飛ばし読みにお許しを
あまり得意でない読書を自分勝手にやってみます。
飛ばし読みをしますがお許しください。
はてしない物語
ミヒャエル・エンデ作
上田真而子 佐藤真理子訳
岩波書店
🍀 ☘️ 🍀 ☘️
ともかく、人間がさまざまなのと同じように、情熱もさまざま、無数にあるものだ。
バスチアン・バルタザール・ブックスにとって、それは本だった。
今やはっきりした。この本がバスチアンのところにきたがっていたから、もともとずっとバスチアンのものだったから、何か秘密にみちた方法で呼んでいたのだ!
バスチアンは本をオーバーの下にかくし、両腕でそこをしっかり押さえた。
それから、走りだした。
盗んだのだ。どろぼうだ!
屋根裏の物置は、広く暗かった。
天窓のある上の方から、乳色の光が射しこんでいた。
「本って、閉じているとき、中で何が起こっているのだろうな?」
バスチアンはふとつぶやいた。
―きっと何かがそこで起こっているはずだ。だって開いたとたん、一つの話がすっかりそこにあるのだもの。ぼくの知らない人びとがそこにいる。ありとあらゆる冒険や活躍や戦いがそこにある。―海の嵐にであったり、知らない国や町にきたり。みんな、どうやってかわからないけど、本のなかに入っているんだ。読まなくちゃ、そういうことをいっしょにやれないわけだけど。それはわかっている。だけど、それがみんな最初から中に入っているんだ。どうやって入っているのかなあ?」
すると、不意に、おごそかといいたいほどの気持ちになった。
バスチアンはきちんとすわりなおすと、本を手にとり、第一ベージを開いて
はてしない物語を読みはじめた。
今日はここまでです。
飛ばし読みに付き合ってくださった方、どうも有難うございます。m(__)m
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