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【名盤伝説】 ”Bobby Caldwell / Heart of Mine” AOR四天王。永遠のNYダンディー。

MASTER PIECE AOR四天王ボビー・コールドウェルの日本での人気を不動のものにした5作目のアルバム『ハート・オブ・マイン』(1988)です。

日本盤ジャケット

ボビーは1951年USニューヨーク出身。その後マイアミに移り、様々なジャンルのバントでギタリストとして活動します。1976年にシングル「The House is Rockin’」をリリースして、その独特なソウルフルなボーカルスタイルが話題となり、その後1978年マイアミを拠点とするTKレコードと契約、1stアルバム『ボビー・コールドウェル (邦題: イブニング・スキャンダル)』でメジャーデビューを果たします。

素顔を出さないプロモーション戦略で、黒人か?白人か?と話題になり、シングルカットされた「ホワット・ユー・ウォント・ドゥ・フォア・ラブ (邦題: 風のシルエット 通称: 風シルw)」はビルボードのポップ部門とR&B部門でともにTOP10入りするヒットとなり、一躍有名ミュージシャンの仲間入りを果たします。

彼の代表作として名曲揃いのアルバムなので、記事として紹介したいのはやまやまですが、さすが名盤だけあって、既にnoteに多数の紹介記事が上がっています。それ以上の内容の記事は書けないと思う反面、この『Heart …』については、もっと紹介しても良いのにと感じたので、このアルバムから書き始めることにしました。

『Heart…』の前作の『オーガスト・ムーン』(1983)からは、6年ぶりにリリースされたアルバムとなります。その間に他のミュージシャンに提供した楽曲のセルフカバーが5曲収録されています。いずれもボビーバージョンの方が素敵かも。

収録曲
M1 Heart of Mine – Boz Scaggs
M2 Real Thing
M3 Next Time (I Fall) – Peter Cetera & Amy Grant
M4 All or Nothing at All – Al Jarreau
M5 Saying It's Over
M6 In the Name of Love – Richard Elliot
M7 Even Now
M8 First Time
M9 Stay with Me – Peter Cetera
M10 China
(- 楽曲提供ミュージシャン)

AORなアルバムは、多くの場合は参加ミュージシャンが売り物だったりします。しかしこの作品については、この記事を書くまでは意識したことがありませんでした。「〇〇が参加しているから凄いよね」というコメントが常ですが、収録曲のほぼ全てが良し!。かなり珍しい作品です。とはいえ改めて確かめてみると、バックを固めるのは強者揃い。さすが大物の風格満載のラインナップでした。

主な参加ミュージシャン
Alto Saxophone – Dave Koz
Arranged By – Bobby Martin (2) (曲: 6)
Baritone Saxophone – Tom Peterson (2)
Bass – Jimmy Haslip
Guitar – Michael Landau
Percussion – Mike Fisher*
Saxophone – Dave Koz (曲: 1), Richard Elliot (曲: 2)
Tenor Saxophone – Bobby Martin (2)
Trumpet – Jeff Kievet*, Steve Madaio
Vocals, Guitar, Bass, Keyboards, Synthesizer, Producer, Arranged By, Mixed By – Bobby Caldwell

そしてボビーのイメージをさらに強烈なものとしたのは、何と言っても(当時は規制されていなかった)パーラメントのタバコのTV-CMでしょう。1st収録の「カム・トゥ・ミー」、ピータ・セテラに提供した「ステイ・ウィズ・ミー」、そしてこのアルバムのタイトル曲「ハート・オブ・マイン」。マンハッタンの夜景を背景に流れるボビーの曲は、これぞAORという世界観を現わしています。

そんなパーラメント主催の日本公演が何度かありました。私も大阪のファンのおっちゃんと一緒に観に行きました。懐かしい思い出です。この動画は私が行った時のものではありませんが、内容はほぼ同じで、これぞ完璧にAORだと思います。

その後、ブルーノートなどのクラブでも積極的にライブを行っています。赤坂のクラブでのビッグバンドセットでのライブもありましたね。

そんなボビーも、長らくの闘病生活の末に2023年帰らぬ人となりました。晩年の痛々しい姿を思うと、安らかにお眠りくださいと心から思います。R.I.P.

在りし日のボビーと私。2001年となっていますが・・・

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