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もう米なんかつくってられんわ

瑞穂の国の朝はパン

 子供の頃から ずっと 隣に住んでいる 2つ上の敏さん
 朝はパン
 ずっと一町六反の田んぼで米を作ってきた。
 そんな敏さんが 朝は パン

 我が家の妻も スーパーで必ず買って帰る パン
 このようにして周り中が田んぼで囲まれたところにも
 パンである。
 どうしてこうなったのか 
 理由は なんでしょうね
 ・・・・・・・・・・・・・・

 事実は
 米を食べる人が少なくなってきて
 その結果、コメの値段が30年以上、毎年、毎年さがり
  その結果
 コメを作れば 赤字続きで
 ああ もうアカン という 百姓の ため息

 日本国民の皆様!

 コメは
 もういらんのでっか

 

稲は生き物、相手は自然

 食料安全保障とかいって、選挙になると百姓は大事だとおだてられ
 その気になって、もう少しガンバッテミルカ
 と もしかしたら と おもうて 
 一年たったら ハイ コメアマリ  でコメの値段はさがりました

 
稲は生き物である、
 百姓は、その生育を助けなくてはならない。
 半年をかけてそれを行う。
 しかし、自然相手だと、あきらめるよりほかないと言う事が屡々起きてしまう。


 二年前は、刈り取り目前で わが人生初体験の 猛烈な嵐と ほんの一時間の出来事 
 里芋農家が被害を受けたと思っていたら、見かけ上何の問題もないコメが
 たたき落されていた。稲刈りの収量が6割。共済は刈り取り後で確認しようもなかった。

日照り


 去年は、8月丸一カ月の日照りさらに9月になっても続いた
 農協は白粒米や胴割米になるから水を当てようといい
 同時に早めの稲刈りをという。
 水をあてれば稲は刈れず、
 水を止めれば稲が枯れる。
 その結果
 等級はがた落ち。
 くず米(家畜のえさ)としてしか売れなかった。

 万事休す。続ければ続けるほど家族に迷惑がかかるのだ。

確定申告のたびに がっかり

 10年以上
 確定申告では 農業所得は赤字 それを 他の収入で補う。
 しかし、それも2023年度分の申告で終えることにした。

大がかりな仕掛け

 

儲かっていたように見えた、しかし、仕事を掛け持ちしたからだ


 
昔々、こめの売り渡し価格(農協が農家から買い取る価格)が一俵(60㎏)3万円くらいしてた頃、会社勤めをしながら田んぼもして
信じられないくらいよく働いて

そして、近所の大きい農家は御殿のような家や庭に住んでいた。

農業近代化資金とかいう補助や
用水の整備、耕地整理という土木事業が暮らしやすい農業地帯を現実にした。ように見えた。

あれは幻覚だったか

 もうだいぶ前から補助にメリハリをつけるのだと言う事になった。中核農家という要件を満たさない(やる気がない?)私らのような個人には補助は殆どなくなった。
 それからさらに時を経て今や
 補助がある大規模な農事法人も 今の米価では アウトの時代に向かっている。
 曰く、ハイテク農業。
 AI、GPS、ナントカ、カントカ ・・・

ハイテク農業とか いったって
 ドローン1台でも 格安で300万以上 × 〇台
 トラクターなら  1000万以上     × ■台
 コンバインなら  なお高い      × △台

一年に一回のために数日しか動かなくて、高額で、しかも過酷な作業故障することの多い農機具(トラクター、コンバイン、田植機、籾摺機、運搬機、等々)、しかも、故障すればその修理に高額の経費を伴う上に、しばらくすれば陳腐化してしまう現代の農機具。そしてそれらの格納庫と 普通の企業でいえば信じられないほど稼働率の低い設備投資が必要です。
 
 大規模農業法人でも経営構造は同じです。もうしばらくで日本のコメ作りは有名ブランド米以外全滅するんじゃないかとさへ思います。


 東京に住んでれば
 輸入すればいいやろ
 くらいの感じながやろな

 一年に一回というのは野菜や果樹でも一緒です。
 ただコメほどは設備投資はないのかもしれません。そこに工夫があるかもしれません。

 やったことないので分かりませんが自然農とか、不耕起栽培とかいうのなら体力と知力と忍耐力があれば何とかなるのかもしれません。

 しかし、それは多くの人々の食を支えることにはならないように思っています。
 ・・・・・・・・・
 最後に、
 私が言いたいのはただ一つ。コメの値段を上げてください。
 政府が高くコメを買って、消費者に安く売る。昔あった制度を復活させてください。

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