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紫外線の影響

太陽の光は季節により変化します。

6月と12月では、6月の方が圧倒的に太陽光は強烈です。
地表で観測される照度は、320nmの波長で見ると、なんと8倍の差が出ることもあります。

6月と12月の太陽光の紫外線強度

更に、紫外領域の立ち上がりも295nmから310nmへシフトすることもあります。

12月の310nmからの太陽光と、6月の295nmからの太陽光とだったら、6月の太陽光の方が圧倒的に強烈です。

照度で8倍もの差がある上に、紫外領域の立ち上がりが15nmも下がるなんて・・・ だから夏はあんなにも肌が焼けやすいし、カラージェルの退色も一段と進むんですね。

でも、こういう数値や理論が分かると、対策しなくちゃ!って思うようになれるので、とてもありがたいと思います。


日本皮膚科学会HPから引用

 UVBは波長280~320nm、UVAは320~400nmです。波長が短いほど生物に対して有害で、波長が長いほど皮膚の深くに入りこむという性質があります。

 日焼けを起こす力で比べると、UVBはUVAの600~1000倍強いといわれています。しかし、UVAは日光に大量に含まれていますので、海水浴などで真っ赤に日焼けした場合、その責任割合はUVBが7~8割、UVAが2~3割と見積もられています。

 シミ、しわ、皮膚癌などの慢性皮膚障害(光老化)についても圧倒的にUVBの影響が強いのですが、UVAも皮膚の深く、真皮にまで到達するという点でUVAの作用も無視できません。

 UVB、とUVAの一番大きな違いは、UVBは細胞の核内にあるDNAに直接吸収されてDNAに傷をつけてしまいます。

日本皮膚科学会HPから引用

 DNAは細胞の設計図ですから、これに傷がつくということは細胞にとっては大変な傷害となるわけで、その結果細胞は死んでしまいます。また、死なないまでもきちんと傷を直せない場合は、傷(間違った遺伝情報)を次世代の細胞に持ち越さないようアポトーシスという機序で自ら壊れてしまいます。

 一方、UVAは生体内の様々な分子に吸収され、その結果生じる活性酸素を介して細胞の膜脂質や蛋白質、DNAなどに酸化的損傷を与えます。なお、UVBにも活性酸素を介した細胞障害性があります。

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