日時：2023年12月17日（日）17:00開演
会場：日本橋三井ホール

土曜日ではない日曜日開催の日本橋三井ホールのparis match。今回は頭から4曲MCなしで演奏してくれました。ピリッとしていて、あの小芝居やっていた頃のだらだらしたゆるい空気感がなくて、スタートとしてはつかみはOKだったと思います。

懐かしい、初期のアルバムから「Desert Moon」を。ちゃんとフルートをライブで再現してくれるから好きです。

去年の末頃出したカバーアルバム「OUR FAVOURITE POP II」から2曲。「入り江にて」にまつわる話をしてくれました。郷ひろみには意外とシティポップっぽい曲があるということはラジオで語られてたなぁと思ったり。

今回ミズノさんがいきなり泣いたのは「真昼の別れ」だったかな？あれ、結構ひどい歌ですよね。レコード聴きにおいでと誘って、別れ話を切り出すという。しかも昼間の方が決心が揺らがないからでしょ？「私は貴方の中の古びたアナログ」って。歌詞は高橋真梨子ご本人の手によるもの。

クリスマス・ソングを2曲。「Silent Night」はアンコールにまわりましたが、替わりにWham!の「ラストクリスマス」を。「Driving Home for Christmas」ってChris Reaの曲なんですね。Chris Reaと言えば「On the beach」（1986）。流行ったなぁ。やっぱり私は洋介さんと世代が一緒。

「東京ベイ」をピアノだけでしっとり歌い上げた後、「いい曲だなぁ」と洋介さんが自画自賛。いい曲ですよ。
樋口さんのギターをコピーしているYoutubeがあるとのことですが、後で見つけられなかったんですよね。何の曲だったか。でもやっぱり樋口さんのギターはうまい‥

今回ちょっと気になったのは、ミズノさんの声の変化。高音が以前より出ずらくなってることもあるのですが、ビロードのような声のその表面の柔らかさが少し薄らいだような。デビュー当時から聴いていますので、若い頃から変化していることは感じています。年齢によるものであれば仕方ないと思いますが、やはりお酒のせいかもしれないと言う気がします。ソムリエ業、大丈夫でしょうか？

また、今回、照明がたいへんきれいだったのですが、客席に照射される回数が多く、まぶしくてちょっとキツイなと感じることもありました。年齢を重ねている客も多いので、なるべく控えめにしていただければ助かります。

ミズノマリ（Vo）
杉山洋介（G，Key，Cho）
樋口直彦（G，Cho）
坂本竜太（B）
濱田尚哉（Dr）
堀　秀彰（Key）
佐々木史郎（Tp）
佐野　聡（Tb，Hmc）
石川周之介（Sax，Fl）
黒沢　綾（Cho，Key）

今回、セトリはメモってなくて。本当に記憶で。これやったよね、的な感じです。順番含め、間違ってる可能性大。ミズノさんがブログでアップしてくれたら修正します。

Free（Passion 8）
Angel（Quattro）
Desert Moon（PM2）
入り江にて（Our Favourite Pop II）
真昼の別れ（Our Favourite Pop II）
Driving Home for Christmas（Song for You）
Last Christmas（Wham!のカバー）
東京ベイ（After Six）
Killing You（11）
スターダスト（Round 12）
虹のパズル（Flight 7）
en1.Silent Night（Song for You）
en2.Saturday（Type III）

確か、全部で15曲やってくれたような気がする。それで「Free」と「Angel」の間に2曲あって、↓あたりが入ってたと思うんだけど、ハッキリ覚えてません。
甘い予感（Round 12）
Rockstar（After Six）

ここからは少々個人的な話を。

paris matchの日本橋三井ホールでのコンサートは2011年から始まっています。以来、ほぼ欠かさず参加してきました。最初は一人で行っていたのですが、確か、2014年か2015年あたりから友人と一緒に行くようになりました。私が教えたのではなく、たまたま友人がparis matchを気に入っているというのを聞いて、一緒に行き始めたのだと思います。

その友人の病が再発したのが確か2017年くらいだったでしょうか。2020年には「来年は行けるかな？」と言うようになりました。去年、2022年はチケットを取る段階ですでに迷っていましたが「行けたら」ということで取っていました。でも直前に難しそうということでキャンセル。覚悟はしていましたが、その約一ヶ月後に亡くなりました。

去年のコンサートの時はまだそれでも一縷の望みを抱いていました。でも今年はもういない。一時期本当に近くにいて、私に多くのものを与えてくれた友人というより先輩でした。私が転居してからは頻繁には会えませんでしたが、とても大切な人でした。闘病も長かったのですが、その分、時間をかけて受け入れられるように、心の準備をさせてもらっていました。最近では、亡くなった直後よりは不在を感じる回数は下がってきましたが、こんな時にふと。何故か「Angel」で突然「そうか、もういないのか」という思いが降りてきてしまいました。さみしいことこの上ない。

来月、一周忌なのでお墓参りに行こうかと思っています。

paris match（旧Cafe Bleu Blog）
2022年のレポ