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単数人称代名詞について。

自分を「僕」と呼ぶ人は本当に男性なのか。
周りに「彼女」と呼ばれる人は女性なのか。

あなたは自分のことを何と呼び、何と呼ばれていますか。

「僕」という一人称を使うあの人は、本当にシスジェンダーの男性ですか。

そもそも人称代名詞に性別ってあるんですか。
ただの言葉のくせに。音のくせに。表記のくせに。

オタクの世界には「ボクっ娘」という概念がある。一人称が「僕」である女の子のことだ。かわいい。

今回は、英語と日本語における代名詞の性差を確認してみる。みんなどれを使ってもいいと思う。

①英語における代名詞

【英語】
①一人称……性差はない。
例)I など
②二人称……性差はない。
例)You など
③三人称……性差がある。
例)She、He など

英語圏での解決法
③ 性的マイノリティの人に対しては、She や He の代わりに They を三人称単数形として使ったり、E などの新しい代名詞を使ったりする。(他にもまだまだ沢山の代名詞があるよ!知りたければ『13歳から知っておきたいLGBT+』を読もう!)本人が「この代名詞を使って欲しい」と申告することも多い。

以下、様々な代名詞を使用した文章の例(Pronoun Dressing Room より)。日本語訳は全て同じです。

例1。ナルがシス女性で、代名詞に She を使う場合。

例2。ナルがデミガールで、代名詞に They を使う場合。

例3。ナルがジェンダーフルイドで、代名詞に E を使う場合。

②日本語における代名詞

【日本語】
①一人称……一部性差がある。
例)僕、俺、私 など
②二人称……ニュアンス的な性差がある。
例)君、貴方 など
③三人称……性差がある。
例)彼、彼女 など

日本語圏での解決法
① 本人の自由に使う。女性でも「僕」を使うことが出来る。周りの人は、オフィシャルな場でない限りそれを咎めない。(オフィシャルな場では全員が「私」を使うため。)

② ニュアンス的な性差なのであまり気にしない。人や場に応じて使い分ける。ただ、「貴殿」「貴女」など、他と比べて性差の大きい代名詞は初対面の人にはあまり使わない方が良い。

③ 未解決。名前で呼ぶか、「あの人」など性差の無いものを使う。もしくは本人がどの代名詞を使って欲しいかを申告する。周りの人も、どの代名詞を使うべきか迷ったら本人に直接聞く。

③結局のところ

結局のところ、どの代名詞を使うかは本人の自由。周りが本人の代名詞を勝手に決めつけるのはやめよう。
服装と同じように、代名詞がジェンダーを示すこともあればそうでないこともある。

世界ではたくさんの新しい代名詞が作り出されている。ジェンダーレスな代名詞を使うことを推奨する人もいるが、セクマイだからといって性差の大きい代名詞を使ってはいけないわけではない。

自分の納得出来る、しっくりくる代名詞を使おう!!

セクマイが行きやすい世の中に。

難しい!わからない!もっと知りたい!と思った方は、これを読もう!

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参考文献:アシュリー・マーデル著(2016)『13歳から知っておきたいLGBT+』

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