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魔術師の指

あなたの指が
弦に触れる

優しくつまびき
リズミカルに叩き
軽やかにはじ

そして
ギターは
震えだす

身体のなかは
響き合う
音に満たされ

ほとばしり出る

あなたの指を 
覚えた
弦は

指が触れるのを
待ちきれず
自ら歌い始める

震え
震わせ

響き
響き返し

押し寄せる波は
波頭はとうから
音の雫を撒く

たとえ
どんなに悲しい曲を
奏でていても

震える弦は
あなたの指を
待ち焦がれ

その一瞬の歓びに
身を震わす

弦は恋ふ
魔術師の指に




先日、音楽家でありギタリストの土谷光さまのライブに行く機会がありました。
ボーカリストriminiさまや、音読家山中ちとせさまとのセッション、そして、ソロでの演奏。
どれもとても素敵でした。

会場がこじんまりとしたお店だったこともあり、距離感も近く、
集まった人もとてもノリがよく、
人見知り?なわたしも、すんなりとすぐに打ち解け合うことができて、
素敵なひとときを過ごすことができました。

土谷さまの演奏が本当に素晴らしくて、
ギターが自ら歌っているのではないか、
と思うほど、
本当に魔術師のようでした。

その思いを詩にしました。

土谷光さまのご紹介

トップ画像は、土谷光さまから、
当日のライブを紹介したnote記事の、トップ画像の使用をご快諾いただいたものです。
繊細な指ですね。


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