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lL...(Loveの詩文、ゴシック体)追記しました

lLは、小文字も大文字も皆さんのイメージ通りではないかなと思います。
大文字のL、Bookhand体やRoman(Humanist)体は直角を表すL字の通り、
そして、それら以外は、飾りが付いて3方の囲みの様に見えたりします。

カリグラフィー的にこのlLは、書体別のペンのアングル(角度)の違いがとっても分かり易い文字(letter)だと思います。

イタリック体とゴシック体、フラクチャー体がペンの角度(Pen Angle)を45度で書いています。(これらの書体は、40度で書く説もあります)

BookhandとROMAN CAPITALは、30度で書いています。
円が基準の文字だからですが、円の内接円の角度は30度と数学の授業で私達も習いましたよね😁
このお話をすると、生徒さんも「あっつ😅」と気付いてくれたり致します。

そうすると、イタリック体は卵型が基準の形となるので、30度と言うペンの角度はありえないのです。ゴシック体やフラクチャー体も四角い、直角の対角線的に言うと45度のangleが収まりが良いように思います。

デザインの幾何と言う感じでカリグラフィーを捉えると、書体を書き分けし易いように思います。

ただし、カリグラフィーは、レタリングの様なデザインとはカテゴリーが違うので、
書体の違いが頭で整理出来たら、カリグラフィーとしての特徴、
専用のペンの特徴を活かして書く書体だと言う事に意識を戻していきます。

このLと言えば、Love

昨日は、2月14日でValentine Dayでしたが。。。

教室用の参考作品に
JHIA(日本手芸普及協会) Calligraphyのテキストに掲載の詩文をゴシック体で起こしました。

この詩文は、何度も装飾(Illuminated Design)を変えて、色んなイメージに書いています。

2014年制作は、ゴシック体の時代の色のイメージや文様の書き方に重きを置いて、
ちょっと凝ったデザインにしています。

この装飾は習ったものでは無く、ゴシック期のデザインを本や絵画を参考に見て書いた自分の作品で、あくまでも教室では参考に見て頂くデザインですが、
特にイニシャルのLの中のノットや文中の白いアカンサスは、Myオリジナルです😊
この作品はある意味最初に成功した作品で、自分のデザインのキャリアと習った書体が折り合ったと言う満足感のある完成でした。
当時、カリグラフィーのお仲間にも参考に見て頂いた思いますが、とても大切にしている作品なのです。

そう言う事で、作品一つ一つにはその制作の経緯と思いがあるわけですが。。。

4つ目のCourse(JHIA 指導員科)の課題作品作りの時の生徒さんへの参考と説明のアシストになればとも当時、将来の教室開催に向けて制作に熱が入ったように思います。
(なので、今、作っておいて良かった〜🥰と思ってます)

2014年制作ゴシック体作品 TomokoOse.calligraphy

カリグラフィー教室を始めたのは2014年からですから、その4年後、2018年に3冊目JHIA curriculumのInstructor’s Course(講師科)テキストに進んだ生徒さん達の為に書いた参考作品は、装飾ボーダー(Illuminated  Design)の部分を小田原真喜子先生の著書「改訂版 カリグラフィー入門 独習ブック」(日本ヴォーグ社発行)を参考にして、
生徒さんが書き易い装飾ボーダーで、カリグラフィーの書体、ゴシック体を書く時間に集中出来る様な参考作品にしております。

2018年制作ゴシック体教室用の参考作品
TomokoOse.calligraphy

上記にリンクは、当時のアメブロで書いたそのお話しです。

そして、新作の教室用の参考作品

小田原真喜子先生にWhite vineと言うフィリグリー
上記の別のタイプを習ったので
2022年versionとして、ゴシック体の参考作品が増えました。

バイカラー(2色の配色)のように見える白抜きで柄を表現するテクニックは、
ルネサンス期にも続き、
ゴシック期の色の入った柄に縁取りの表現から、縁取りが無く影で立体感を表現する絵の手法のトレンドを落とし込んだ技術なのかなあと思ったり。。。

絵の具で書くversionは、ゴールドと黒をグラデーションにしながら書いて見ました。

2022年制作ゴシック体教室用の参考作品(縦のレイアウト)
Written by TomokoOse.calligraphy

文頭のLも前に書いた作品から文字に飾りの付け方を少々変えて見たり、
イニシャルはエンボスマーカーを使って書いて見たり。。。
参考作品が色々あるとレッスンで説明し易いです😊
ゴシック体の文字も少しずつ良くなって来ているように思うのですが。。。

もう一つのタイプは、失敗してインクを紙より削り取ったのをエンボスマーカーで装飾ボーダーを入れる事でちょっと目眩し😅💦
失敗の修正を見せるのも大切なレッスンかと思っています😁

生徒さんにも失敗にめげずに作品と取り組んで欲しいと思います。

2022年制作 教室用の参考作品ゴシック体(横レイアウト)
Written by TomokoOse.calligraphy

次は、カリグラフィーmMのお話しです。。。

to be continued...

#calligraphy  #jhia #小田原真喜子先生 #ゴシック体

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