読ください。 _____ 「ここにはあなたの居場所がありますよ」と、僕は言った。 彼女には、彼女のペースと、心休まる場所があるということが言いたかった。 僕が言いたかったのは、つまりそういうことで、彼女とは「僕たち」の距離感と、「友達」ということについて、話をしていた。 「私たちって、いいお友達よね。」と、彼女は言った。 彼女は僕よりいくら

          Tarō&Mirabō

          今回は、久しぶりの投稿です。仕事中に、またまた袋小路に入ってしまったときに思いついたフィクションです。 何気ない会話を想像した短編小説です。 良ければ一読ください。 _____

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          After F5 pm..

          I need to settle dõwn. ī look bãck. I goes up with nëver ênding størYies.. うえをむぅういて。 あぁルこぉおを。 なみだがとまらないヨォオニ。 í remember mü. *he wants mū. i"m the only one mǔ cryīng.. I am the only one to look "MY" feature... Already Updated Sounds.。by

          A WAY

          Thank you for visiting here, my link. At first, I'm still brushing up my English. As 2nd, this is a way which I would find the one who had wanted to translate myself ... Then, well I started writing my things. No pressure, no need to se

          有料
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          トンネル

          今回は、久しぶりの投稿です。仕事中に袋小路に入ってしまったときに思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____

          有料
          100

          街の廃墟

          今回は、奈良への遠足が中止になって、代わりにショッピングに行ったときに思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____  街を眺めていると、ビルの一つに目が留まった。  その建物をよく見ると、壁に亀裂が走っていた。  壁に沿って、緑の植物が掛っていた。  外壁は焦げたように黒ずんでいて、いかにも古い、廃墟という感じだった。    その廃墟のような建物以外は、街は異様に整っていて、そこかしこから新築の屋根が見えた。 「それは何か緊急を要する事態が発生したと

          ドライブ

          今回は、週末の予定を考えていたときに思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____ 「時間にすれば大したことはない」とカズは言った。 「どこまで行くの?」と美和は聞いた。 「アウトレットに行くだけだよ。  ここから1時間かかるかな」  カズと美和はアウトレットに向かっていた。  美和が話しかけたのは高速道路に乗ったところだった。 「どこか森へ行きたい。  遠足が良いな」と美和は言った。 「遠足?  そんなの聞いていないよ。  今日はアウトレットに行

          ひどく傷つけた経験。

          今回は、草野球を見ていて思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____ 「私は一度、人をひどく傷つけた経験がある」と彼は言った。 ****  彼が小学生だった頃、夏休みが始まって2日目に、近所の友達と上級生と草野球をしていた時のことだった。  彼は、フルスイングをした金属バットを空振り、グリップが緩んだことで誤って真後ろにバットを放ってしまい、上級生の一人、それも女の子を深く傷つけてしまった。  怪我は深刻で、その子は救急車で病院まで運ばれた。  そし

          ひどく傷つけた経験。

          合法民

          今回は、社会学の勉強をふわーとしていて、中国の『社区』という概念について調べていた時に思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____  合法区とは、1930年代に中国の法学領域に登場した用語で、中国の学者の中ではすでに何年も前から使われているのである。  合法区地域に人々が集まった人々を、中国の法律では合法民と定ているが、合法区のコミュニティに反旗を翻す者も、政府にはまだ残っている。  中国都市組織に突如現れた合法民という考え方は日本及びアジア各国に影響

          生学金。

          今回は、奨学金を受けていたが、実際借金だったことに今更思い当たって書いたフィクションです。生学金なんてものがあったらいいな、と思います。 良ければ一読ください。 _____  面接は30分だけ、と言われた。  短いのか、長いのかよくわからないが、とにかく30分間は集中して話を聞かなければならない。  彼の声はとても独特だった。  鼻にかかるような声、あまり唇を動かさない、そんなしゃべり方だった。 「えーと、こんにちわ。  今回はご応募ありがとうございました。  じゃあ、ま

          おやすみ。

          今回は、昨日なかなか寝付けなかったので、昔のことを思い出すのに時間を使いました。それから思いついたフィクションです。 良ければ一読ください。 _____    感覚がひどく鈍っていた。  ひどく暗いところに居た。  眠ろうとしているのに、体の中で機械音が聞こえた。  何か回転している音だった。  心臓がモーターなら、この意識はコックピットで死を待つ操縦士だった。 「眠れないの?」と美和は言った。 「ダメかもしれない。  心臓の鼓動が速過ぎる」とカズは言った。  美和はカ