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ハイラル王国、旅のしおり – 2

任天堂Switchのテレビゲーム『ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・ザ・キングダム』(2023)のプレイ日誌を、旅のしおりのように記録していきます。

なんかムズいんですけど

それにしたって、チュートリアルがここまで難しいのは驚きだった。私は自分の腕の衰えを感じていた。だいたいチュートリアルというのは、何も知らない初心者に「こうして遊ぶんですよ」と教えてくれる親切要素であって、ぱぱっと終えて次へ進むでいいはずだ。ところが、練習画面の雪山で20回ほど凍死しちゃった話は前回書いた。あれっ、私ってゲームがへたなのかしら……。当初私は、「前作『ブレワイ』を100時間以上プレイしたベテラン」みたいな、「いっちょやりますかァ……」的な顔つきでゲームを開始したのだが、思ってもいない厳しい試練を受けて調子が狂った。そんで「ごあいさつじゃないか」とか文句を言いながら、チュートリアルの難しさにくじけそうになる自分を鼓舞し、ようやく本編へと進んだのであった。まだ服は入手できておらず、上半身裸である。そろそろ服が着たい。

とはいえようやくの本編開始である。ハイラルの大地へ降り立った私は、高台に立ってあたりを見回した。だいたいこういうゲームは、スタート地点を見晴らしのいい場所にしておいて、あっちには山がある、こっちには森がある、みたいな景色を見せてくれるものなのだ。ぐるっとあたりを見回すと、塔がいくつか立っている。あー、はいはい。あれシーカータワーね。私は知ったかぶりの顔で思った。あのタワーに行くと、マップが開放されて地図が見られるようになるんだよね。私、そのあたり詳しいの。よーし、ひとまずあの塔のひとつに行ってみよう。ついにハイラルの地へ降りたり、気持ちは最高潮。私は何も考えずに、いちばん近くにある塔へ向かってダッシュしていった。くはっ、楽しい。スタタタタッ。主人公が草原を越え、川を渡り、坂道を登って走っていく。それだけで私の心はいっぱいになっていた。あー、ゼルダはやっぱり最高だと私は確信した。

ついに降り立ったハイラルの大地

思いついた方向へ無意識のうちに走っていた

ほどなく走って最初のタワーに着いたが、エレベーターは停止していた。塔の入口にいる人は、なんか「監視砦に行けば」みたいなこと言っててマップが開放されないし、無理やり塔の上までよじ登ってみたりもしたけどダメである。仕方がないので塔をあきらめ、また適当にわーっと野っ原を駆け回っていたら、カカリコ村に着いた。ここは知っているぞ。「ブレワイ」にもあった村だ。こんな村、あったなあと懐かしく思いながら、私は村の散策を始めた。「ティアキン」、もしかすると「ブレワイ」とまったく同じマップでもう一度遊ぶってことなのだろうか? 事前情報を遮断しているので本当に何も知らないのだ。ひとまずカカリコ村をあちこち歩き回り、ミニチャレンジ(村の人にお使いを頼まれて、やってあげると何かもらえる的なもの)をいっぺんに4つくらい頼まれて、そうかそうかと思いながらいったん村を出た。6年前の記憶がよみがえるようだった。

しかし妙なのである。外に出て歩いていると敵が出てくるのだが、いざ戦闘となって、一度相手から攻撃をくらうと、それだけでほぼ体力がゼロになってしまうのだ。いまの体力が100だとして、一度叩かれると85はなくなる感じ。敵が強すぎて、体力を回復しようとしても一気に襲ってきて滅殺。そんなだから、敵と戦ってアイテムやらルピー(ゲーム内のお金)を集める余裕がない。一度でも攻撃されたら、そこでほぼ終わってしまうのである。あれっ、ゼルダってこんなんだったっけか。あまりに厳しい攻撃に、まるでフロム・ソフトウェア(すごく難しいゲームばかり出すサディスト企業)のタイトルでもプレイしているような気になり、そこでふと気づいた。「さっき、塔の人、監視砦がどうのこうのって言ってたかもしれない」。そこでマップを開いてようやく気づいた。あっ、ゲーム的には、最初は監視砦に行かなくちゃならなかったのに、広大なマップを走り回る欲求に負けて、全然ストーリー進行と関係ない村に行ってしまったかもしれない。急に自分が恥ずかしくなった。なんでちゃんと説明通りにやらないんだろうか。まずは「マップを開いて行き先を見る」って、基本ではないか。

ようやく着いた監視砦

いやー、失敬失敬。そこでいったんカカリコ村でのあれこれを止めて、マップの黄色く光る点に向かって戻ったの。そしたら監視砦があってさ、いろんな人がいて、初期装備のパラセールとかもらえた。自分の粗忽さに情けなくなったよね。これ、小学生の子がやったって迷わないし、最初は監視砦に来るはずだ。さすがに最初はここ来ないと始まらないようになっていた。オープンワールドの開放感に我を忘れ、いきなり迷子になってしまっていたのだ。注意力散漫。こんな調子でクリアできるのか心配になってきたけど、ひとまず私はティアキンの本編を開始したのだった。敵が強いのだけは本当にどうにかしてほしい。

【ティアキンに並ぶヒットを狙っています。私の本です】

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