施術中のトーク

トークが得意でなくても全く問題ありません。技術が足りなくても真心があれば大丈夫です。そもそもお客様のネイルをキレイにするネイリストを仕事に選ばれたあなたなら、真心が溢れている方なんじゃないかなと思います。

私は、ネイルサロンは「ネイルの施術+お客様のお話を伺う癒しの場」というふうに考えるようにしています。

 ●お客様のお話を伺う。
 ●ネイリストやサロンを信頼して、好きになっていただく
 ●ネイルについて正しく理解していただく
 ●ホームケアをしっかり行う動機づけをして成果を高める
 ●リピート来店につなげ、売上・利益を高める

接客トークの流れ

接客トークは、ネイルや爪の専門知識があればうまくいくというものではありません。それを話し言葉にして、会話として伝える技術を持っていると楽です。テンプレートの一例をご紹介します。


❶アイスブレイク(緊張をほぐし引き込む)

前回の施術からでしたら、3~4週間ぶりの再会です。最初に笑顔で心からのあいさつで始まります。そしてご来店のお礼(感謝)です。

3週間ぶりに、またあなたとお会いできてとても嬉しいという気持ちを、心を込めてお伝えします。この時、お客様の名前を口に出すことを忘れないでください。

次に髪型、洋服、持ち物などについてコメントします。私は顔に出来てしまった吹き出物などにも触れてもらえると、悩み苦しみを共有してもらったような温かい気分になることもあります。

そして昨日今日あった事など、二人に共通する例をあげるなどで会話をはじめて、お客様との間にある緊張感をほぐします。これをアイスブレイク(氷を割る)と言って、うまくいくと、お客様はネイリストの話を聞こうという姿勢になってくださいます。


❷共感(お客様の話に耳を傾ける)

お客様は誰しも自分の話したい事をお持ちだと思います。ネイルに関係ないことがほとんどだと思いますが、まずはひたすら聞き役に徹することです。「いつも私ばかり話している」と言われたら最高の誉め言葉です。そのうち悩み事や、プロネイリストに聞いてみたいことに話が及ぶかもしれませんが、こちらからは誘導しません。大切なことは、よく耳を傾けて、「相槌2:うなずき8」の割合で、お客様の言葉を引き出すことです。こちらの言いたいことは徹底して話しません。


❸事実(信頼できる情報を伝える)

②を経て、ネイルに話が及んだ時にはじめて、ようやくお伝えしたい内容を伝えます。②はベースジェルを塗る前のプレパレーションの役割と似ていますね。
お客様のお話に同意し、寄り添うことで共感が生まれ、「この人の話を聞きたい」という姿勢がお客様に芽生えてきます。そうすることで、こちらからお話することがお客様の中に言葉がしっかり入っていくのが分かるでしょう。


❹プレゼンテーション(伝えたい中身を伝える)

良い商品やサービスをお勧めしても、この②ができているのとできていないのとでは「それは自分に必要!」「やってみたい!」という気持ちを引き出せるかというところに掛かってきます。


❺クロージング(お客様の背中を押す)

④まで行ったら⑤はほとんど見守っているようなものです。
こうして5段階で話をすると言うと、かなり長いトークになるように思うかもしれませんが、実際には施術しながらですし、私たちはネイリストなので、各段階ほんのひと言ずつでも大丈夫だと思います。あまり難しく考えずに、繰り返し練習をしてください。最も大切なことは、お客様の声に自然に耳を傾けられる姿勢であり、お客様に気持ちよく過ごしていただくことだと思います。商品やサービスをお勧めするのは二の次です。

※私が商品やサービスをお客様にお勧めするときに最も大切だと考えているのは、商品やサービスの優れている点を伝える事でも上手な説明でもなく、お客様が商品やサービスを利用されたことで、お客様がどう変わられるのか、どのような世界がもたらされるのか?というお客様のメリットについて共有していくことです。是非お客様と一緒にお話ししてみてください。喜んでいただけると思います。お客様は神様ではなくて、お客様は主人公ですよね。

私もまだまだ勉強中です^^;


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