お隣さんのご叙勲

このほど春の叙勲で、隣家のHさんが長年保護司を務められている功績で「瑞宝双光章」を受章されました。勲章=人間の価値ではないにせよ身近な人がこうして評価されるのは誇らしく嬉しいものですね。
 
Hさんは平成4年に保護司になられ、もうそろそろ後進に道を譲るつもりと仰っていた矢先に長浜保護区会長が急逝、後任として現在はその重責も果たされています。
 
「犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティア」と定義される保護司。Hさんの場合はお義父さんが「自分は引退するので次は君が」と譲られたとのこと。いくらお義父さんの頼みとはいえ受けられるものとそうでないものとがあるわけですが、そこは頼まれると嫌と言えない同氏の人柄。
 
実際Hさんは、普通あまり引き受けたくない自治会、PTA、商店街、山組、大学の同窓会幹事などの要職を「大したことちゃいますやん」と悉く引き受け、しかも責任を以ってその職に取り組まれる、地域にとっては得難い人物でもあるのです。
 
新聞発表のあった日の朝、お祝いを述べに伺うと「発表まで絶対言うたらあかんて言われてたんやけど、この間曳山祭の時に言うてもた。ほんで皆さん知ってやあります」。守秘義務が絶対の保護司ですが、まあこれぐらいでは叙勲は反故(ほご)にはなりますまい。
 
通常なら伝達式の後ご夫婦揃って天皇陛下への拝謁も許されるのですが、コロナ禍の余韻か拝謁は本人のみで奥様は残念ながら伝達式会場の法務省で待機だとか。内助の功あってこその叙勲。法務省もホーム大臣にもっと敬意を払っていただきたいものですね。

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