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旅行記(青森の旅2023.12.12~15)④完

12月15日(最終日)
ホテルをチェックアウトし、市バスに乗って「棟方志功記念館」を目指す。
館内に入ると、満面の笑顔の棟方志功の大きな写真が出迎えてくれた。

作品の素晴らしさはもとより、私の中で強烈なインパクトを与えたのは、棟方志功さんの「笑顔」だった。
映像を見ても、写真を見ても満面の笑顔が印象的。

花に触れて笑い、木の枝に触れて笑い、人と話して笑う。
制作に脂が乗ってきた時は、歌いながら板を削っていてそうだ。

明るい人だったのだろうな。
きっと周囲の人は、この笑顔が大好きだったのだろうな。
そんなことを考えた。

対象的に同じ青森出身の太宰治は憂鬱な人のイメージがある。
心は飢餓状態だったのだろうか。
何故彼はいつも女性を道連れに死を選ぼうとしたのだろうか。
人を道連れにするのは自己中心的だよ。

貧しい家庭出身の「陽の棟方志功」と、大金持ちの出身の「陰の太宰治」
何が人を幸せにするのか、ふと立ち止まって考える。

話を棟方志功に戻すと。
彼は、「わだはゴッホになる。」と言い続けていたそうだ。
あまりにもゴッホゴッホと言い続けるものだから、棟方志功は風邪引きだと笑われたそうだ。

「わだはゴッホになる。ゴッホにはならなかったけれど、世界の棟方志功になった」という館内の紹介文が印象的だった。
本当に世界の棟方志功になったね。

その棟方志功記念館は、来年の3月末で閉館される。
間に合ってよかった。

次に訪れたのは、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸。
青函トンネルの出来る前の足として活躍した航路。
館内の昔の写真の中に「樺太行き」という看板を見つけた。
自由に往来できた時代があったのだな~と、当たり前のことなのにとても不思議なことのように思えた。
自由に往来できる日がまた来るのだろうか。
来ると信じたい。

航海中は食堂で飲食したり雑談したりととても楽しかったようだ。
楽しそうな船内の様子をみると、こちらも楽しくなってくる。
他にも極寒の中、物を売る人などの写真も展示してあった。
青森の人は、長くて厳しい冬を懸命に生きてきたんだなあ。

八甲田丸の見学を終え、お昼ご飯は「長尾中華そば」で煮干しラーメンをいただいた。
人気店らしく賑わっていた。
店員さん同士もとっても仲良さそうだ。
良き。良き。
従業員がピリピリしている食堂はね、飯もまずくなるんだわ。

あっさりして美味しい煮干しラーメン

その後空港行きのバスに乗り青森空港に向かう。

空港内のタリーズでホットドックを食べる。
色々なお店のホットドックがあるが、私はタリーズのホットドックが一番美味しいと思う。

ケチャップとマスタードは全のせでお願いします

飛行機は定刻通り出発し、帰宅したのは20時頃。
滞在型で市内中心に観光したけれど、行きたい場所を全て網羅できた楽しい旅だった。
色々な場所を急ぎ足でまわるより、こちらの方が私には合っている。

青森は冬だったので、日照時間も短く町全体が暗い印象だったが素敵な町だった。
秋田はどんな町だろう?
宮城はどんな町だろう?
山形は?
次への好奇心が膨らんできたぞ。

人生は一度限り。
勇気を出して動いていこう。
自分の道は自分で作らなきゃ。
後悔しないためにも。
と、行動の遅い自分に強く言い聞かせる。

さて、次は何処に行こうかな?

おわり


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