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【週末旅記録】JR東日本パスで東北旅

2022年10月。
JR東日本が鉄道開業150周年記念として3日間乗り放題切符を販売したことを聞いて、土日の休みを利用して、1日目は青森、2日目は岩手を周る旅を計画した。3日間使えるパスだったが、休みの都合で2日間の利用。それでも、東北新幹線で青森まで行けば、おつりが出る十分にお得な切符だった。
今回は、2日目の岩手の旅記録。始まり。

■2日目 岩手編

北上に宿泊し、錦秋湖へ早朝から
向かうことにした。

行き先を「錦秋湖」にしたのは、
北上周辺で行ってみたい場所を
Google Mapで探していた時に
名前が目が留まったからだ。

”東北ならひょっとしたら紅葉の始まりが
見られるかもしれない”
と淡い期待を抱いていた。
「錦秋湖」という名前がついているのだから
きっと秋の景色がいい場所に違いないと思い
行ってみることにした。

朝6時の北上駅は霧に包まれていた。
6:10発の北上線に乗って出発する予定が、
霧のため遅延。
15分遅れの出発となった。

列車は街を出発すると山沿いを抜けていく。
ところどころ黄色味を帯びた葉は見えるが
まだ赤みは強くないから、
さすがに早かったようだ。

先頭車両の窓から見える景色は
紅葉シーズンになれば紅葉のトンネルのように
見えるんだろうな。
子供たちが一生懸命、
窓から景色をのぞき込んでいた。

ゆだ錦秋湖駅に到着したのは7時頃。
無人駅で街には誰も歩いていない。

駅から15分ほど歩いた和賀川沿いに
水没林があると地図で見つけていたので
まだ静かな街を散歩しながら
向かってみることにした。

駅から歩き始めたらこんな風景
のどかだなぁ…

橋を二つ超えた先におそらく水没林があると
思われる場所を見つけた。
ただ、木の周りには水はなさそうだった。
水没林にはなっていないだろうと思い、
それ以上先に進むのをやめた。
(通常は春夏に水没しているらしい)

多分ここが水没林と思われる。
工事もしているようだったので遠くから見ることにした。

渡ってきた橋の方向へ振り返ってみたら
列車が丁度通過するところに遭遇した。

色づき始めた山と列車。
少し靄がかった朝の景色が幻想的に見えた。

振り返ると丁度列車がやってきた

まだ、紅葉の色の深さは足りないけれど
山が錦に染まる…そんなところから
名前がつけられたのかなと
想いながら、澄んだ空気に包まれた朝の散歩を
続けていた。

すると、雨が降り始めてきたので、
急いで駅に引き返したものの
無人駅に流れるアナウンスによると、
霧の遅れのため、列車が到着するまでに
まだ30分ほどあるらしい。
ひとまず、「ほっとゆだ駅」に行けば
駅に温泉があるので、
のんびり朝風呂につかって、
次の目的地を考えることにした。

ほっとゆだ駅まではわずか1駅。
早速、温泉に向かった。
受付のお姉さんはとても元気で、
愛想よく施設の説明をしてくれる。
向かいの食堂は11時にオープンだということを
教えてもらった。

駅に併設されている入浴施設だから
観光客が多いのかと思えば、
地元の方が普通に利用されていて、
聞こえてくる会話もほっこりするものだった。

朝から温かいお湯であたたまったら、
頭もすっきり冴えてきた。
2階の休憩室で持っていたおにぎりを食べながら今日の作戦を練っていた。

ほっとゆだ駅

地方へ行くと電車の本数が少ないため、
大幅な遅延などはその後のスケジュールに
大きく響く。
霧で東北本線にも遅れが出ていたので、
無理せず回れる場所を探して、
中尊寺に立ち寄って帰ることにした。

ほっとゆだ駅には、街の資料館などもあったが、
錦秋湖を眺めて時間を過ごそうと
散歩に出かけた。
錦秋湖までは駅から徒歩で5分ほど。

栗が落ちていたり、ところどころ秋を感じさせる風景を楽しんでみた。


雨は止んだけど、曇り空。
湖に山が写りこんでいるのを
何とか写真で撮れないかなと悪戦苦闘。
かすかに光が指す時にシャッターを押してみる。

温泉の受付の方も、今年はまだ赤みが
足りないとおっしゃっていたので
11月頃に来るのが良かったのかな。

あ、湖が見えた
お。ちょっと光が差してきた
静かな錦秋湖
少し赤みが見える 


駅前には足湯もあり、女性でにぎわっていた。
お土産物屋さんできのこを買って帰るか
さんざん悩み、まだ先があるので
泣く泣くあきらめることにした。
みたことがないキノコがおいしそうだったな。

上り列車に乗り北上駅で乗り換え、
中尊寺のある平泉へ向かった。
平泉駅に着くころには満員電車になっていて
驚いた。

これは、帰りも大変だ。
記念きっぷの効果は抜群だな。
周りの乗客の会話から同じきっぷを使った旅を
しているグループが多いことに気づいた。

これまで、奥州平泉の名前は聞いていたけれど
あまりなじみがなく、
どんなところか見てみたかった。

お天気がよければレンタサイクルで
周りたかったが、
空模様も怪しかったのでバスで中尊寺まで
向かうことにした。

バスを降りるとすぐに、
弁慶の墓が目に入ってきた。

中尊寺へ行くにはこんな急な坂道を上がるのか。
いきなり現れた急こう配の坂道に気持ちが
くじけそうになる。
みなさん頑張って歩いているので
習って歩いてみた。



小高くなっているので、木の間からは平泉の街が抜けて見える。
少し休憩をしながら上を目指して歩いた。

平泉の街
弁慶堂
観音堂


金色堂はイメージしていた感じとは異なっていて
とても落ち着いた場所だった。




帰りは歩いて駅まで向かうことにした。
途中にある毛越寺は平安時代の造りの庭園が
残されている場所。
現存する中では最も大きな浄土庭園と
ご住職が説明されていた。

毛越寺
少し赤みがつき始めてきたかな

ゆっくり見て回りたかったが、
電車の時間があることと、
お昼ごはんを食べていなかったので
駅へ急ぐことにした。

駅前に何軒かお蕎麦屋さんはあったのだけれど、
どこもラストオーダーが終わっていて
お昼ごはんにはありつけず…残念。
これなら、もう少しゆっくりお庭を
見てくるんだったと少し後悔した。
ここで、岩手観光は終了。


きれいな紅葉を見るには
まだ少し早かったけれど、
これから訪れる紅葉のシーズンを前に
すっきりとした空気を岩手で
味わえてよかったよ。

2022年10月 東北電車旅
************
■ルート(北上線→東北本線)
北上駅→ゆだ錦秋湖駅→ほっとゆだ駅→(北上乗換)→平泉駅

■訪れた場所
ゆだ錦秋湖駅(北上線)
 無人駅。駅前に店らしきものはない。
 シーズンになると水没林が見られるらしい。
 橋から山沿いを走る列車をながめることが
 できる。

ほっとゆだ駅(北上線)
 駅に温泉が併設されており、無料の足湯も
 駅のロータリーにある。
 食堂と観光案内所、こじんまりとした物産店が
 一緒になったお店がある。
 西和賀町の特産品として、
 お酒のアイスクリームやわらび餅、山菜など
 が販売されている。

平泉駅(東北本線)
 世界文化遺産の「中尊寺」「毛越寺」「観自在王院跡」「無量光院跡」「金鶏山」がある観光スポット。
 巡回バス「るんるん」かレンタサイクルで回るのがよさそう。


memo   北上線
紅葉がきれいに染まる季節にこの線に乗れば、
窓のすぐそばに紅葉が見えそうな
素敵なローカル線だった。
今回訪れることはできなかったけど、
次に訪れてみたい駅はこちら。

岩沢駅
春から初夏に見ごろを迎えるミズバショウの群生地や、ハスの花と古民家が素敵な多聞院伊澤家があり、初夏に訪れるとよさそうな場所だった。

横手駅
終点は横手駅。横手焼きそばにも心惹かれたが、
今回は帰りの新幹線が取れなかったため断念。

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