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旅人、拾う part3

ゴールデンウィーク中、わが工房に泊めていた旅人を連れて、山頂焼肉を開催することにした。
京都の某所に、街の展望も良く、テントを張るのにちょうどいいスペースのある山頂が存在する。

いつも腹を空かしているいる自転車旅人に尋ねた。
「質か量、どっちがいい?」と。
旅人は「量」、と答えたので近所の業務スーパーで冷凍肉1.5㎏分を買い込んだ。

あとはテントと食材を詰め込んだザックを背負って登山をするだけだ。
メンバーは私と旅人に加えて、私が会社勤めをしていた時の同期の総勢3名である。

山頂に着いて夕日を眺め、テントを設営したら焼肉パーティーの開催だ。

焼肉といえば、牛だ。
しかし、牛肉は高級品の部類に入る。
そのため薄い切り落とし肉をせっせと焼いて食べるのだが、たき火で焼くとなんともうまい。


食べ応えも求め、豚バラのスライスも買っておいた。
我ながら良い選択であると言えた。

最後は大ボリュームの鶏もも一枚肉を焼いたのだが、これは皆お腹がいっぱいになっていて押し付け合いとなった。

たき火を楽しみ一泊してから下山して、楽しいキャンプップの終了となった。

その二日後、自転車の旅人が2週間の滞在を経てついに出発となった。
朝9時頃に出発するということだったので、少し仕事をしてから見送りに行くことにした。
しかし、気づけば9時になっていて、「出発しました。お世話になりました。」とメールが入る。

放置しっぱなしの2週間であったが、最後の最後まで放置となった。

旅人、拾う 完

みなさまのご支援で伝統の技が未来に、いや、僕の生活に希望が生まれます。