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私の原点/エンパス/ENFJ/自己紹介に代えて

私は昔から空気を読むのが上手い人間だった。

ノルウェーに来て15年ほどになるが、最初の1年は全く聞き取りが出来なかった。
でもまあ、人の顔色と雰囲気だけで相手の意図を察して生活は成り立った。

私にとって言葉は余り重要ではない。
飾るくらいなら、いっそなくてもよい。


私が何かを理解しようと思う時、まずは私は私を空っぽにする。
自分が真に空っぽであれば、私は何にでもなれる。
そして想像力で相手をつつみこむ。

そうやって私は人間や動物や自然を理解しようとする。

うちに住んでいる他のヒト科の娘っこたちと比較すると、犬は大体五歳児くらいの思考回路で、猫は七歳くらいだと思う。
共感すると懐いてはくれるが、脳みそが子どもなのでとても気まぐれだ。

私は小さい頃からムツゴロウとゆかいな仲間たちを見て育った。
ムツゴロウさんはずっと心の師匠だ。

ムツゴロウさんは猛獣でも噛み付く犬でも、全く自分の感情、痛いとか怖いとか、そういう本能に近い感情まで空っぽにして、あらゆる動物の前に立っていた。
ただそこには慈愛のみ。
無我の境地、禅、ここに極まりたりである。

私もいつか死ぬ怖さすら超越した、ムツゴロウさんのようなエンパスになってみたい。
ちょっと人間じゃなくなっちゃう気もするけど。
もはや神さまの域だろう。


これを書いていて、風の谷のナウシカが子供の頃の推しアニメだったことを思い出した。
もう、ビデオテープが擦り切れるまで、100回くらい観ている。
ふと懐かしくなって、Netflixで開けてみたら、もう二十年は観ていないだろうに、次のセリフが出てくるくらい覚えている。
よっぽど好きだったのだろう。
そういえば20歳になって初めて飼った文鳥にはテトと名付けた。
ナウシカは色んな意味で私の原点だ。博愛的な慈愛も、エンパスの心構えも。

私の相棒


普段心の目は半分くらい閉じて生活しているが、時々ふっと、心の目を全開にしてみることがある。
例えば樹木に心の目を合わせると、心臓の音がだんだんゆっくりになって、自分の体が地球に溶けていくように感じる。
それはとても、とても心地よい。
だから、仕事が終わったら必ず犬を連れて森に行くことにしている。
リセットは必要だ。

どこかのスピリチュアル系のサイトで、同じような能力で、しかも相手を癒せる力を持っている方の話を読んだ。
ああ、いいなあ。
私にもそんな力があったらどんなに良かったか。

小さい頃は、癇癪持ちの父の顔色を伺いながら、その陰で泣く母をなんとか慰められはしないかといつも努力していた。

共感するしか出来なかったが、子供の私はおそらく泣く母の心に一抹のあたたかさを分け与えていた。そのあたたかさが私の心に跳ね返ってきて今も心を灯しているのだろう。

小さい頃から、世界全てが私の友だちだった。
辛い時にはありとあらゆるものが私の心に入りこんで慰めてくれた。
だから、全てがとてもとても大切で、調和を守るにはどうしたらいいのかといつも考えていた。
石ころ一つから人間すべて、動物も地球も宇宙も全てが大切だ。
大人になった今、今度は私が守ってやる番だ。

辛そうな人を見ると、助けになりたいと思う。
荷物を半分持ってあげたら楽になるのだろうか、と思う。
人を見ると、ついその人を丸ごと受け入れてしまう癖があるので、多分、他の人には見えない部分も垣間見ているのかもしれない。

ただ、見るな、入ってくるな、と全面拒否する人も多い。
そりゃそうだ。プライベートだ。勝手に覗いて申し訳ない。
でも、その荷物は肩に食い込んであまりにも重そうだ。
お節介だとは分かっているので、ただただ哀しくその肩を見つめている。

呪術廻戦の五条悟が
「僕に助けられるのは、僕に助けられる準備のある人間だけだ。」
と台詞を吐いた時、確かになあ、と思った。

私が暇さえあれば本を読み漁るのは多分この焦燥感からだ。
傷が見えるだけでは人の心に手は差し伸べられないのだ。
知識が欲しい。
もしかしたら、あの人の心に届く言葉が何処かの書物にはあったかもしれない。
あの人の肩の荷物を下ろすに値するなにかの知識が何処かに存在していたかもしれない。

私は今日も知識を貪り、前進を試みる。

アインシュタインは、知識ではなく、想像こそが世界を包み込むと名言を残したけれど、それはアインシュタインが知識の限界まで到達したからだ。
やはり、当面の目標は出来る限り、力をつけていくことだ。知識という力を。

空想は知識より重要である。
知識には限界がある。
想像力は世界を包み込む。

- アインシュタイン -

https://iyashitour.com/meigen/greatman/einstein/2




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