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マルチ商法をおちょくっていたら、とんでもなく危険な集団の真相に迫ることになった話 ~事業家集団(新橋)編①~

前記事:マルチ商法をおちょくっていたら、とんでもなく危険な集団の真相に迫ることになった話 ~ライ○バンテージ編②~

最初から読む:マルチ商法をおちょくっていたら、とんでもなく危険な集団の真相に迫ることになった話 ~ライ○バンテージ編①~

この件をベースにした小説:マルチ商法女と戦っていたら、もっととんでもないものと戦うことになってしまった件

このシリーズは、大仏がとあるマルチ商法女をおちょくり撃退したことから、それと知らずにとんでもなく危険な集団と接触していたことを知り、その真相に迫るという、ハイパースペクタクルファンタジックサスペンスロマンである!

第2章 ~事業家集団(新橋)編~

前回の記事でマルチ商法女を特定した僕は、特定作業の余韻に浸りながらあることに思いを巡らせていた。それは、意識高い系・自己啓発言説とマルチ商法・ネットワークビジネスの繋がりについてである。

これまでの僕のイメージでは、マルチ商法といえば健康オタクで強引に商品を売りつけてくる奴らだった。例えば
・久しぶりに会ったら、体にいいからと言って謎のサプリを勧められる。
・料理パーティーに呼ばれたらいつの間にか鍋のデモが始まり、「これ水がいらないんですよ〜」とか言い出す。
・同じようなシチュエーションで「市販の洗剤は体に悪い!」とか言ってまな板に塗って流す実験を始める。
こんなイメージである。

ところが今回のマルチ商法女については、ガツガツ営業を掛けてくるというよりは(僕がマルチを完全に嫌っているので誘われないのは当たり前だが)、「意識の高さ」が目立った。彼女が言っていたのはこんな具合だ。

・失敗すればするほど成功に近づく!したがって万が一マルチで迷惑を掛けたり失敗しても問題ない! → マルチで勧誘した相手が借金を背負ってしまい、抜けた後に後悔している事例があるのですが!?
・日本人はお金の知識が足りない!経営者や投資家という生き方をもっと目指すべき! → 皆知ってるけど、リスクを考えて労働者になってるだけだよ!というか経営者目指すならマルチやってる場合じゃないよね!?
・周囲の人間を幸せにするのは素晴らしい!(=マルチの仲間を大事にする私は偉い) → それはそれで結構だが、何もやってない人を馬鹿にするのはマジで頂けないね、そんなんだから勧誘に失敗するんだぞ!

思い出しただけでもイライラするね!ちなみに僕と言えば上のようなツッコミを丁寧語でかましつつ「あのねえ、思想の自由というのが憲法で保障されてるわけですよ、あんたに僕の思想をどうこうする権利ないわけ。」ということを延々と言っていたら、勝ち目がないと思ったのか「私が言いたいのはマルチが悪くないってことじゃなくて、もっと良い生き方というものが...。」とかぬかしてきたわけですよ。

・・・

いやさっきまで思いっきり「マルチも仕組みを知ったら良いものなのです☆」とか言ってたやん、馬鹿なんかな???

生き方ならあんたなんかに聞かなくてもこっちには信仰があるんですよこの野郎。お前も何か宗教を信仰しろ!宗教を!!悔しかったら一向一揆をやってみろ!!織田信長と戦え!!マルチどもが!!

と思ったものの、場所がFBなのであんまり暴言を吐くわけにもいかない。そこで一旦休戦して特定してやったわけである。

とにかく今回分かったのは、奴らは意識の高い言説での良い人生を送るためにマルチ商法をやっているということ。そしてそれを他人にも広げる、良いことをやっていると思っている。この選民思想と押し付けがましさがイラッとする原因なんである。

と、この結論に至った時、僕の頭にある男の顔が浮かんできた。

(´-`).。oO(そういえば、数年前にも同じようなことを言う奴がいたっけなあ)

それは4,5年前のこと。コスプレイヤーの僕はハロウィン街コンに参加し、なんちゃって仮装とはレベルの違う女装コスプレで会場の話題をさらっていた...。

そんな時近づいてきたのがその男だった。名前はM。初対面からニックネームしか名乗らず、本名を明かさなかったのだが、オフ会に行きまくっていた僕はまあそんなものかと思っていた。

正直話はつまらなかったが、声を掛ける勢いだけはある男で、次々とLINEを交換していた。その日はそれで終わったのだが、後日二人で会う約束を取り付けられ、たまたま予定が空いていた僕は相手をすることにした。そこではそこまで意識の高さは感じられず、どちらかというと非モテをこじらせた恋愛戦略(会場で目立つためにわざとマリオではなくルイージのコスプレで云々)を聞かせられ、まあそういう時期あるよねくらいに思い聞き流していた。

その後同じ街コンで知り合った人に話を聞いたところ、MはLINEを交換した人全員に会っていたらしい。それを聞いた僕は「あー大量の人と会ってフォロワー増やすタイプの意識高い系かな」くらいにしか思わなかった。

その後何故か僕はMに気に入られ、パーティーに誘われることが多くなった(話がつまらないので二人で会うのは避けていた)。レンタルスペースでカレーを食べる会もあったが、多くは新橋の4階建てのスタンディングバー。パーティー自体はまずまず楽しかったが、今思うと印象に残っているのは
・やたらとMとお店のスタッフの仲が良い
・Mも店員もなぜか皆八丁堀に住んでいる
・やけに「あの人は年収1000万超えてて」と自分のことのように自慢してくる
・スタンディングバーの共同経営者を師匠として紹介してくる
 ※僕が紹介された師匠は国立大卒の元大手メーカー社員、28歳くらいで脱サラしてスタンディングバーの共同オーナーにという経歴だった
・スタンディングバーの料金がやけに安い。当時は確か手ごねハンバーグが500円、パスタが400円、カクテルが300円、つまみが200円とかだった。
・会社員が多い集まりなのに苗字で呼ばれてる人がほぼおらず、ニックネームで呼び合っている(特に印象に残っているのはエキゾチックな顔立ちだからという理由で「ジャスミン」と呼ばれていた子)
ということだった。

結局、ある日二人で飲むことになった時に「今から師匠が来てくれるって!」と嬉しそうに話され、待っている間に

僕「年収600万超えたら幸福感あまり変わらないらしいし、それなりの上場企業に努めてたらそこまでリスク取らないという選択肢が常識的になるのも分かるよね。キャリアアップで年収を上げる修練はするにしても。」
M「(何故か急に顔色が変わる)俺はやっぱり仲間に良い影響を与える人生のほうが良いと思ってる。だから雇われよりも経営者として多くの仲間を幸せにするほうが偉いと思っているし今師匠について経営の勉強をしている(だから俺は偉い)。大仏くんも夢があるならそれを応援したい。」

・・・(#^ω^)ビキビキ
大仏の嫌いなもの:選 民 思 想

僕「はああ!?夢!?それじゃ俺の夢が共産主義革命だったら応援してくれるのかね!?そうですかー、それじゃ夢を叶えた暁にはお前のような資本家志望は粛清だな!粛清!!大体お前、本当にやりたいこと見つかってるのか!?俺はとにかくインターネットサブカルだから反社会的なネタが大好きなんだよ!お前はどうなんだ?ええっ!?!?」
M「いや、俺にはそこまでやりたいことが...。」
僕「なんだただの自分探しちゃんかよ!中核派のほうがなんぼかマシだぞ!!中核派って知ってるか!?昔学生運動があってな...。」

とMが僕の地雷を踏みやがったためブチ切れたところに師匠がやってきたわけですが、僕がMに思い切りキレてるのを見て

その師匠、すぐ帰りましたwww


と、こんなことを思い出したのだった。

しかしあのスタンディングバー、げんこつハンバーグはまずまず美味かったしなー、まだあるのかな???などと思い、Googleで検索したところ、僕は思わぬキーワードに突き当たることとなったのだった...。

to be continued...

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