唐手異聞「はじめに」

初めまして。三谷安恒(みたにやすつね)と申します。
普段は東京でシステムエンジニアとして働いていますが、休日はボランティアで子供達に空手を教えています。
自分の師匠は父親である三谷和也、そして三谷和也の師匠である沖縄の空手家「金城裕」になります。

空手と聞くと、一般の人達は極真や正道会館などのフルコン空手、または日本四大流派の伝統派空手と思われますが、私が教えてる空手は沖縄伝統の空手である「首里手」と言われる物になります。
この「首里手」と言う呼称自体、世の中に空手と呼ばれる物が増えすぎてしまったために、便宜上使用していますが、本来は空手(唐手)と言えば、「首里手」のことを指します。
首里手は、江戸時代に琉球(沖縄)に伝わった中国拳法をベースとして、日本の示現流などを取り込み、独自に発展した物が源流です。

私は空手を生業としているわけではなく、それほど空手の歴史に興味があるわけではないのですが、師匠である父がまもなく90歳を超え、今文章に残しておかないと、このまま消失してしまうと思い、note上に私が父から聞いた話を残すことにしました。

メインタイトルは、あえて「唐手異聞」としました。
異聞を辞書で調べると、「人の聞き知っていない話。普通にいわれている内容と違う珍しい話」と書かれています。
何故、このタイトルにしたかと言うと、戦前の唐手資料は、第二次世界大戦の沖縄戦によりほとんど焼失してしまっていて、この話の根拠となるものはあまり残っていません。
また、戦後大きくなった空手団体は、自分達の都合の良いように空手の歴史をねつ造しています。
しかし、私はこれが悪いとは思ってなく、歴史は時の権力者により作られるものなので、自分達が門下生を多く集められず小さな弱小団体であるのだから仕方がないと考えています。
なのであえて「異聞」とし、こんな話もあるんだよ程度に読んで頂ければと思います。

不定期に更新していきますので、興味のある方がいればフォローをお願い致します。

2021年9月 三谷安恒

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