見出し画像

複数SNSの活用は、「SNS生態系」をどう築くかがポイント

twitter、facebook、instagramをはじめとした、さまざまなSNSがある中で、それらをどのように活用するかは、悩ましい問題だ。

かれこれ10年ぐらい、ツイッターやフェイスブックを使ってきた。その試行錯誤の経験を経て、現段階で着地した、自分なりの「複数のSNS活用法」を、できるだけ簡単に説明してみたいと思う。

「同時にアップ」するのは疑問

限られた時間で、効率的に情報発信したいと、誰もが思うことだろう。3つも4つもSNSを使っていれば、書き込みをするだけでかなりの時間を使うことになる。どうせ時間を費やすならば、できるだけ多くの人に発信内容を見て欲しいと、私もずっと考えてきた。語感があまり良くない気もするが、つまりは「効率性」を重視する、ということだ。

効率を重視して、まったく同じ文章や写真や動画を、同時に複数のSNSにアップするというやり方もあると思う。しかし、それぞれのSNSにはそれぞれの特性がある、ということを考えると、あまり良い方法ではないと思う。

実体験から得た感覚で、納得してくれる人も多いとは思うが、なぜ「同一コンテンツの同報発信」は良くない、と言えるのか。

たとえば140字という制限があるツイッターは、その制限があるからこその独特な表現や文体が生まれる。逆に字数制限を意識せずにすむフェイスブックには、ディテールを書き込むとかフェイスブックなりの書き方があるだろう。フェイスブックは後から修正がきく、という機能の違いも重要なポイントだ(これはインスタグラムもそう)。さらにインスタだと、その画面構成からいっても、画像や動画の要素が重要になるという特質もある。そうしたSNSそれぞれの特徴を生かした、個別のコンテンツ作成が必要だろうと考える。

キーワードは「生態系」

SNSごとに文章を書いたり、写真・動画を撮影するということになると、その労力は膨大なものになりかねない。労力をゼロにすることは不可能だが、それでも、いかに「無駄」のない効率的でスムーズなやり方にするか。

自分なりの答えを「生態系」というキーワードで説明したい。

言葉でうまく言えないところもあるのだが、「いくつかのSNSにばらばらのコンテンツをあげるのではなく、まったく同じではないものの類似点があり、相互依存関係もある仕組みを作り上げる」というイメージだ。

ここからは、なるべく具体例とともに説明する。

私が現在利用している主要なSNSアカウントは以下の3つ。

ツイッター

フェイスブック

インスタグラム

記憶が確かならば、ツイッターを2008年、フェイスブックページを2013年、インスタグラムを2016年に始めた。

写真重視のツイッター運用

ツイッターについていうと、書く内容やスタイルは変遷しているが、2013年ごろから、写真を掲載して、140字以内でその説明をするスタイルに落ち着いた。当時、エジプトに住んでいたから、ちょっとびっくりしたり、フォトジェニックだったりする被写体に恵まれていた。

2016年に日本に帰ってきたが、その後も、エジプトやその周辺の国で撮影した写真を見かえして、面白い「4枚組」にしてツイートしたりした。ここでの主旨とずれるので詳述しないが、ツイッターで、写真をうまく活用することは重要だ。写真に盛り込まれた情報に読者はワンタッチでアクセスできる。現状のネット速度では、貼られたリンクの中にある情報に到達するよりもずっとスピーディーだ。

最初は「忘備録」のようなもの

フェイスブック(FB)ページは、「ツイッターだけでなく、FBにページを作るといいですよ」と、友人にすすめられて開設したのを覚えている。その根拠は忘れてしまったけど。FBページで最初は、エジプトやその周辺国で訪れたカフェについての短い紹介記事のようなものを写真付きで書いていた。ほぼ忘備録がわりという感じではあった。

そのうち、中東のカフェ好きで、カイロのカフェで集まろうという話になり、「イベントページ」を活用して広報したりもした。

そんな、忘備録に毛の生えた程度のFBページが、私が言うところの生態系の「オオモト」の位置を占めるようになったのは、日本に帰ってきてからだった。

FBは、SNS生態系の「橋頭保」

FBの大きな特徴として、書いてアップした後からでも修正がきく、ということがある。あやふやなことを書いてしまっても、後で直すことができるから、「エイヤッ」でアップすることができる。実は、これはとても重要な点だ。書こうと思った時に書いて、とりあえずでもアップしないと、時間がたつにつれて記憶も薄れ、そのまま忘れさられるということがある。仮にメモを取って保存したとしても、文章を書く「やる気」はどんどん低下していく。

後々も修正がきくFBは、情報発信の出発地点作りにとても適している。いってみれば、自らのSNS生態系の「橋頭保」となるのが、FBページだ。

ササッと書くことができる

さて、日本に帰国してからは、エジプトのカフェのメモを忘備録変わりにFBページにあげる必要はなくなった。その代わり、自分が行ったイベントや、映画上映などの感想のようなレポートのようなものをアップするようになった。これも、後で修正がきく「忘備録」的役割を与えるなら、FBページがふさわしい。字数も気にする必要がない。

こんな感じ。映画ならば、観た後に、文章構成はあまり考えずに、ササッと書いてしまう。この「ササッ」が重要。時間をおくと、自分がどう感じたのかすら、忘れてしまう。間違いに気づいたら、あとで修正すればいい。

FB⇔ツイッターの「生態系」

そして、そのFBに書いた文章は、ツイッターでつぶやく短文の素材としても使う。具体的には、FBの文章をツイッターの画面にコピペし、大幅に圧縮したり、推敲したりする。比較的長いFBの文章を140字に短くする、といのは順番が逆じゃないのか、と思う人もいると思う。ツイッターの複数のつぶやきをまとめるなどして、FBに書けばいいじゃないか、と感じるかも知れない。実際、そっちのやり方を採用している人も多いのだろう、と思っている。

ただ、すでに述べたように、FBはあとから文字の修正がきく。逆にツイッターは修正がきかない。ここが重要だ。

ツイッターは何か誤りがあれば、ツイートを削除して新たにつぶやくしか方法がない。そそっかしい私は、これまで何度もつぶやいた後で致命的な間違いを見つけて、泣く泣くツイートを削除したことがある。

特に、間違いの発見が、相当数のリツイートや「いいね」がついた後だと、とても残念だし、アイコンをタップしてくれたみなさんにも申し訳ないと思う。

ツイートはむしろ時間をかけて

間違いをゼロにするのは難しいが、できるだけ最小化したい。そうした観点からも、ツイッターでツイートするのは、少し時間を置くほうがいい場合が多いと思う。もちろん、「●●なう」というつぶやきのような、ライブ感もツイッターでは重要な要素だとは思う。それを考慮しても、「FBページ→ツイッター」という書き順のほうに合理性があると個人的には思うのだが、どうだろうか。

また、FBページの内容は、ツイッターでは複数のツイートに「分割」することだってもちろん可能だ。FBページに比べて、ツイッターは写真の重要性が大きいと思うので、最大4枚の写真をどのように配置するかと頭をひねめのも大事だ。字数が少ない分、文章の「アングル」や「文体」がいっそう大事になってくる。短い文章のほうが、よりじっくり考える必要がある、という面もある。

ハッシュタグが面白い

残るひとつはインスタグラム。これについては、すでに述べた2つのSNSほどに、自分で腹落ちする位置づけができていない。現状では、日本での生活のシーンと、かつて暮らしたエジプトなど中東の写真を織り交ぜてアップしているという感じだ。文章は、書かず(スマホでのインスタ画面は、文字が小さいこともあって入力しにくい…)、その場で思いついたハッシュタグだけを入力している。これも別の機会に書くかもしれないが、インスタの面白さは、自分が打ち込んだハッシュタグで検索して、他の人が同じハッシュタグ付きであげた写真や動画を鑑賞することだ。

そうしたインスタの使い方だと、ここでいうところの「SNS生態系」に十分に組み込まれてはいないのかも知れない。楽しければ、それはそれでいい、とは思うが、「生態系」の充実という意味では今後の課題かも知れない。

「生態系」とnote

noteを使い始めてほぼ1年になる。SNSと言っていいのか、わからないが、これも私の「SNS生態系」に組み込んでいる。というか、そもそもnoteは、ツイッターとの親和性も高さが特徴であり、そうした利用法は、当たり前のものかもしれない。というか、「SNS生態系」という言葉は、noteを核としたSNSネットワークにこそ、ふさわしいということなのかも知れない。

以前にせっせツイートした中東の食べ物の「食テロ」を集合させる形でnoteを書いたりしている。ツイッターは自分の過去ツイートをキーワード検索することができるから、必要な写真(ツイート)を見つけ出すのが比較的容易だ。

この「10皿シリーズ」と呼んでいるnoteマガジンは、そんなツイッターの利点を活用したものでもある。ツイッターに食べ物の写真をいろいろあげている方は、ぜひこのマガジンに参加していただきたい。「生態系」の意味も実感できるのではないかと思う。執筆の要領は、以下のマガジン目次に書いてある。

もうひとつ、noteとツイッターの親和性で指摘しておかなければならないのは、noteに書いた文章のリンクをツイッターでつぶやくことの有用性だ。これは、ブログでもどんなサイトでも、同じ機能を持っているといえば、その通りなのだが、ツイート埋め込み機能と合わせて、「ツイッター⇔note」という相互的な循環生態系を形成することができるという点が、noteの際立った特徴といえるかもしれない。

道具は道具、目的を見失わずに

現在、ツイッターのフォロワー数は約1万9000、FBページのフォロワーは約850、インスタのフォロワーは625。中東のカフェを中心とした文化紹介、という「マイナー」といっていいジャンルでの情報発信で、これだけのみなさんに注意をはらっていただけるのは、本当にありがたい。ここまで書いて、身もふたもないかも知れないが、SNSはフォロワー数がすべてではないと思っている。この辺についても、機会があれば、考えを述べてみたい。

上のnoteに書いたことが、複数を使って情報発信をしようとする理由だからだ。現代の利器を上手に活用しながら、目的を見失わずに地道に進んでいきたいと思っている。

(ヘッダー写真は、カフェバグダッドの看板猫で、エジプト生まれの元捨て猫のカンペイ、ヨシミ、コウメ=左から。3匹の来歴については、以下のエントリーを…)


この記事が参加している募集

noteでよかったこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?