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封印破り滑る。

今季は仕事の都合でウィンタースポーツは封印していたのですが。

スノーボードが好きな娘が帰省し、
「行くぞっ。」

これを断るわけにはいかないでしょ(笑)
(渡りに船とも言う)


爺ガ岳スキー場


2013年 sunglasse V4(古過ぎだわ)

娘はフリースタイルのスノーボード、私はスノースクート。
スキーは二十歳から、スノボは二十五歳から滑ったのだが、三十代後半に腰椎を傷め左下肢に感覚鈍麻と痺れが現れ、爪先の挙上がかなり難しくなってしまった(カブに乗る理由のひとつでもある)。
油断するといつでもこむら返りが起き得るし、常時鉛のように重たく冷たい。山登りや長時間の歩行は難しい。床の新聞紙に躓く。いや、床にすら躓くことがある(笑)。
ただ、それに振り回されると人生の楽しみや喜びは半減以下になる。

左足は添えるだけ

いわゆるスノースクート/スノーモトと呼ばれるこうした形のアクティビティは、最近幅広のボードがトレンド。パウダーを攻めるもよし、ハンドルバー端が雪に触れるようなカービングもよし。
ただ、私の脚には、重量自体が軽くて片脚でも切返しもスムーズな細身の板がラクに感じる。
古い板を未だに履いているのはその為だが、もう来季は新たな板に替えたい(もうヘタリきっているし、性能もきっとダンチだろうし)。

右旋回

ある方がこの滑走を見て、
「いかにも二輪ライダーの滑り」
「ハンドルをこじらずキャンバスラストで曲がる」
と仰ったが、まぁそうなんですね(笑)。
片脚で荷重したり抜重したりはあまり意識しないし脚がアレなので、前板のエッジを積極的に雪面に食わせて旋回に入るのがラクなのです。

左旋回

滑り方や遊び方は色々あって、綺麗なカービングは素敵だけど、スライドしようが直滑降だろうが、グラトリやフリースタイルだろうが、なんでも良いと思う。とにかくこの手の遊びは、自分がいいと思う(自分に合う)滑り方で楽しむが吉。
ちなみに私は、中斜面から緩斜面の範囲で緩くクルージング出来ればハッピー。
肘すりのようなカービングターンや宙を舞うグラトリは私の脚が望んでいないから。

緩くも楽しいゲレンデです

爺ガ岳スキー場は、初心者向けのファミリーゲレンデがメイン。
上部コースにはアルペンスキーやアルペンボードの上級者がコソ練している姿もあり、意外にも懐深いところと思っています。
雰囲気は、子連れ姿が半分以上の明るくてほんわかした感じ。ゲレ食のスパイスカレーがうまい。
カテゴリー争いの雰囲気は感じない。外国人の姿はほぼ無い。
適度にリラックスできる時間を過ごすために滑るので、べき論を語られたりグループ半強制加入的な集団滑走とか避けたい私には居心地が大変よいスキー場。

これね、うまい。

自分の両親がやらない子育てを実践したおかげで、自分の娘とは幸い仲良し。
ジェットコースターやこうしたウィンタースポーツを含め、空間が変化する重力系アトラクションが好きな性格も同じためか、この一日もわいわい楽しく過ごすことが出来た。
お互いに既にそれぞれの世帯で別々の生活を過ごしているので、こうした時間はそう何度もないだろうから、大変貴重な時間だったと思う。

自分の親には成し得なかったことを実現したことにも喜びを感じる私は性格が悪いかもしれないが、嘘や偽りや支配関係では絶対に出来ないことこそ貴重だと心底感じられた、幸せな一日でした。

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