見出し画像

魅惑の深夜番組

生活リズムを整えましょう、とうんざりするほど聞いていたのに、中学生から高校生までは毎日夜更かしをしていた。お布団に入るのはデフォルト3時。
一人で自分の部屋にこもり夜更かしをしていたのならあり得るかもと頷ける。しかし私の場合は両親も同じ時間まで夜更かしをしていたので、ある意味突き抜けて異常な生活だ。寝る時間、起きる時間は決まっており規則正しくはあったのかもしれない。

成長ホルモンが涙を流しそうな生活でも、自分としてはそこそこ楽しく過ごしていた。たいてい毎日寝る直前までテレビが付いていて、ドーモくんがベッドですやすや眠るのを見ると今日の終わりを感じる。NHKがその日の放送を終了するとドーモくんが寝る映像が出てきていたのだ。そんなことより少女よ、寝てくれ。
何のために夜更かししていたかと聞かれても深い意味はない。ただ深夜まで私はリビングで勉強をして、両親はテレビを観ている。休憩がてら深夜番組を見るのが好きだった。

好きな深夜番組はNHKの2355、サラリーマンNEO、あとは(放送局がわからないけれど)再放送されていた水曜どうでしょう、探偵ナイトスクープ。放送時期がバラバラだね。
せっかくだからそれぞれの番組の推しポイントを紹介したい。(だいぶ前の記憶だから曖昧な部分があるかも)

2355

その名の通り23時55分から5分間だけ放送されていた。というか今も放送されている。2355の出演者で最も推しだったのは伝説のお魚、トビハゼトビーである。ゆったりした音楽が流れるなかトビーのキュートな瞳とそろりそろり動く様子が本当にかわいらしい。トビハゼは汽水域に住んでいるらしく、多少飼育が難しそうだ。NHKには相当なトビハゼラバーがいたのだろう。
あの番組でアクアリストを始めた人、いるのではなかろうか。

サラリーマンNEO

サラリーマンという枠組みの反対を突き進む番組。番組内にいくつかのコーナーが詰め込まれているのだが、圧倒的に記憶に残っているのはセクスィー部長である。会社に生息する嫌な上司やお局が登場するのだが、沢村一樹演じるセクスィー部長が登場すると色気で誰しもがメロメロになりその場が解決してしまう。
あとはテレビサラリーマン体操。もはや原型がないくらいアレンジされたラジオ体操を真面目な顔でするのだ。(土下座の仕方とかね)
エッジィで皮肉が利いている。中学生でこの番組をリアタイできていたのは深夜とはいえグッジョブ。
確認したらセクスィー部長はDVDも出てるみたい。買おうかな…

探偵ナイトスクープ

え、それテレビ局に頼んで調査するの?と思うような依頼を視聴者から受けて石田靖さんやカンニングの竹山さんなどのタレントが赴く。具体的に何の依頼があったか説明できるほど覚えていないなと思いwikipediaをのぞいてみたら、以来のタイトルだけで笑えた。「声でグラスを割る男」は当時見てゲラゲラ笑った記憶がある。
私が毎回テレビに張り付いてみていた時は、西田敏行さんが局長を務めていた。ふざけた以来も多いけど、感動して泣ける話も意外と多い。もう一度あの人に会いたい、みたいなね。西田局長は涙もろくてすぐ泣くんだよ。感動して泣いてしまうおじさんになんか親近感が湧くんだ。(そして私もテレビの前で涙ぐんでいた。)
最近は時間が合わず全く観れていないので、また挑戦しようかな。ユリヤンレトリィバァさんも出演していることだし・・・

クレイジージャーニー

この番組も今現在放送されているね。
内容が内容だったので、あまり観る(視聴許可が下りる)機会がなかった。私が好きな出演者は、少数民族や先住民を被写体とする写真家のヨシダナギさん。被写体になってもらう民族と同じ姿になり撮影をするのだが、民族に柔らかく受け入れられている雰囲気がすごく素敵だ。あのおおらかさはどこから来るんだろう。
廃墟写真家、スラムやギャングの取材。他人と比較して変わっていることが単純に変だとか、(お笑い的に)面白いとか評価されるのではなく、多様であるんだな、と受け止めざるを得ない。
今年無職になってから、クレージージャーニーが復活放送されていることを知りTVerで観るようになった。相変わらずイケてますわ。

夜中の3時ころにさて寝るか、と布団に入りうとうとしていると新聞配達のバイクの音が聞こえる。新聞配達している人からしたら、毎日3時頃まで電気がついている家は気味悪かったかもしれない。
配達員さん、ありがとう。
日々夜更かしとテレビ視聴に励んでいたのにも関わらず、20代に入ると流石に続けられなくなった。
夜は短し、楽しめ乙女。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?